見出し画像

逆光の塗り方(1)【#イラスト/色/初級】

この記事では簡単な逆光の塗り方を解説します。

この記事で学ぶことは以下の通り。

  • 逆光とは何かを知る

  • 簡単に逆光表現を用いる描き方を学ぶ

今回は『簡単』に描くことに焦点を当てるためデフォルメ・かわいい・線が少ない絵で描き方をまとめています。

※記事にある画像は全て筆者の自作です。無断転載は禁止ですが、トレースや勉強に使う分には問題ありません。個人での範囲のみでご使用ください。


★逆光とは何か

逆光とは『被写体の背後から照らす光』の事です。被写体とはカメラ用語で簡単に言えば『物体』『映したいもの』ということです。

・逆光は加工表現の一つ

イラストやカメラにおいて『光』というのはとても重要です。真っ暗闇ではなにも見えません。光があるからこそ、物を見ることができます。

さらに光の当て方によって演出や表現の幅が広がり、『臨場感』を伝えることができます。

イラストにおいては基本的に、絵を完成させてから『仕上げ』として逆光を描きます。そのため、逆光を描くのは最後になることが多いです。

★逆光の簡単な塗り方

では、簡単に逆光を描いてみましょう。

1.線画を下塗りする

まず描いた線画を下塗りします。基本的に色ごとにレイヤーを分けた方が良いですが、今回は全部同じレイヤーに色を塗っても問題ありません。

色『逆光の塗り方1-1』

2.全体に影を置く

逆光は元の色ごとに光の当たり方が変わるのではなく、全体に影響します。そのため全体に影の色を置きましょう。(例外あり)

影は下塗りの色が見える様に『乗算レイヤー』で描いています。

色『逆光の塗り方1-2』

3.光を縁取る

影を満遍なく置いたら、光を描きます。光は物体の形に添って当たり具合が変化しますが、今回は線画の中を囲うように光の色(黄色)を塗れば問題ありません。

画像では少しだけ物体の形を意識した縁取りをしています。光が強く当たるところ、つまり光に近い方は線を太めに、遠い方は線を細めに描いています。光を描く線が太ければ太いほど強く当たり、細ければ細いほど光が弱く当たる表現をすることができます。

色『逆光の塗り方1-3』

光は『加算(発光)レイヤー』を使います。他にも『覆い焼き』『ハードライト』なども良いでしょう。

加算や覆い焼きといった『合成モード』はクリッピングマスクをしないと意味がありませんので、忘れずに……。

4.光をぼかす

光は基本的に物体のゼロ距離から光っているわけではありません。ある程度距離の離れた位置に光があり、その光が反射して物体を見ることができます。しかし遠い距離にあればあるほど光は『ぼやけ』ます。そのぼやけ感を簡単に演出します。

なぜ光がぼやけるのかは、遠くの建物や山を見ることを想像すれば分かりやすいと思います。遠くにあるものはぼやけて見えませんか? ぼやけるのは空気が間にあるためです。空気遠近法といいます。今回は『遠い影はぼやける(ぼかす)』とだけ覚えておきましょう。

色『逆光の塗り方1-4』

5.光を強調する(ハイライト)

光をさらに強調させると、絵の情報量が増えて魅力的に見えます。光の中でも強いところを強調するために『ハイライト』を塗りましょう。

色『逆光の塗り方1-5』

6.色トレスをしてなじませる

色トレスとは、線画そのものに色を加えて塗りの色となじませることです。線画が黒のままだとどうしても線画が強調しすぎて、線画と塗りの差がハッキリしてしまいます。線画と色をはっきり分けてしまいたいなら色トレスなしでOKです。

色『逆光の塗り方1-6』

おまけ.加筆修正

色トレスするまででとりあえず完成ですが、まだブラッシュアップの余地があります。デジタルはいつでも修正するタイミングがあります。気になるところがあれば修正しましょう。

今回は簡単に逆光を描くことを焦点に当てたため、立体感や加筆修正などは割愛します。(なんかよく分からないまんじゅう猫が完成しました)

色『逆光の塗り方1-おまけ』

★まとめ

迷走しました。(笑)

最終的に何がしたかったのか分からない絵が完成しました。(泣)
そういうときもあります。あまりいろんなことをしすぎない方が迷走しません。

今回は簡単に逆光を描く描き方をまとめました。逆光は絵にストーリー性を持たせることができ、色んな所で活用されています。この記事では基本中の基本という形でしたが、ぜひとも参考にしていただければ幸いです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!