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『東京を唄う名曲特集〜スガシカオvs Great Artists〜前編Great Artists編』

前回・前々回のKANさんを偲ぶ記事に、沢山のリアクションありがとうございます。

前回の記事『KANさんを偲んで②〜ap bank fes '21 online in KURKKU FIELDS〜』で最後に紹介させていただいた『東京ライフ』という曲の事を、俺は”東京ソングでTOP3に入る名曲″である、と書いた。

東京ソング・・・東京をテーマや舞台にした楽曲は、星の数ほど存在する。
むしろ、「東京」をテーマにした曲を歌ってないアーティストを探す方が難しいほどだ。

そして、「東京ソング」には驚くほど名曲が多いという事は、いろんなテレビ番組やサイトで、さんざん語られてきた事でもある。

パッと思いつくだけでも、くるり、桑田佳祐、Mr.Children、きのこ帝国・・・(いずれもタイトルは『東京』)

他にも今をときめくVaundyの『東京フラッシュ』や、椎名林檎の『丸の内サディスティック』『歌舞伎町の女王』や、福山雅治の『東京にもあったんだ』、以前に俺が過去記事で紹介した『東京協奏曲』(宮本浩次×桜井和寿)etc...
いずれも素晴らしいとしか言い様がない名曲ばかりだ。

だが、そういう『東京ソング特集』を見る度に、「いやいや、確かに素晴らしい曲ばかりだけど、この曲を忘れてはいませんかね?」などと思う事が多かったのも事実だ。

更に、俺が敬愛するスガシカオさんは、東京の下町出身ならではの、いわゆる”下町シリーズ″と自ら名づけている楽曲たちがあり、それも実に名曲ばかりなのだ。

という事で、せっかく前回の記事でKANさんの超名曲『東京ライフ』を紹介させていただいたので、『東京ライフ』以外にも俺が大好きな東京ソングを『スガシカオ vs Great Artists』として、それぞれ10曲ずつ紹介していきたいと思います。

まずは前編!
Great Artists編をお楽しみください。

『東京を唄う名曲特集〜スガシカオvs Great Artists〜前編 Great Artists編』

1曲目:ハルノヒ(あいみょん)

『クレヨンしんちゃん』の映画の主題歌として書き下ろされた事から、作品の中でひろし(父ちゃん)がみさえ(母ちゃん)にプロポーズした街とされている東京・北千住が歌詞の舞台になっている。

関西出身のあいみょんが歌う事により、最後の”住み慣れた駅のプラットホーム″というフレーズに、なおグッとさせられる。


2曲目:Tokyo Rendez-vous(King Gnu)

今や押しも押されぬトップアーティストとして認知されてるKing Gnuだけど、6年前でこのクオリティーだったの、普通にヤバすぎる✨
中毒性という意味では、未だに彼等の楽曲の中でも最上級の部類に入ると思っています。


3曲目:某東京(ゲスの極み乙女)

天才川谷絵音の才能が大爆発した作品の1つだと思う。
超早口で捲し立てる絵音氏の、ただただ鬱屈した思いを吐き出すようなRap。

そのバックには、異常なクオリティーで演奏されるベース、ドラム、ピアノが鳴り響き、これまたボーカルに負けない存在感を示す女性コーラス。。

スゲェなぁ〜って感心してたら前半で「なりたくない」って言ってた「意外と人生は面白い」って言っちゃう大人に、最後の最後に自分がなるっていうね。ホント計算され尽くした凄い曲。

うん。確かに「意外と人生は面白い」。


4曲目:東京の冬(コブクロ)

小渕健太郎のソングライティング能力の高さが存分に発揮されてる快曲。
耳に心地良いメロディーに乗る美しい歌詞に、絶妙すぎるハーモニー。

単なる遠距離恋愛の歌ではなく、「まだまだ遠い春」というのは、自分自身の夢とか願いとか、、にも掛かってるんだと思う。


5曲目:TOKYO SUNSET(サニーデイ・サービス)

爽やかなサビのメロディーと曽我部さんの”青春を感じさせてくれる″歌声を聴いてると、まるで目の前に本当に東京の夕陽が見えてくるかのようだ。

大切な人を失った後の後悔や喪失感がヒシヒシと伝わってくる歌詞も秀逸。
ダメな自分をホームレスに例える所など、曽我部恵一節が炸裂していて実に素晴らしい✨



6曲目:東京(SUPER BEAVER)

