期待外れだったらネタにすればいい
カフェで食べたステーキが筋の塊だった。
ブチブチと筋が切れる音が、いくら噛みしめても鳴り止まない。心の中で思わず笑ってしまう。おまけに終盤まで箱の隅に隠れたナイフに気づかず、一口で食べるには大きすぎるカットをそのまま食べていた。
この話をグルメサイトの口コミに書いたら喜ぶ人は誰もいない。でも、笑いをこらえながら必死にステーキを食べる女の話は良いネタになる。
そもそもパンケーキが売りのカフェでそんなに高くないステーキを頼んだら十分あり得ることだ。
ちなみに食後のミニパンケーキは甘さ控えめで、ふんわり感と付け合わせのクリームとの相性が絶妙だった。
期待外れは期待する側の見誤りだ。もし期待通りだったら素直に喜べばいいし、はずれたら誰かに笑って話せばいい。