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【WSH】昨季38セーブ&球宴右腕を獲得

ナショナルズが昨季38セーブをあげたリリーフ右腕カイル・フィネガンと再契約に合意したと複数メディアが報じた。ESPNのジェシー・ロジャース記者は1年600万ドルの契約だと報じている。

ブルペン最後の一枠が埋まる

フィネガンは昨季守護神として38セーブを挙げてキャリア初のオールスター選出を果たした。しかし、後半戦は失速。FIP4.25/fWAR0.0と投球内容に不安があり、ナショナルズはオフにフィネガンをノンテンダー(契約更新をせず)し、フィネガンはFAとなっていた。

フィネガンの加入により、ナショナルズのブルペンは以下のようになった。

昨季のMLBでそれなりの程度実績を残している投手が7枚揃い、ルール5加入のエバン・ライファートを合わせてロースターに必要なリリーフ8枚を揃った

2025年のブルペンはフィネガンがクローザーを務め、デレク・ロウ、ホルヘ・ロペス、ホゼ・フェレラーがセットアップ格を務める見込みだ。ルーカス・シムズコリン・ポシェが6~7回の”Bチーム枠”を務め、残りの二枠はエドゥアルド・サラザーとライファートらの若手投手が競争する。

シムズやポシェは復活すればセットアップ格になる可能性がある。さらにライファートは実績こそないものの、春季トレーニングデビュー戦で1回3三振と好結果を残しており、トラッキングデータも良好であった。上手くいけば、昨季前半戦(6月30日時点でリリーフfWAR両リーグ8位)よりも強力なブルペン陣を形成することが可能だろう。

また、マイク・リゾーGMは先発争いから漏れた投手はマイナーで先発として調整させたいとの旨のコメントを残しているが、もし小笠原慎之介ミッチェル・パーカーがリリーフに加わわれば、さらに強固なブルペン陣になるだろう。

フィネガンがもたらす恩恵

MLBトレードルーマーはフィネガンの調停予想額を860万ドルとしていたため、今回の600万ドルは普通に契約更改するよりも割安で済んだと言える。

しかし、フィネガンと同程度のパフォーマンス(WAR0近辺/FIP4点台)だった投手は、今オフにもっと安価かマイナー契約での契約を結んでいる。例えば新加入のロペスはフィネガンよりも上の0.2WARを稼ぎながら、年俸は半額の300万ドルである。

確かにフィネガンの投球成績の平凡さを考慮すると、妥当もしくはやや割高と言えるかもしれない。だが守護神として実績を残している投手を確保できたことは大きい。

フィネガンの加入により、ブルペン陣が揃った。そのため、若手の実績のない投手を無理にロースターに置く必要がなくなった。小笠原などの先発候補をわざわざリリーフに回す必要もなくなった。非常時に備え、先発投手としてベストなパフォーマンスを発揮できるように、マイナーで調整することができる。ロースターの柔軟性が一気に向上したように見える。

おわりに

市場にはまだリリーフ投手が残っており、さらなるデプス補強も考えられる。1番の大物はベテランのデービッド・ロバートソンだが、他にも戦力になりそうな選手が残っている。ブルックス・レイリージャレン・ビークスといったチームに不足している左腕、ディロン・テイトフィル・メイトンといったバウンスバックが狙える投手もいる。今後の動きにも注目したい。

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Photo:https://flic.kr/p/2ngYxUv 

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