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第4章(つづき)凡ミスを減らせ! 7つの黄金対処法

4-5 凡ミスを減らせ!  7つの黄金対処法

1)『不適当なもの』を選ぶ問題には注意する  

 私は粗忽者で、不適当なものを選べと言われているのにそこを頭に入れずに選択肢を見てしまうことがありました。そのために、選択肢から選びようがなくなり、「わからない〜」となることがよくありました。 出題文に『不適当なものを』とあったら、○や線をつけました。

2)読んでややこしい文章は書いて考える

「AでありBである/AであるがBではない/AではないがBである/AでもなくBでもない」の4つから1つを選ぶ、というような問題です。
選択肢もややこしい上に出題での問いにフィットするものを選ばなくてはなりません。ワーキングメモリに負荷がかかるこの手の問題は疲労時に落としがちでした。頭だけで考えず、図にしたり書いたりして解くようにしました。

3)選択肢の文章が○(妥当・OK)か×か。印をする

 選択肢の各文章に○や×をつけてから出題文を落ち着いて読み直すと、さっきはわからなかったのに今はわかる!ということがたまにありました。

4)広範囲な文章表現の選択肢は正答の可能性あり

 これは、自分の知識で考えてもわからない問題のときに使っていました。たとえば、選択肢に「〜のみである」と「〜もある」という異なる表現の文があったら、「〜もある」のほうがカバー領域が広いので正答の可能性が高いと解釈し、そちらを選ぶと決めていました。
 それで正解になるかどうかはわかりません。でも、そう決めて対処することで、わからない問題に長い時間を割くことを避ける効果はありました。

5)考えない。ヒントを探す

 これも、わからない問題に使っていました。知らない言葉について「適当なものを」と問われても選びようがないと感じる状況では、出題全体の中にヒントを探すようにしました。探す意識で読み直すとヒントとなる言葉が見つかることが案外ありました。

 たとえば、出題文に[話し手が伝えたい情報である( ア )など…]とあって、アに当てはまる語句の選択肢で迷うとします。このときには、[情報である( ア )など…]とあるので、「情報」がヒント。選択肢からは情報と言えるものを選ぶことで自分の迷いを処理し、回答としました(「行動」「やり方」などに相応する語句は選びません)。

 この方法も4)と同じで正答できる保証はありませんが、日本語教育の試験なだけあって、この視点は案外良かったように思っています(自分の解釈さえ誤っていなければ)。また、迷いを1秒でも減らして次に進むのにも重宝でした。

6)各設問のつながりをヒントにする

 これも5)と同様です。各設問での回答が全体から見たときに矛盾しないよう、前後の設問や答えをヒントにしました

7)選択肢に「えーっと…」な形容表現があったら、対義語で考えてみる

 例をあげると「絶対的な程度が小さいことを示す」という文が選択肢の中にあるのに「絶対的」という表現にいまひとつピンと来ないときには、「仮に『相対的な』程度が小さいなら…」として、その逆をイメージしました。わかる言葉を手がかりにして、手順を追って考えるようにしたのでした。受験者の得点差を生じさせるためか、敢えてこうしたわかりにくい表現が入れられているのだろうなと思える問題がしばしばありました。

 対義語が思い浮かべられるくらいなら、なぜ元の言葉のままでスッと考えられないのだろう?という気はするけれど、馴染んだ方言のほうが標準語より考えやすい、みたいな現象と同じなのかもしれないですね。普段の使用語彙にない言葉は、いざというときにもピンと来ないものなので、そのときにはわかる言葉を手がかりに使いました。


以上は本当に黄金の方法でした。長時間の試験で脳疲労は避けられませんが、負担を減らすことはできます。線を引いたり○をつけたり、書いたりヒントを探したりで「考える」という負担は減らせます。

人によってはいかにもテスト対策用なこうした方法は、好きになれないかもしれません。確かに本質的な学習とは言い難いかなと私も感じます。ただ、学習者が日本語能力試験を受けるときなどにこうした情報も役に立つかもしれないので、教員を目指すならアリかなと思いました。

この7つを習慣にして問題に向き合うと、頭が疲れにくくなり、回答が楽になります。もし良かったらやってみてください^^

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