『あまりに素晴らしかったVIVA LA ROCK2021のOP挨拶を書き起こしてみた』(3日目編)
前回の記事の続きです。
2021年5月1日〜5日の5日間、さいたまスーパーアリーナで2年ぶりに有観客で開催されたVIVA LA ROCK2021。
このオープニングで主催者の鹿野淳さんが行った挨拶があまりにも素晴らしく、これは文章として書き起こしておかなければ!と思った次第です。
えっ?マニアックだって??
いいんです。元々歌詞マニアであり、スガマニアでも有るので!笑
さて、前回の記事に書いた鹿野淳さんの熱い言葉が観客の心にも響いたのか、はたまた比較的品行方正なファンを持つアーティストが多かったのか、2日目には「ビバラ、いろいろ言われてたけど、みんなルールめっちゃ守ってるし、密にもならずに快適!」とか「席取りしてる人とか全然見ないんですけど。昨日のTwitterの騒ぎは何だったん?」みたいなツイートが溢れていた。
オンラインを観ての感想としては、印象に強く残ったのはアイナ・ジ・エンド。
BiSHの時の圧倒的な歌も素晴らしいが、ソロでの歌唱とダンスは、「これが裸の私」と言われてるような熱と、アイナが大好きな存在や音楽に対する愛を凄く感じるパフォーマンスだった。
たった35分間なのに、濃密な舞台を観てるかのようだった。
小林私の不思議な存在感。
美しいルックスなのに「来る時雨凄かったんで、こんなにスタッフさん感染対策頑張ってるのに、“荒天のため中止“とかだったら面白かったですよね。」とかの本気とも冗談ともつかない毒のあるトークも、シンガーソングライターなのに現役美大生なとこも超個性的!
これでいて歌い始めると魂の叫びみたいな歌声なんだよなぁ。面白い。
そしてニガミ17才の圧倒される程変態的な音楽性(褒めてます)に感嘆。
“時間が余ってしまった”とHIPHOPや演歌のリズムで観客の手拍子を煽った岩下優介(ベース&ボーカル)の盛り上げ方も流石としか言いようがない。
そして最後に言い放った「僕たちの名前なんて覚えて帰らなくていいです。そのうち嫌でも覚えるような活動をこれからして行くから!今日は、”どんな音楽も楽しいんだ“って事だけ覚えて帰ってください!」って言葉は、本当に最高にエモーショナルだった。
見事なまでに初日からのマナー改善を見せた2日目を終え、迎えた3日目。
それでもVIVA LA ROCKプロデューサー鹿野淳は、気を緩める事なく、この日も変わらずOP挨拶のためステージに立った。
5月3日(3日目)
「VIVA LA ROCK2021へようこそー!えー、今年のVIVA LA ROCK、たくさんのルールが有ります。マスクの着用、消毒はもちろん。」
「そしてマスク!皆様(ビバラマスクの着用)ありがとうございます。だいぶ前からスタッフと、この会場を彩りたいなぁって思いまして、マスクの方を作ってお配りさせていただきました。ご自分が家から着けて来られたマスクの上から、必ず二重で着けてください。自分らであげておいて何なんですけど、これ(ビバラマスク)だけでいくのはNGにさせてください。」
「”いや、それだったらちょっと息苦しいよ!“って方は、しないで家に持って帰っていただいて全然結構ですので、その程ご理解お願いします。」
「混雑状況とか、いろいろございます。本日9,500人の方が、こちらに居られます。ですから、ご飯とかトイレとかグッズとか、混雑する時間も有るんじゃないかな、と思います。そういう時は、皆様全ての方に入れていただいてるアプリを見て、混雑状況をチェックしていただきたいと思います。」
「あと、ディスタンスは、もちろん取ってください。皆様から見てスタンド席に白い物がバーッと貼ってありますが、あれはディスタンスシートですが、いろんなアーティストの方がサインとかメッセージを書いてくださっております。それを見て、音楽と音楽家に感謝していただければ幸いです。」
「そして皆様から向かって左の後方の方に、鳥居が有ります。あの鳥居に賽銭箱を置かせていただいております。あそこにチャリーンとしていただいた・・・もちろん“チャリーン“で結構ですので、チャリーンとしていただいたお金はミュージック・クロスエイドという・・・音楽に関わってる、制作に関わってるいろんな方々が、正直この1年半、大変困っています。そういう方々を支援しようっていう団体の所に全額寄付をいたしますので、お気持ちと余裕があったらよろしくお願いします。」
