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【WSH】25オフの補強プラン

オフシーズンの補強展望noteです。前回の記事の続きになります。まだお読みでない方は以下リンクからお願いします。

さて、ナショナルズのPS進出に向けた補強ポイントは
①正三塁手の獲得
②一塁/DHタイプの選手
③ブルペン投手2人
④先発ローテーション投手1人

で合計9.5WARを上積みすることでした。日本時間20日マイケル・ソロカ(FGDC予測1WAR)を1年$9Mで獲得したので先発補強はおそらく終了です。(これで先発さらに引っ張ってきてソロカをリリーフに専念させたら土下座します。)したがって、①②③の補強で合計8.5WARの上積みを目指します。具体的な補強プランを提案する前に、まずは獲得候補選手をピックアップしたいと思います。

獲得候補選手たち

三塁手

①アレックス・ブレグマン(年$28M/4.1WAR想定)

ブレグマンは今オフのFA選手で最も高い評価を得ている三塁手です。MLBトレードルーマーの予想が7年$182M(年$26M)、ESPNの予想が6年$187M(年$31M)なので、間を取って年$28Mで想定します。来季31歳のブレグマンですが、ここ3シーズン連続fWAR4.0超え、攻守ともに大きくプラスを出しています。 今季はスイングを増やしプルヒッティングを意識したことで本塁打を増やしましたが、四球率が12.7%→6.9%に大きく下がりました。チェイス率は依然として優秀ですが、チェイス/シャドウゾーンの得点価値が大きく後退しました。savantによるとナッツパークなら26→29本塁打だったようですが、アプローチの見直しが必要でしょう。FGDCでの予測WARは4.1です。

②グレイバー・トーレス(年$18M/3WAR想定)

トーレスはヤンキースで二塁のレギュラーとして活躍してきましたが、すでにナショナルズが三塁への転向は可能かどうかを問い合わせたのとの報道がありました。MLBトレードルーマーの予想が2年$36M(年$18M)、ESPNの予想が3年$52.5M(年$17.5M)なので、年$18Mで想定します。今季は1.7WAR止まりでしたが、23年には3.6WARを記録しており、FGDCの来季予測は3.0WARとなっています。今オフのFA市場は三塁手が不足しており、ブレグマンの次に今季WARを稼いだのはジョシュ・ロハス(1.9WAR)という枯渇っぷりです。ブレグマンを逃した場合は、やや割高な印象もありますが、バウンスバックに賭けてトーレス獲得も選択肢に入れて良いと思います。

③ジョシュ・ロハス(年$4.3M/1.5WAR想定)

今オフのFA市場で、ブレグマンの次に今季WARを稼いでいたのがロハスになります。今季はwRC+91ながら3B守備でDRS+7/OAA+6を大きくプラスを叩き出し、1.9WARを積み上げました。SEAからノンテンダーされましたが、MLBトレードルーマーでは来季調定額$4.3Mの予想となっていました。FGDCの予測は83試合の出場で1.0WARなので、130試合出場換算して1.5WAR見込みです。守備で確実に計算できますし、テーナやハウスのブレイクに期待しつつ、1B等で大型補強するなら、ロハス獲得も悪くないでしょう。

④ポール・デヨング(年$3M/0.7WAR想定)

デヨングは今季24本塁打(wRC+95)を放ち、1.7WARと復活を見せました。3年連続三振率30%以上とコンタクトが弱く、来季はwRC+79と今季よりも数字を落とす予測ですが、4年連続ディフェンスランでプラスを維持しています。MLBではSS中心の起用で、21~23年にOAAプラス、24年も-1とまだSSを守れる力がありますが、3Bとして昨季わずか41試合でOAA+5を記録しています。FGDCが71試合で0.4WAR予測なので、130試合換算で0.7想定です。

一塁/DH

①クリスチャン・ウォーカー(年$20M/2.8WAR想定)

来季34歳を迎えるベテランですが、安定した打撃能力と3年連続ゴールドグラブ中の堅守が強みの一塁手です。FGDC予測は2.6ですが、ディフェンスランが-10.9とかなり厳しい(ここ3年で-0.4)ので、上方修正しています。リーダーシップがあり、再建に向けた精神的支柱として期待できます。また高い守備力で不安定な内野陣をカバーしてくれるでしょう。MLBトレードルーマーでは、ピート・アロンゾの移籍予想を有識者4人中3人がナショナルズにしていましたが、個人的には金額面と守備面を考えるとアロンゾよりもウォーカー推しです。

②ジェシー・ウィンカー(年$7M/1.6WAR想定)

三塁や投手補強を優先するならば、ウィンカーの再獲得も面白いと思います。23年オフのデービッド・ペラルタが$6.5Mだったので、$7Mあたりで予想しました。お手頃価格な割に、来季のFGDC予測WARが1.6と意外に高いです。カルロス・サンタナやジョック・ピーダーソン、マックス・ケプラーあたりは同程度以下の予測WARで$10~15M弱の予想になっています。

先発投手(書いてしまったので残します)

①カイル・ギブソン(年$13M/1.7WAR想定)

