接写の工夫
昔は接写が大変でした
私は学生時代登山が趣味で高山植物などを撮っていた。
高山植物のほとんどは環境の為小さな花が多くでどうしても接写する必要があります。
ところが接写レンズは高額で当時は50ミリレンズしかなく学生の身では買えずあきらめていたところ、カメラ雑誌で逆付けレンズアダプターリングを知り購入しました。
このアダプターはレンズを逆につけるアダプター なんです レンズを逆に付けてどおするのレンズ構成がまるっきり逆になり 接写ができるんです。
レンズの前面のフィルターの溝に取り付けて反対側のレンズマウントに
カメラを取り付ける。
この逆付けできるリングは安くて軽く登山には最高でした。
この部品マイクロアダプターリンクといいます。
半世紀前はマイクロレンズが各社1種類ぐらいしかなく、大きく拡大するにはベローズというフォーカッシングレールにジャバラを組み合わせた物やフィルター取り付け部分に虫眼鏡のレンズを取り付けたりボデーとレンズの間に何種類か長さの違うチューブを付けたり今ならケンコー辺りで販売していたでしょうがすべて純正部品で販売していました。
カタログを見ましたが現在は販売されていません。
もう一つの方法が引き伸ばしレンズを使います。
フィルムカメラの時代は引き伸ばし機 という機械がありそのレンズは絞りがありません、なぜなら 引き伸ばし機本体に ヘリコイド 装置(レンズを前後してピントを合わせる)があるからです。
ところが 普通のカメラに使うとなると ヘリコイドがないということは ピントを合わせることができません 。
そこでメーカーはよくわからないのですが中小企業が作ったと思われる天体望遠鏡用に取り付けるカメラ用のエリコイドが当時は市販されていました。
そこで別売りのヘリコイドを取り付けると立派な接写レンズになります。
この様に半世紀前はカメラマン自信が工夫をして接写撮影をしていました。
レンズ関係の箱を整理していた箱に偶然入っていた接写用の部品を見つけました半年ぶりで見てあまりの懐かしさに感激しました。
今の人たちには想像もつかない物でしょうが先人たちの知恵を紹介しました。