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公立中高一貫校を目指すことは人生に役に立つ

公立中高一貫校に入学するためには適性検査を受検する必要があります。

小学生のときに、この公立中高一貫校を目指したお子様は、後の大学受験や就職でも有利になります。

大学受験では、センター試験から共通テストに変わり、論理的思考力を問われるようになりました。特に、数学などは顕著ですね。うちの子も、図や表の読み取りは自然と得意になっていましたので、新傾向の問題も特に苦にすることはありませんでした。

また、就活においても民間では、SPIや玉手箱などの適性検査、公務員試験では数的処理、判断推理、文章理解などは、公立中高一貫校の適性検査との親和性は高いです。

暗記ももちろん必要ではありますが、プラスアルファの「思考力」が問われるようになってきています。

まさに、公立中高一貫校の適性検査では、その「思考力」が問われます。
言い換えると、論理的思考力を磨く必要があると言えるのかもしれません。

論理的思考を端的に言えば
➀課題や問題を分析し、適切な判断や対応をすること
➁伝えたい主張(結論)に対し、根拠を筋道を立てて考え、伝えること

といえます。

➀については、適性検査の問題
➁については、作文
  
により、論理的思考力を図ることができると言えます。

古い話になりますが、予備校講師の横山雅彦先生のロジカルリーディングの授業で面白いエピソードがあります。

日本では、授業等で配布されるプリントが足りない場合、
「先生、プリントが足りません。」と言うと
先生がプリントを持ってきてくれます。

アメリカで
「先生、プリントが足りません。」と言っても先生は何もしてくれません。
「プリントが足りないので、1枚ください。」と主張(理由・根拠を含む)をしなければ通じないのです。

これは、日本の察する文化と根拠に基づいた主張をする欧米の文化の違いの端的な例でもありますが、読解力に必要な論理的な思考は、主張とその根拠、理由を的確に述べる、読み解くことが必要なのです。
そのため、察する文化に慣れている日本人は、この部分のアプローチを意識的にする必要があるのです。

そのため、常日頃から
自分はどのように思うか、考えるか=主張
●その理由 といった
自らへの問いかけをすることが必要
となります。

論理的な思考を小学生の頃から訓練してきた子どもは、そのスキルが自然と身についているため、後の人生で直面する節目において有利になると考えます。

しかし、私は、中学受験を目指している親御さんにどうしてもお伝えしておきたいことがあります。

論理的思考はもちろん大切ですが、人として成長していくにあたり、もっと大切なものがあります。

自立した人間として成長していくためには、以下の3つの能力を成長させていく必要があります。

●他者との関係=他者への配慮ができる力 ⇨ 協調性
●自己との関係=責任感を持つ ⇨ 主体性
●課題・問題との関係 =論理的思考力

論理的思考力はあくまで「スキル」である反面、他者との関わり、自己との関わりは「人間力」であると言えます。

実際、中学入学以降、学生生活や社会人になってから特に求められるのは
人間関係とそれに対応できる人間力です。

いわゆる、「通信簿の右側の部分」ですね。

最終的には、社会で役に立つ人間に育っていかなければなりません。

そのためには、論理的思考力だけでは足りず、課題を認識し、解決に向けた段取りを主体的に組める行動力のほか、他者を巻き込む、あるいは、いい意味で他者に頼る、まかせることができるといった人間力が求められます。

公立中高一貫校の受検を通じて、論理的思考力を伸ばしつつも、それだけではなく、入学後の人間力の部分の成長も見守りたいですね。


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