【月3万円で1億築く新NISAの結論】 「平均的な日本人」
日本人の意識は貯蓄から投資へと大きく変わりつつありますが、2024年の野村総合研究所の「生活者1万人アンケート」のデータによると、日本人の中で投資をしているのはわずか2割程度に過ぎません。加えて、2019年の金融広報中央委員会のデータによると単身世帯の貯蓄金額も中央値が45万円と少ないのが現状です。
コロナの物流混乱や人手不足の中でも、日本人の賃金は大きく上昇をせず、物価高の中でエンゲル係数は過去最高を記録しました。食材の高騰だけでなく光熱費や生活必需品の高騰もあるので、高齢化が進む中でエンゲル係数が上がるのは切り詰めた生活の証左だと言えるのではないでしょうか。生活費は基本的に1人暮らしよりも複数人で暮らした方が規模の経済が働いて効率的になり、生活費を抑えることが出来るのですが、一人暮らしが増えた今では、「平均的な日本人」であっても毎月の生活費が赤字の家計が多いのです。これからは毎月1万円を投資できるだけでも十分に立派なのです。
投資をしないとどうなるのか
毎月1万円以上を投資できる人は老後資産を形成できる可能性が高いです。一方で、そうでない人は何もしないままだとこれまで以上に苦しむ可能性があります。トマ・ピケティが指摘したように、先進国では株式等のリスク資産を含んだ資本収益率が経済成長率を上回り、富が富を生む構造に長らく陥っています。よく言われるように、これまでは工場や商店街等で自信と地元コミュニティをもって働く中流階級と呼ばれた人の数が海外への工場進出や期間工の登場、そして大型郊外型店舗の登場により減少してしまいました。加えて、中間層の仕事の量だけでなく、種類も収入も減少しているのです。こうした状況の中でも、新しい高度な職業(データサイエンティスト等)が生まれ、一部の人々が大きな収入を得ています。こうした高度な職業に就ける人は高度な教育を受けたごく一部であり、経済格差が教育格差によって受け継がれてしまうのです。
また、円安や物価高による厳しい経済状況を経験した場合、老後の2000万円という目標は更に高いものと思われます。そもそも、インフレーションによって老後に必要な資金は増えて2000万円では足りなくなる恐れもあります。
私たちにできることは、毎月1万円以上のお金を投資に積み立て、不動産や有価証券等の何かしらの形で物価指数に対応するような資産を持つことです。そうでなければ日に日に生活が苦しくなる可能性もあります。適切な投資金額を設定し、人生を十分に楽しむためにも賢くお金を運用することが大切です。
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