【模型日誌】HGUC ジム・ストライカー
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こんにちは。さく1です。
突然ですが、
あなたのジム・ストライカーはどこから?
僕は機動戦士ガンダム スピリッツオブジオンから!
ザクマシンガン型のコントローラーを構えて連邦MSをバッタバッタ倒していくアーケードのシューティングゲームなんですが、そのボスとして登場したジム・ストライカーが僕にとって初めてのジム・ストライカーでした。
ちなみに私と友人は下手くそすぎてジム・ストライカーを倒せませんでした。悔しい。
そんなわけで(!?)今回はジム・ストライカーを作りました!!
制作コンセプト
今回は以下のコンセプトで作りました。
・コスパのいい改修をする→古いキットなので手を入れ始めるとキリがない!気になるとこだけ手を入れてキットのポテンシャルを底上げする!
・キレイ目というよりリアル系で→噂の技法・チッピングをやってみる!
チッピング自体は初挑戦の技法です!どうなるか楽しみ!
HGUC ジム・ストライカー
というわけでさっそく完成写真です!かっこいい!!
ディティール追加箇所など気になる人は工作を見てね!
チッピングによる塗装の剥がれとサビの表現が大げさですが、なかなかまとまりがあっていいんじゃないでしょうか!
ジム・ストライカーの特徴でもあるツインビーム・スピアも存在感あってかっこいい!!
後ろ姿も渋いですね!
「ここまで汚いのは整備不良だろ!!」と突っ込まれそうですが僕がかっこいいと思うからOK!!!
シールドは汚れるのが仕事!一番汚れててもOK!
頭部バイザーは裏面にプレミアムミラークロームを塗って光らせ、メインカメラ他はラピーテープを貼ってピカピカにしています!
ツインビーム・スピアを構える姿もかっこいい!
安心してください!もちろんマシンガンも作ってますよ!
武装無しだとこんな感じ!素のままでもかっこいい!
足先の汚れ具合かっこよくないですか!?
ヒップ周りはこんな感じ!ちょいちょいディティール追加してます!
太もも周りもスジ彫り追加!情報量をアップさせてます!
今回、ピンバイスを多用して各所にディティールを追加しています。
足回りを見てほしい!かっこいいでしょ!
ランドセルのバーニアもひと手間加えてディティールアップ!
足裏も塗り分けしてます!見えなくなるのが残念!
ツインビームスピアはちょっと延長してます!
ビーム部分はブルーパールを塗っています。ほどよく光を反射してビームっぽさ増し増し!
マシンガン単体で!
今回は飾り台としてビルダーズパーツ システムベースも作りました!武器もディスプレイできてかっこいい!
整備中な雰囲気が出て一気に説得力が出ますね!
アオリで。整備兵は日々こんな画を見ているんでしょうね。
工作
制作コンセプトでも書いた通り、今回は以下のコンセプトで工作しました。
・コスパのいい改修をする→古いキットなので手を入れ始めるとキリがない!気になるとこだけ手を入れてキットのポテンシャルを底上げする!
HGUC ジム・ストライカー自体は2006年発売と、そこそこ古いキットです。古いキットなので合せ目が目立ったり、ちょっと寸胴だったりと、気にし始めるとキリがないキットですが、ウェアラブル・アーマーによる高密度なディティールがかっこいい機体なのでちょっと手を加えれば一気にかっこよくなります。
ちなみにジム・ストライカーの前に出たHGUCがザクI・スナイパータイプで、後がジム・クゥエルです。
パチ組みしてヒケ処理したところです。
お腹の軸をわざと浮かせてるのは、素のままだと寸胴な印象を腹部延長パーツで解決できるかシミュレーションしているからです。
これならイケる!ということで腹部を延長すること決定。
ジム・ストライカーはエッジが多いキットですので、C面を削るだけでカッチリ感が増します。
一通り工作して全体のバランスを確認しているところ。頭部アンテナとシールドのスパイクは破損しそうなので外してあります。
カトキさんデザインでよくある台形凹モールドに一手間加えて、別パネル化してみました。新解釈!
バーニア部分はピンバイスで穴を広げたあとWAVEのOボルトを入れてディティールアップ。かっこいい!
ツインビームスピアは素のままだと短くて、杖のようにして地面につけることができなかったので延長しました。
柄の部分をエッチングソーで切断してプラパイプで中継ぎし、WAVEのリベット【丸】でディテールアップしました。
ランドセルのバーニアもWAVEのOボルトを入れてディテールアップ。
シールドにはWAVEのリベット【角】を貼りました。
全体的にピンバイスで0.5mmや0.3mmの穴を空けてディティールを追加しています。お手軽ですが面が引き締まってかっこいい!