来季37歳のベテラン右腕ですが、ここ4シーズン続けて30先発以上&規定投球回クリアとイニングイーターぶりが際立っています。金額はMLBトレードルーマー予想通りで、FGDCの予測WARが1.7です。年齢的に一気にガタが来てもおかしくないですが、若手が並ぶローテーションには頼もしい存在になりそうです。単年契約で済みそうなので、26年以降の編成に不安を与えないのが魅力です。

②ジェフ・ホフマン(年13M/0.9WAR想定)

エース級を獲得できるチーム状況ではないので、博打を仕掛けるならホフマンを獲得し先発転向が最も美味しいように思えます。ローテが埋まっているコンテンダー球団と違って、ホフマンを先発で試す余裕がナショナルズにはあります。また先発転向が上手く行かなくても、リリーフもスカスカなので、全く問題ありません。MLBトレードルーマーが$11M、ESPNが$16Mなので間を取って$13M予想です。昨オフのロベルト・スティーブンソンが$11M、今オフのクレイ・ホームズが$12.6Mだったのでこの辺になると思います。複数年契約は必須なので、ケード・カバリやジョザイア・グレイの処遇をどうするかが問題になります。(先発転向がハマれば、誰かをリリーフに回せばいいだけですが…)FGDCはリリーフ起用で0.9WAR予測ですが、先発転向が成功すればマイケル・キング(24年3.9WAR)やレイナルド・ロペス(同3.5WAR)ぐらいに化ける可能性があります。

③スペンサー・ターンブル(年$7M/1.1WAR想定)

キャリア通じて健康面に不安を抱えますが、今季7先発で防御率1.78/奪三振率27.7%と好投しました。キャリア6年で60イニング以上投げられたのは19年(148イニング)の1度のみですが、故障さえなければそれなりの働きが見込めそうです。$10Mかからずにできる先発候補の中では最も公算が大きいように思います。同じ価格帯ではマイケル・ロレンゼン、ジェーコブ・ジュニスあたりも獲得候補でしょう。

具体的な補強提案

それでは具体的な補強提案に行きたいと思います。まず補強資金を考えます。現時点での来季ペイロールは$78M(うち$35Mストラスバーグ)です。24年が$130M、23年が$109M、22年$134M、21年$162Mとなっています。昨季よりは上げるとすれば、$140~150Mあたりが現実的なラインでしょうか。(元々$200M超えてた球団なんですけどね)本noteでは、とりあえず140-78-ソロカ資金9M=$53Mを補強資金に設定します。獲得するべきポジションは三塁、一塁/DH、先発1枚、リリーフ2枚です。

プランA
ブレグマン($28M)+ウィンカー($7M)

プランAは最も心配なポジションである三塁をブレグマンで補強する案です。上記補強で計$35M/5.7WAR予想です。残る$18Mでリリーフ2枚を補強し、2.8WAR上積みできれば目標の8.5WARに届きます。ブレグマンの長期契約は心配ですが、安定して3~4WAR程度稼げる選手は貴重です。残資金的にはクローザー+そこそこのセットアップが狙えるはずですが、2.8WARの上積みは厳しいでしょう。例えばFA市場にいるデビッド・ロバートソンとホセ・レクラークの24年WARを足すとちょうど2.8ですが、FGDC予測だと1.0になってしまいます。ソロカが1.5-2.0WARぐらいのパフォーマンスをしてくれれば、リリーフの必要WARが1.8-2.3で済むので、目標に届くかもしれません。

プランB
トーレス($18M)+ウォーカー($20M)

プランBはトーレスで三塁を埋める案です。上記補強で計$38M/5.8WARです。残る$15Mでリリーフ2枚を補強し2.7WARを上積みできれば目標の8.5WARに届きます。プランAよりもややコスパ悪いです。トーレスも見通し持てないですし。ただ、ウォーカーで一塁の守備力が向上されれば、他ポジションも相乗効果で守備が改善される可能性がありそうです。

プランC
ロハス($4.3M)+ウォーカー($20M)+ウィンカー($7M)

プランCはロハス(orデヨング)で三塁を埋める案です。上記補強で計$31.3M/5.9WARです。ですが、ウィンカーがDHのポジションでフアン・イェペスとの併用になり出場機会が減るでしょうから、少し下方修正して5.6WAR程度でしょうか。残る$31.3Mでリリーフ2枚を補強して2.9WARを上積みできれば目標の8.5WARに届きます。まだ資金に余裕があるのでウィンカーからジョク・ピーダーソンあたりにランクアップしても良いでしょう。(本当はプランCなら、もう少し上質な先発を狙う予定だったのですがソロカを既に獲得しているので…)

おわりに

マイク・ソロカと1年$9Mで契約し、先発枠が埋まりました。安価な先発で枠を埋めたので、逆に言えば野手補強に力を入れるということかもしれません。結論としては、三塁市場の枯渇&リリーフで上積みできるWARには限度があるため、目標WARに届くかどうかは、ソロカの跳ね方次第と言ったところでしょうか。今後また動きがあれば更新したいと思います。

長文をお読みになっていただき、ありがとうございました。よろしければ「スキ💓」をいただけると、記事作成の励みになります。
Photo:https://flic.kr/p/2hf6BR6 

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