開発職時代、TODO管理はアナログ派だったワケ
4月からの入社に向けて準備を進めている人も多いのではないだろうか。(会社から課題が出ている人もいるだろう)
新社会人デビューに向け、どんなスケジュール帳を使うか悩んでいる文具マニアもいるに違いない。
「イケてる社会人はデジタルって言うしな・・・なんでもスマホでメモできるし・・・でも人前でスマホを使うと嫌がられるかな・・・?でもお互い理系なら平気かな・・・?」
そんな心の声が聞こえた気がしたので、私の会社員時代のスケジュール管理について書いてみることにした。
理系開発職、アナログ一択でした
大学院を卒業後、一部上場企業に入社し開発職に就いた。2017年のことだ。当時既にgoogleカレンダーもあったし、スマホもあった。(使っていなかったが、スマートウォッチもあった)
バリバリの理系職なのだから、さぞかしみんなデジタル管理でビシッと決めてるに違いない・・・
そう思うのもよく分かる。が、現実はそうではない。結構みんな、TODOやメモはアナログ派だった。(会議の予定や議事録はデジタルだったけどね。)
その理由は・・・「PCやスマホを持ち込めない場所があるから」
社内でスマホを持ち込めない場所があった
当時、新製品開発を行なっていたので、試作品を作るために生産工場に出入りすることも多かった。数日に1回は行っていたと思う。この工場が肝だ。
新製品を作っている工場では、スマホやPCは持ち込み禁止であることが多い。
理由は単純で、まだ世に出てない製品の見た目やら中身をリークする恐れがあるから。また、他社に情報を売られる恐れもある。工場の中は社外秘のノウハウだらけなのだ。
実験でPCを持ち込む必要がある人は、まあまあ面倒な申請をしなくてはならないし、入室時にチェックも受けなくてはならない。スマホは全面的にNGだった。(社内連絡用にはピッチを使っていた)
工場での実験中や立会中、メモが出来ないと困るので、完全デジタル派を保つことは不可能だったのだ。
(そりゃ、一回紙にメモして、工場を出てからPCに入れ直すことはできるけれど、手間でしかない)
ちなみに、クリーン度の高い工場では普通のノートを持ち込むこともできない。クリーンペーパーを使ったノートのみOKということになっていた。
また、持ち込める筆記具も軸が透明のものに限定されていた。このJETSTREAMを使っている人がほとんどだった。同じJETSTREAMでも、多色やピュアモルトはもちろんNGだ。筆記具マニアにはなかなか辛い状況だった。
実際のTODO管理
いろいろ試した結果、私なりにベストだった方法を書いておく。
まず、ノートはロイヒトトゥルムとクリーンノートの2冊。会議や装置予約の情報はPC上で行なっていた。(予約システムで会議室や装置を予約すると、自動で自分の予定に組み込まれるようになっていた。便利)
ロイヒトトゥルムは当時bujo(バレットジャーナル)にハマっていたから。日々のTODO管理とメモ、実験の構想などは全てこのノートに書いていた。1年で1冊使うかどうか・・・くらいだったと思う。
他の人と共有したい予定はパソコンで、自分だけの予定はロイヒトトゥルムで、実験条件や必要なもの、段取りはクリーンペーパーで・・・。
私が当時編み出した、私なりのベスト使い分けだ。
今ならスマートウォッチを持っているから、遅れてはいけない予定はスマートウォッチに入れたかも・・・けど、そのためには、自分のスマホに予定を入れ直さなくてはならないし・・・面倒だな。
(※情報流出の恐れがあるので、会社PCと自分のスマホ、スマートウォッチを繋げるのは当然NG。notionやtoggle、ticktick等を入れるのも無論NG。)
デジタルを使いこなした学生ほど苦労しそう
フリーランスになって、googleカレンダーも使えるし、アプリでポモドーロもできるし、notionも使えるし、便利さに震えている。
大学時代、使いこなしていた学生さんほど、情報流出に厳しい企業に就職したらタスク管理に苦労するかもしれない。気の毒なことだ。
とはいえ会社のルールを変えるのは一苦労だ。自分に与えられた環境で、マイベストを模索するしかないこともあるだろう。そんな時は、あえてアナログ時代に戻り、当時のタスク管理術を学ぶのも面白いかもしれない。