「愛してほしい人」ではなく、「愛されていてほしい人」が居る事が贅沢な人生だと声を高らかに歌い上げる、まさに”これぞSUPER BEAVER!”という楽曲。

他のアーティストが歌ったら綺麗事にしか聞こえない真っ直ぐな言葉が、渋谷くんが歌うと胸のど真ん中に響いてくる。

それは何故か?
彼等は「本気で」「覚悟を持って」綺麗事を歌っているからだ。
そして、ライブハウスだろうと、アリーナだろうと、いつでもどこでも1対1で観客と向き合う姿勢が、リスナーの胸を打つのだと思う。


7曲目:茜色の夕日(フジファブリック)

数々のアーティストにカヴァーされ歌い継がれる『若者のすべて』と並び、天才志村正彦が遺した紛う事なき大名曲。

山梨県からミュージシャンを目指し上京した志村くんの想いが、願いが、焦燥感が、決意が、全てこの曲に詰まってると言っても過言じゃないだろう。

一度は音楽を諦め地元に帰ろうかと悩んでいた志村くんがバイト先のライブハウスの先輩に相談したら、「でも『茜色の夕日』はずっと残っていくような名曲だと思うよ。」みたいな事を言われ、もう少し頑張ってみようと思ったそうだ。
(※ちなみに、その先輩とは氣志團の綾小路翔)

志村くんが志半ばで天国に旅立った2009年末のCDJでの、彼を可愛がっていた奥田民生さんが涙に声を詰まらせながらカヴァーした『茜色の夕日』を聴いた事がある人も、少なくないだろう。

この曲が無ければ、フジファブリックが世に出る事は無かったんだろうな。。

『東京の空の星は 見えないと聞かされていたけど 見えないこともないんだな』

このフレーズは、志村くんが亡くなっても光を失う事なく歩み続けているフジファブリックというバンドの、生きざまそのものなのかも知れない。

そんな事を思いながら、夕日を見る度、この曲を口ずさんでしまうのです。。


8曲目:時よ(星野源)

星野源くんが″日本を意識したブラックミュージック”をやりたくて作ったアルバム『YELLOW DANCER』の1曲目に収録されている楽曲。
源くんの歌い方や歌詞の文脈を聴けば解るが、「時よ」→「東京」に聞こえるように作られている。

東京という忙しない街に住み、今こなしている仕事や家事や生活は、意味もなく訳もないモノに感じてるかもしれないけれど、それは「明日の朝に」「次の君に」繋がっていくのだという、無常観と優しさが共存する星野源というアーティストの代名詞のような曲だと思う。

最後の「時よ いつか降りる その時にはバイバイ」って歌詞にもドキッとさせられるな。。


9曲目:綾(My Hair is Bad)

許されない恋愛、正しくない恋愛というのは確かに存在して、今の時代では特にそれを犯した者は責められ、叩かれるべき存在なのだろうと思う。

ただ、そんな恋に堕ちてしまった人の心に寄り添う音楽が有ったっていいじゃないか。
昭和や平成初期の時代には、そんな楽曲が沢山世に出ていた。

「誰かの反省に寄り添うこの曲で、誰かの熱が冷めますように」
そんな事を椎木くんはライブのMCで言っていたらしいけど、夢も恋も溢れているからこそ、夢破れた人も恋に破れた人も日本一多い「東京」という街に寄り添う曲でも有ると思う。


10曲目:東京DAYS(槇原敬之)

数あるマッキーの名曲の中でも、個人的に1番と言っていいぐらい好きな曲。

歌い出しからいきなり”すばらしき毎日”と言い切ってしまう強さ。

でも、その”すばらしき毎日″とは、何か特別な事があるわけでもなく、淡々と過ぎていく日常の事だったりする。

「例えば 最初に自転車に乗れた日を覚えていれば 新しいコトをはじめるやつを だれも笑えやしないはず」

こんな黄金の一行からAメロが始まる曲を、俺は他に知らない。

ちなみに、最新アルバム『宜候』収録の『ハロー!トウキョウ』の間奏は、『東京DAYS』のイントロと同じメロディーが流れる。

27年を経て、まさかこの名曲の前日譚が聴ける日が来るとは思ってもなかった。
音楽というモノは、何て自由で、何て素敵なんだろう。


以上!わたくし けんりきが独断と偏見で選んだ『東京を唄う名曲特集〜Great Artists編』でした。
次回は後編、スガシカオさんの″東京を唄う名曲″を10曲ご紹介します。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました😊

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