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コンテンツ東京2023感想2【空中ディスプレイで脳がバグった】

実を言うと、科学技術に強いライターになりたいと考えています。
とはいえ、ここ数年ガラパゴス状態。全然最新の動向についていけません。
VR、AR、空中ディスプレイなどに関するニュースを見ても
「ほんまに?盛っとるんちゃうか」と思うばかりで、
眉毛に唾がベッタベタについていました。

コンテンツ東京2023で、最新ディスプレイやXRの展示があると聞き、
新幹線に乗って見てきました。

背中を押してくれたチルさん、今崎さんに大感謝です

コンテンツ東京2023へ向かった経緯をつらつらと……

勢いで感想を書くので、ちょっと誤字脱字があるかもしれません。

長くなりそうなので記事を分割しています。

▼第1回はこちら

第2回は私的大本命「空中ディスプレイ」の感想です。


人生初!空中ディスプレイ【マジで浮いてます】

空中ディスプレイって何?と思った方向けに公式の動画を貼っておきます。
ちょっと長い(4分弱)ですけど、活用例から原理までがよく詰まった動画です。

この動画見ても、そんなアホな、って思うじゃないですか。
「さすが女優さん、うまいこと映像が浮かんでいるように演技してはりますなぁ(京都弁)」みたいな。

で、実際見に行ってきました。

映像が空中に浮いてました。

片目をつぶってみたり、目を細めてみたり、色々試しましたが、何度見ても浮いてました。
なんならカメラで撮っても浮いてました。

信じられないので、ご飯食べてちょっと眠くなった時にも行ってみました。
まだ浮いてました。

さすがにこうなったら信じるしかなさそうです。す、すっげえ!!!


原理を超簡単に解説

どうして映像が空中に浮いて見えるのか、私が理解した範囲でざっくり解説してみます。理科アレルギーの方は飛ばしてください。専門家の方はちょっと目を瞑ってくれると嬉しいです。

まず、モノを見るとはどういうことか。
何かモノを見たとき、そのモノの色や光沢、質感は視覚情報として(触らずとも)入ってくると思います。

でも、脳が直接そのモノから情報を受け取っている訳ではありません。

モノから出た光(拡散光)を目が受け取り、目の中の網膜という場所で光が再び結像し、結像したことで得られた情報が電気信号に変換され、
電気信号を受け取った脳が、目に映ったモノはこんな色や光沢、質感だと判断しているのです。

さらに、誤解を恐れずかなりざっくり言うと、
我々の目は「拡散光を受け取れば、そこにモノがあると認識する」ってことです。

空中ディスプレイは、ディスプレイから出た光を空中で集めています。
空中に集まった光は、再びそこから拡散されてから我々の目に届きます。
すると目からの情報を受け取った脳は、
「光の出どころ=空中」に映像がある、と判断するわけです。

小春が一生懸命勉強した成果

つまるところ、空中ディスプレイは
人間の目が拡散光の世界に適応し、進化してきたことを生かした技術

と言えるでしょう。


再び空中ディスプレイ感想

ま、理屈はどうであれ、事実、目の前で映像が浮いているんです。静止画だけでなく、動画も浮いてるし、タッチ操作もできるんです。

牧野つくしなら「ありえないっつーの!」と叫ぶでしょう。(古い)

聞くところによると、明るいところでも浮いて見えるらしいです。映像に対して45°の角度で見るのがベストだそうですが、視野角もどんどん広げていく(=映像が浮いて見える範囲を広げる)予定だそうです。

というか、わざわざ展示会に行かずとも、既に導入されている空港や駅があるそうです。こんな浮かび上がるディスプレイがあったら誰だってしげしげと見てしまうでしょう。宣伝効果は高そうです。

私が見ていた時間帯だけでも、何組かの企業さんが導入を真剣に検討して、担当者と相談していました。どんどん街に溢れてほしいですね。楽しみすぎます。

さらに言えば、空中ディスプレイって宣伝以外にも用途はありそうですね。舞台演出やスポーツとか、イベントとの相性はバッチリでしょう。ワクワクが止まんねえな!!!