ピンバイスとドリル刃ですが、以下を買っておけばディティールアップに幅広く対応できるのでおすすめです。もっとバリバリ改造したくなったらドリル刃を買い足しましょう!
太ももはキットそのままだとほぼデティール無しで寂しかったのでスジ彫りを追加しています。
ちなみにスジ彫りにはファンテックのスジ彫りカーバイドを使っています。切れ味抜群でホルダーも太くて安定して気持ちよくスジが彫れるのでおすすめです。ただし落とすと欠けるので大切に使いましょう!
シールドのスパイクはキットのままだと先がとがっていなくて弱そうなので、尖らせます。余ったランナーをスパイクの先に接着して、十分乾燥したら削り出して尖らせます。
スパイク裏側の肉抜き穴は余ったランナーとWAVEのOボルトを埋め込んでディティールアップしました。
さて、キットそのままだと寸胴、ということで腹部の延長をします。
延長といえばパーツを切断してプラ板を挟んで延長するパターンが多く見受けられますが、ただでさえディティールの多いジム・ストライカーでそれをやると表面処理に手間がかかって仕方ない。今回のコンセプトは「コスパのいい改修」です。別の手を考えましょう。
ということで、こんなパーツをプラ板から作りました。
ジム・ストライカーの腹部の底面より一回り小さい、3mmのプラ板です。
以下の手順で作りました。
①ジム・ストライカーの腹部底面をプラ板に当て、定規替わりにして油性ペンなどでプラ板に目印をつける。
②それの目印に沿ってプラ板を切っておおよその形が取る。
③腹部底面に合わせて形を確認しながら紙やすりなどで形を整える。
④腹部と腰パーツを繋ぐ軸のための穴を空けておく。
ちなみに上記では3mmのプラ板としていますが、実際は1.5mmのプラ板を2枚重ね合わせて作っています。理由は個人的な理由で、分厚いプラ板を切り出すのが苦手で、比較的薄いものを使ったからです。
形が整ったら瞬間接着剤で腹部底面に接着!そして腹部底面とプラ板の間に深めのスジ彫りをします。
プラ板をパリッと剥がします。瞬間接着剤って意外と簡単にはがれるんです。スジ彫りはこのタイミングで改めて深めに掘っておきましょう。
スジ彫りを壁にして、腹部底面を凹にします。今回のように大きな面を平に削る場合はオルファのアートナイフ・プロの平刃が活躍します。
腹部底面を凹にすることで延長パーツが食い込み、「ただ間に差し込んだだけ」感が「内部メカがちょっと見えてる」感に変わる(はず)!いい感じじゃないですか!?
腹部延長パーツはそのままだと味気なさすぎるので、ちょっとだけスジ彫りを追加しました。
改めて、工作終了!かっこいいのでは!?
カラーレシピ
今回もいつものごとくファレホをメインです!ボークスさんいつもお世話になっております!チッピング・ウォッシングについては後述します。
下地:サーフェスプライマー ジャーマンレッドブラウン(70.605)
緑色:FS30277(71293)+ブラックグリーン(70.980) → 2:1の割合
薄緑色:グリーン(69.026)
黄色:イエロー(69.004)+蛍光オレンジ(69.055) →2:1の割合
灰色(濃):グレー(71.047)+ピュアブラック(69.042) →2:1の割合
灰色(薄):ミディアムグレー(69.038)
足裏:タミヤ エナメル ダークアイアン(履帯色)
チッピング(ヘアスプレー法)
今回のコンセプトの一つはチッピングをることでした。
・キレイ目というよりリアル系で→噂の技法・チッピングをやってみる!
チッピングには以下のように様々なやり方があります。
①普通に塗装した後、スポンジなどに含ませた塗料をエッジに載せていき塗装の剥がれを表現する方法。
②下地を塗装した後にシリコンバリアーを塗り、本塗装後にエッジを削ったり水を含ませた筆で拭って実際に塗装を剥がす方法。
③②とほぼ同じで、シリコンバリアーではなくヘアスプレーを使う方法。
今回は③のやり方、チッピングのヘアスプレー法をやりました。理由としては、やり方が簡単な割には実際に塗装を剥がしているのでよりリアルになるだろうという予想からです。
今回使ったヘアスプレーはこれ!マツキヨの一番安いやつ!
