さくほ通信club2023年の活動の振り返り
気がつけば2024年に入って既に2ヶ月以上が経っていますが、春を迎える前に、昨年のさくほ通信clubを振り返っておきます。
2021年に発足したさくほ通信club。最初の2年間は「メンバーの情報発信力を高める」こと、その結果として佐久穂町の情報が様々なかたちで発信されることを目指していました。
そんな2年間を振り返り、2023年は「自分たちがこの町を楽しむ」「この町でのよりよい暮らし方を考えていく」ということをメインの活動とし、情報発信はそれに付随する活動として、できる人がやっていこうという考え方に方向転換しました。
自然と人の豊かさにあらためて気づく体験
5月から10月にかけての気持ちの良い季節には、ほぼ毎月自然の中に出かけ、山菜採りや魚釣りや虫探しなどその時々のアクティビティを楽しみました。
この経験を通して、この地域の自然の豊かさをより具体的に知ることとなりました。
例えば山菜採りに出かけたときには、それまで冬に訪れる「スキー場」としか見ていなかった山が、オフシーズンには全く違った表情で迎えてくれました。
八千穂レイクに蝶を探しに出かけたときは、日本には約250種類の蝶がいて、そのうち約150種類が長野県内に生息していることを教わりました。この地域の地形や植物がそれだけバラエティに富んでいるから、生態の違う様々な蝶がいるのだそうです。
もうひとつ学んだのは、導いてくれる人のいるありがたさ。
「あそこに山菜があるよ」、「筍が採れるよ」と言われても、経験がなければ見つけられないし、採り方も分からない。ガイドになってくださる地域の方の存在があっての充実した時間でした。
記録し、記憶をシェアすることの価値
昨年は、残念ながら閉店や代替わりされる町のお店やお宿があり、最後の女将さんたちにこれまでのお話を聞かせてもらいました。
書くのに時間がかかり、つい先日公開したのですが、多くの反響をいただいています。
「子どもの頃から行ってたお店だよ」とか「この間までここで宴会してたよ」と教えてくれる町の方がいたり、逆に「知らなかったことも書かれていて面白かった」と言ってくださる方も。記事がきっかけになって記憶が呼び覚まされたり、新しい印象が加わったりということが起きていて、なんだか胸が熱くなります。
もうひとつ、コロナ禍で休止されていて昨年4年ぶりに開催された「祇園祭」についても書きました。
私は初めてでしたが、ここに住み始めたときからよく耳にしていた伝統的なお祭りです。
お祭に深く関わる皆さんの会話からは「続けるのが難しい」「でも続けたい」という矛盾した思いを感じ取っていたのですが、準備の様子も含めて実際にこの目で見て、そういうことか……と納得し、共感しました。
時代の変化の中、お店もお祭りもかたちを変えたりなくなったりするものがあるのは仕方がないでしょう。だからこそ、記録に残し、記憶をシェアしていきたいと思います。
”町の今”を気軽に受け取ってほしい
さくほ通信clubでは、2021年は4ページ、2022年は8ページのフリーペーパー「さくほ通信」を12月に発行しました。
2023年は、よりタイムリーかつ気軽に今の佐久穂町の情報を受け取っていただきたいという思いから、A4裏表の「さくほ通信」を2〜3ヶ月に1度発行するというかたちにしてみました。
新たな企画として佐久穂町出身で今は町外にいる方に近況と故郷への思いを綴っていただく「さくほ推し」というコーナーをつくりました。それによって、町にいる人も今はいない人も、佐久穂町への愛着をもってつながってもらえればという狙いです。
狙い通りの効果があったかどうかは正直良く分からないのですが、「この季節にはどんなイベントがあるかな」「この時期に皆さんに伝えたい町のことってなんだろう」と考えながら作る過程はとても楽しかったです。
小さい町でも、以外とたくさんのニュースがあるものです。今月の後半にも次の「さくほ通信」を発行予定で、ローカルなフリーペーパーならではのグッドニュースをお届けする予定です。楽しみにしていてくださいね。
以上、2023年のさくほ通信clubの振り返りでした。今年もこの町ならではの楽しみや忘れたくない記憶に出会い、情報発信していけたらと思います。
(さくほ通信club 部長 やつづか えり)
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