浮いていることは認めたうえで触ってみた

気になったので、空中に浮いている映像(タッチ可能な設備ではない)に触れてみました。当然ながら、触れませんでした。

映像を見ながら指を動かすときはまだ良いのですが、指を見ながら映像へ近づけていくと、脳がバグります。
これがなんというか、パラレルワールドを見ちゃったときというか、金縛りにあっているというか、第三の目が開眼したというか、とにかく、視覚的に体感したことのないナゾの感覚が起きました。

1番近いのは、疲れすぎて目の焦点が合っていないときの感覚でしょうか。

めちゃくちゃ変な感じがしました。その瞬間、脳がバグったとしか言いようがありません。


空中でのタッチ操作がムズい

そんなわけで、タッチ可能な空中ディスプレイ(以下、空中タッチディスプレイ)のデモでは脳がバグりっぱなしで全然上手く操作できませんでした。

空中タッチの仕組みは、超絶雑に言うと、自動ドアのセンサーみたいなモノです。今日のところはこれで押し通させてください。
(自動ドアは何かボタンを脚で踏んで反応しているわけじゃなくて、ドアの中央に取り付けたセンサーの真下に立つから開いているんですYO)

周りを見ると結構うまいこと操作できている人が多かったし、そういえば私は他ブースの空中操作も下手くそだったので、大雑把かつ変な動きをする人間は操作に不向きなのかもしれません。開発側の外れ値だったみたいです。ぜひ今後被験者として参加させてほしいっす。

外れ値人間として空中タッチ操作の何が難しいか語らせていただくと、脳がバグっているんで、z軸方向のどこがタッチ入力可能な高さなのか分からないんですね。
だから「あれれ〜?」と首を傾げながらタッチしようと一生懸命になっていると、気づけばガラスを押しているっていう。

もちろん、センサーの位置を見て、頭で考えながら操作したら上手くいくかもしれませんけど、直感的操作ができるってのがタッチ操作の強みだと思うんで……。
おじいちゃんおばあちゃん世代も使うことを想定しているなら開発側でなんとかしてほしいところ。

あとは、VR体験でも書きましたが、触覚フィードバックが欲しいです。空中に浮かんでいるのにどうやって・・・とも思いますが、ともかく「触っている感」がないと、ピンと来ないんです。

VRや空中ディスプレイが当たり前な時代に生まれた子供たちは「触った感」がなくても平気なのかもしませんが。触覚のある世界に慣れた30代のおばちゃんには厳しいっす。


空中タッチディスプレイに期待大

ちょっとばかし不満も書いちゃいましたが、私個人は空中タッチディスプレイにめちゃくちゃ期待を寄せています

空中に映像を浮かべるだけでなく、タッチ操作もできるようになれば用途は大幅に広がるでしょう。

病院で新型コロナウイルスのクラスターが発生してしまったとき、共同で使っていたタッチパネル(パッド型端末?)が原因だった、と聞いた気がします。
なんらかの流行病が地球上から消えない以上、公共の場でみんなが触れるモノは減らしていく方向になるのかな、と思います(個人の感想です)。
タッチ操作する端末だけでも、非接触にできれば大変革になるでしょう。感染防止のために毎度拭き拭きする作業、大変そうでしたし……。

他にも、絶対にゴム製手袋や軍手を外せない場所でのタッチ操作にも使えそうです。

なんでタッチ操作にこだわるんだ?と思うかもしれませんが……ボタン式操作よりもタッチ操作の方が、操作のためのスペースが省スペースで済むし、軽い端末にできる……と私は考えています。
機械ってのは簡単で分かりやすいのが1番です。たぶん。

あくまでも個人の意見です

今回の展示では、オセロや鍵盤アプリなど簡単なゲームの操作、テンキーの入力くらいしか試せませんでしたが、今後の発展の可能性を感じました。

もちろん、普通のタッチディスプレイに比べたら操作しにくいですが、伸びしろがまだまだあるんだなぁと感じて、むしろ成長が楽しみになりました。

展示会にいた担当の方も、完全究極体を100とするとまだ30くらい、だとおっしゃっていました。あと70、どんな方向にどんな進化を遂げるのか……追っていきたいです。

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