【極小版画】作品制作
ガリ版作品に取り組む絶好の機会なので極小版画コンテストにはなんとしても参加したい。
制作の様子や手に入れた古道具なんかのメモをこまごま書いていきたかったのですが、思いのほか手一杯だったので、それはそれで記事をかくネタとして、取っておきます。
今回の極小版画のテーマは「トランプの世界」
せっかくなら赤と黒の2色刷りにしたい、大正ロマンの絵葉書作家、小林かいちの作品が頭に浮かんだので、それをオマージュしたい。「あなたのハートが欲しい!」なんて言ってババ抜きでハートを取り合っているのも恋の駆け引きのようで可愛いかもしれない。さまざな欲望をiPadの上でこねくり回して絵柄を決めました。
普通ならば赤と黒を分けるだけ2回ですが、背景をベタにしてしまったので、3回に分けて刷ることに。
インクは油絵の具を利用。揮発油のペトロールで粘度を調整。(油絵の具の描画に使われる油はさまざまな種類があり調合して使うので、勉強が必要だと思いました。)
1回目、背景の赤ベタ(カッティング)
塗りつぶしは今の技量では
ガリ版で行うには難しいので、
色が載る部分を切り抜いて版を作成
2回目、赤の線(ガリ版)
ガリ版で細かな部分を追加
紙ものイベントでついつい買ってしまう半端な色紙の詰め合わせで試し刷りしつつ、版画用紙のアルデバランと水彩紙のシリウスに印刷
3回目、黒線(ガリ版)
赤の色絵柄を確認し微調整して透明の下敷きで見当をあわせつつ黒の線を重ねました。
ペトロールは油絵の具の粘度を調整する油の中で乾きが早めなのに中々乾かず2色目を印刷するのに1週間乾燥の時間を取りました。
原紙にインクが馴染むまでそこそこ時間がかかり、絵柄が安定するま十数枚試し刷りが必要でした。製版上手くなったらこの枚数も減るのかな…
つい買ってしまう紙のハギレたちで試し刷りをしていたのですが、色付きの紙でも味があっていいですね。
トンボがうまく刷れなかったので、カッティング用アクリル板という道具でハガキサイズにカットしました。
見当つけやすくていいですね。
もう少しガリ版らしいタッチが分かるような絵柄にすれば良かったなぁというのが反省点ですが、いったん送り出します。
神保町の文房堂で展示もされるそうなのでとても楽しみです。