正直ヘアスプレーならだいたいどれでもいいと思いますが、ハードの方がノリが多いはずなのでスーパーハードにしました。ヘアスプレー法でよく見るのはケープを使った方法ですかね。
下地を塗った後、よく乾燥させてからヘアスプレーを吹いて乾燥させます。
なお下地ですが、錆止め色のサーフェイサーなどが主に使われます。黒やシルバーなどでもいいかも。
ヘアスプレーが乾燥したら、本塗装をいつも通り塗装します。あ、ただし塗膜が厚くなりすぎないようにしてください。塗膜が剥がれにくくなりますので。本塗装もよく乾かします(ファレホの場合は特に!完全乾燥まで最低24時間待ちましょう!できれば48時間!)。
本塗装が乾いたら、水を含ませた筆かヘラなどでエッジなどの塗膜を剥がしていきます。水がヘアスプレーを溶かして、上塗りである本塗装の層が剥がれるという原理です。なかなか塗装が剥がれない場合は、水をスプレーしてパーツごと湿らせておくといいです。
なお本来の使い方ではないですが、塗膜を剥がすにはGSIクレオスのグルー・アプリケーターが程よい硬さで使いやすかったです。
塗膜を剥がす際のコツですが、「実物だったらここはよく擦れるだろうな」という箇所を想像しながらやるといいと思います。ガンプラとはいえ、想像力が説得力につながります!
実際に塗膜を剥がした後はこんな感じです!いい感じでは!?
ヘアスプレー式のチッピングは実際に塗膜を剥がすのでリアルで、しかも剥がれる箇所が不規則になるのでよりリアルさが増す気がします!簡単なのでぜひ一度やってみてください!
ウォッシング
チッピングしっぱなしだとまとまりがない感じがしたのでウォッシングをしました。サビ感を増やすのも目的の一つです。ウォッシングはチッピング後に行いました。
ウォッシング:ガイアノーツ エナメル 赤サビ
このガイアノーツ エナメルのシリーズ、ほんと優秀なので各色1本持っておいた方がいいです。ほんと。
これはウォッシング前で、チッピングした直後の状態です。
先ほどのエナメル赤サビを使います。
エナメル赤サビを小筆に含ませ、チッピングで塗膜が剥がれた箇所にチョンチョンと載せていきます。
後で拭くのではみ出ても気にしない。
はみ出た箇所をエナメル溶剤を含ませた綿棒で拭き取ります。あまり拭き取りすぎるとサビ感が無くなるので、あくまではみ出た箇所がメインです。
ちなみに「水性アクリル塗料(ファレホ)の上にエナメル塗料を塗って、しかもエナメル溶剤で拭くって大丈夫なの!?」と疑問に思う方もいらっしゃると思いますが、(なぜか)大丈夫でした。特にトップコートも吹いていません。先にもちらっと書きましたが、ファレホは48時間で完全乾燥して強固な塗膜になります。確証はありませんが、塗装からウォッシングまでにそれ以上時間が経過しているので大丈夫だったのかも。もちろんエナメル溶剤でゴシゴシこすると塗膜を侵すので、作業には注意が必要です。
伸ばしランナー
青春のど真ん中にA.O.Zが連載されていた身としては、あの各所に散りばめられた赤いディティールはついつい付けてしまいたくなるものです。
というわけで余った赤いランナーを伸ばしランナーします。ライターやろうそくの火の上でランナーをあぶり、両端から引っ張って伸ばしてお好みの細さにします。
それを切り取って、貼る。
かっこいい!以上!
足裏の塗り分け
足裏の塗り分けですが、いちいちマスキングテープを貼って塗り分けしていては人生いくら時間があっても足りません。人生は短く、作りたいプラモはたくさんあります。スマートに塗り分けましょう。
足裏パーツの凸面の色を何も考えず塗ります。あ、エナメル以外の塗料にすることだけ気を付けてください。
先ほどの塗料が完全乾燥したら、凹部分の色をエナメル塗料で塗ります。今回はダークアイアン。1つ持っておくと便利で頼れるナイスガイ。
2色目をバーっと塗ります。エアブラシだと金属色も薄い塗膜でムラなく発色するので、エアブラシで塗るのをおすすめします。
2色目を塗ったら、エナメル溶剤で凸部分を拭きます。凸部分を拭きとることで1色目が表に出てきて、簡単に塗り分けができます。なお、2色目を塗った後はなるべく早めに拭いた方が拭き取りやすいと思います。
この方法は装甲裏などにも応用できるので、やってみてください!
まとめ
ということで、HGUC ジム・ストライカーでした!
初めてのチッピングでしたが予想以上に楽しくて、新しい技法にチャレンジするのが好きになりました。
なに?チッピングやりすぎ?
僕がかっこいいと思うからヨシ!
HGUC ジム・ストライカー自体は少し古いキットですが、そのままでもディティールの密度が高くてカッコよく、手を入れてあげれば更に化けるキットだと思います。ぜひ作ってみてください!
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