ENGEIグランドスラムを見て思った、スマホ時代における「笑いの間」
コンテンツは、「それが何に乗るか」と「受け手のメディア環境」に影響を受けます。
アメトーーク!に代表されるひな壇は、デジタル放送における16:9の画面でないと成立しないし、以前noteに書いたようにユーザーのメディア環境が変わったことに合わせるよう、雑誌の表紙も変化しています。
先日見た、フジテレビの「ENGEIグランドスラム」でも同じことを思いました。
それはトップバッターとして出てきたキングコングでの漫才のこと。
コンビそれぞれでサロンやユーチューバーでの活動が話題ですが、今も劇場では漫才やってるんですね。ネタでもそのような話をしてました。
ただ、見ていてテンポについていけなかったところがあったんですよね。逆に印象に残ったのは、和牛と四千頭身でしょうか。
いや、ネタは面白いんですよ。このnoteを書くにあたって、もう1度見てみましたが、1回目の印象と全然違い、ちゃんと面白かった。
これ、おそらく「テレビの視聴スタイルが変化」してることに影響してます。「受け手のメディア環境」の変化、つまりスマホによる「ながら見」の視聴スタイルへの変化です。
最近、テレビを集中して見ることはなくなりました。スマホでLINEやTwitter見ながら視聴することがほとんどです。
キングコングの漫才は16ビートのような、ものすごい早い展開。これって何かをしながらだと、フリとオチの関係性に気づけないんですよね。気づいたらオチに気づかないまま、次のフリが始まってる。
劇場ではお客さんが「聞きにきてる」のであのテンポが成立するし、むしろ後半での爆発力もつきやすい気がします。
テンポでいうと、和牛は8ビートくらい、四千頭身は4ビートくらいの感覚なので、何かをしながらでも結構頭に入ってくる。これは大きな違いだなと。
最近テレビがつまらないから見ないって若手もいますが、こういうことに気づけるだけでも、同じ作り手として価値があると思うんですけどね。