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フロマージュダフィノワ エクセレンス
こんにちは、フランスチーズ鑑評騎士の佐久間です。
成城石井さんで購入できるフランス白カビチーズ“フロマージュダフィノワ エクセレンス“を解説します。
プロフィール
原産国:フランス
タイプ:白カビタイプ (トリプルクリーム)
原料乳:牛乳
フランスのギヨトー社が開発し、販売しているチーズです。
アン県のベレー(Belley)とロワール県のペリュサン(Pelussin)の工場で生産されています。
ウルトラフィルトレーション法(UF法)により製造されるダフィノワチーズ。
そんなダフィノワチーズに生クリームを加え、トリプルクリーム(固形分中の脂肪分70%以上)に仕上げたチーズです。
ウルトラフィルトレーション法(UF法)とは?
フランスのギヨトー社が開発したチーズ製造法。
乳のうち水分と一部の乳糖のみを透過させるという微細な膜、ウルトラフィルターを使用した20世紀後半に開発された新しいチーズ製造法です。
通常チーズの製造はミルクを固めた後に、細かくカットしたり、熱を加えて水分を分離します。
この時出る水分はホエイ(乳精)と言われ、水分だけでなく、水溶性のタンパク質や、ほとんどの乳糖を含んでいます。
プロテインを飲んでいる方はホエイプロテインをご存知かと思います。
水溶性でホエイに溶け込んでいるタンパク質とはそのホエイプロテインのことです。
UF法では、原料乳を微細膜に通し、水分と一部の乳糖を分離し、そこから凝乳→成形→熟成と進めチーズを作ります。
こうすることによって、ホエイプロテインと多くの乳糖をチーズ内に残し、原料乳からより多くのチーズを作ることができます。また、独特のとろける組織とよりミルキーな甘味を持ったチーズを作ることができます。
味わい とろけるような舌触りとクセのないミルキーな味わい
切ってみると、クリーミーでトロトロの組織。
白カビ独特の香りは穏やかで、クリームリッチで濃厚な味わいに程よい塩味、旨味と深いコクを感じ、その後からミルキーな甘味を良く感じる。
濃厚ながらとても食べやすいチーズになっています。
トリプルクリームというと“サンタンドレ“というチーズが有名ですが、それよりも香り穏やかな分、クリーミーさが際立つ印象です。
ドリンクとの合わせ コーヒーとベストマッチ
私はカプリスデデュをコーヒーと合うチーズとしてご紹介していますが、“フロマージュダフィノワエクセレンス“の方がコーヒーの香りを邪魔せず、より濃厚な合わせになります。
ただ、脂肪分がカプリスデデューより高いので、しつこく感じる方もいるかもしれません。
また、りんごジャムやコンポートと合わせると濃厚なチーズケーキのような味わいになるので、紅茶とも良く合うようになります。
爽やかで優しい香りのダージリンや甘い香りが特徴のアッサムと合わせると、よりデザート感覚で楽しむことができると思います。
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