「そして、ここからが2大注意事項になります。1つ目は、今年のVIVA LA ROCKはアルコールを禁止しております。」
「それは、“持ち込まないでください“という荷物検査をした事でも分かると思うんですけど、持ち込まない事それだけでは無くて、”飲んで、この館内に入っていただかない事”が、とても重要な事です。」
「アルコールがどうのこうのという訳では無くて、お酒を飲んで凄く自由な気持ちになって解放され過ぎちゃうと、何か凄く大きな声が出ちゃったり、そしてマスクが鼻から外れちゃったりとか、そんな事もあるんじゃ無いかなぁと。」
「そうなった時に、1人のそれが100人の不安、恐怖に繋がってしまう事が、残念ながら今の日々です。ですので、アルコールを基本的に、飲む事も持ち込む事も禁止させていただきます。ご理解の程、よろしくお願いします!」
「そしてもう1つ、(今年の)VIVA LA ROCK、凄く特殊な、館内での音楽の楽しみ方をしております。前方の方はスタンディングエリア。こちらの方は、当選された方がご自分の指定エリアとして楽しんでいただきます。」
「その代わり、アリーナ面の後方、そして全てのスタンド席、こちらは今回自由席です。ですので皆様がその席から立った瞬間に、その席は皆様の席ではなくて自由席になります。」
「願わくば、フェス全体を(楽しんでほしい)。音楽、そしてさいたまスーパーアリーナという20年の歴史の素晴らしい空間。そして美味しいご飯、たくさん用意しました。」
「このVIVA LA ROCK、今僕の居るステージで演奏しても、同じ音量の音がもう1つのステージのスピーカーからもガツンと出るようになっております。最高の音楽と、最高の何処からでも観れるステージデザインを、今回したつもりです。」
「できれば皆様、VIVA LA ROCK、いろんな所から観て楽しんでいただきたいと思うと共に、ご自分がその席を立った瞬間、その席は自分のものでは無くなった、という事をご理解ください。くれぐれも席取り、物置き、禁止とさせていただきます。それをやる事が、これからのご自分の何時間かの楽しい気持ちに繋がると考えてください。よろしくお願いします‼︎」
「今こうやって、“よろしくお願いします‼︎”って110dBぐらい(大声)出してる人間が言うのも何なんですが、皆様が本当にライブを楽しんでいただいてる、それを大声で声に出して喋っていただく事を、今回は禁止させていただきます。」
「あと、買っていただいた、持ってきていただいたタオル、それを振り回す事を禁止とさせていただきます。これ(タオル)は、今日久々にライブを楽しむご自分の汗、そして心を拭くために使ってください。振り回すのは、やめていただきたいと思います。」
「その他には、立ったりダンスしたり、スタンディングエリアの方はご自分の1m四方の中であれば、他のお隣の方に圧をかけない行為であれば、跳んだりとかするのは全然OKですので、アーティストへの気持ちを送っていただけたら、という風に思います。」
「以上でございます!・・・あのー、、ルールたくさん有ります!ただ、このルールは、ルールなんだなぁと。よく考えたら今、いろんなルールの中で自分たちは生きてんなぁと思ってる方、いっぱい居るんじゃないかと思います。」
「このVIVA LA ROCKの中で、たくさんルール有るんですけど、たぶん過ごす時間の中でルールを守っていただく時間というのは、1/10くらいの時間なんじゃないかなぁと思います。その時間を自然に受け止めていただければ、あと9/10は最高の音楽と最高のフェスの空間が、皆様を待ってると思います。」
「ぜひともルールを早く自分のモノにしちゃって、あと残りの90%思いきり楽しんでください。それを我々出演者・スタッフ一同望んでおります。よろしくお願いします!」
「行きますよ!一発目!埼玉県が誇る最高のロックバンドです。VIVA LA ROCKの最大の功労者バンドです。(the telephones石毛氏のモノマネで)telephonesーー‼︎」
「VIVA LA ROCK始まるぞーー‼︎ありがとーー‼︎」
次回(4日目編)に続きます。