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インドネシアでお酒を飲むときの注意


ビールづくりについての記事を完結させたいという思いはあったものの、気付くと1年に1回のイスラム教の断食期間であるラマダンの時期が5月6日より始まったので、私が感じたインドネシアでの飲酒における注意点をまとめたいと思う。(脱線です...)

お酒は身近ではない

日本で成年を過ごしているとお酒はコミュニケーションツールの一環と捉える人もいるし、とても身近である。「趣味はお酒です!」というと場が盛り上がったりもするし、「飲めるクチだねえ」は誉め言葉として使われている。(少なくとも私はそう思っている。笑)

しかし、インドネシアでは違う。お酒がない食事も立派な会食だし、若者のデートは深夜までコーヒーショップで語ることだったりする。
理由の大きな一つにインドネシアで人口の約88パーセントを占めるイスラム教の教えでは飲酒は禁止されているという背景がある。したがって、どこでもお酒が飲めるわけではない。日本みたいにコンビニでも手軽に入手できるものではない。地域によっては外国人であっても飲酒や酒の提供を禁じている。そのため、酒の話題は時によってセンシティブな類になる。

したがって軽々しくインドネシア人にお酒の話題を振ったり自分のお酒の武勇伝を語ったりしてもそれは共感を得られることはなく、ただただ引かれるので注意してほしい。

ラマダン中のお酒の提供について

前段でイスラム教の教えでは飲酒は禁じられている と書いたが、断食期間(ラマダン)中は特に厳しい。
通常ではお酒が飲めるようなバーや居酒屋でも一切お酒の提供ができなくなる。もしくは飲むためには人目につかないような個室に通される。そのはず、本来断食期間は文字通り「日の出から日没までの期間一切の食事すら禁止」されているのだ。お酒を飲まない食事でも黒いカーテンに覆われて隠れておこなう必要があるくらいの徹底ぶりなので飲酒なんてもってのほかである。そんなこんなでラマダン期間中はピリピリしており命に関わるかもしれないのでお酒には特に注意。
※地域によって異なります。

ちなみにそもそもラマダンとは?と興味を持った人にお勧めしたい記事がこちら。ジャカルタ時代とても参考にしていたブログですが、今回の記事も読みやすくわかりやすい。

お酒は高級品

身近ではない、の一つの理由になるのかもしれない。インドネシアの物価相場で見るとで酒類はとても高価だ。500mlのペットボトルの水が20円で買えるし、屋台のごはんでは約250円で一食分食べれるのに対して、ビンタンビールの缶1本で約250円もする。{ビンタンビール缶の写真あれば}
さらには、日本酒は一升瓶で1万円以上はするし、焼酎ボトルも日本で1000円程度の銘柄が1万円以上する。


粗悪なお酒の流通

インドネシアに住んでいる人達の間では有名な話だったが、インドネシアでは安くアルコールを飲みたい現地人向けに「何が入っているかわからないワイン」が流通している。数百円で手に入れられるので手軽なのだが、地ワイン、地酒と名乗っているだけで醸造させたわけでも果物由来なわけでもなかったりする。ただいろんなアルコールや着色料、もはやよくわかんないかさ増しの何かを混ぜたアルコールだ。

聞くだけで鳥肌立つしどう考えても人間の飲むものではないのだが、どうやらそのアルコールを飲んで失明した、痙攣した、死に至った というのが各地で後を絶たないらしい...。現在では、インドネシア政府も取り締まりを強化し始めたとか。

あまりにも安いローカルワインやインドネシアの地酒と呼ばれる「アラック」を見つけても日本の感覚で決して手に取らないこと。とても危険です...

これまでの捜査によると、密売業者はアルコールに咳止め薬や蚊よけ剤を混入していたと思われる。地元紙は、押収された密造酒には栄養ドリンク、シロップ、炭酸飲料などの成分が含まれていたと伝えた。

ビンタンビールは世界一プリン体が多いビール?!

これは、インドネシア駐在中何度も聞いた噂である。正確なデータは見つからないもののあらゆる日本人から聞かされるので信じている人は多いと思う。インドネシアのビールであるビンタンビール。バリでもよく見かけるし、最近では日本のビアバーでもインポートビールとしておいてあるお店も多いので飲んだことがある人は多いだろう。そのわれらがビンタンビール、ビールの中でプリン体含有量が一番高いらしい。あちゃー

なので、ビンタンビールの飲みすぎはデブ化に直結するともいわれている。

インドネシアではビンタンビールが一番入手しやすいが、私個人的にはビンタンよりもフルーティーで日本のKIRINにも味が似ているバリハイがおススメだ。種類で言うと、ビンタンビールがピルスナーなのに対してバリハイはラガーである。ぜひ見つけたら飲んでみてほしい。

今回、インドネシアにおける飲酒の注意点をまとめたが、インドネシアは地域ごとに文化や宗教の厳格さも異なるほど地域について制限にもばらつきがある。
例えば、バリはインドネシアだがバリ内にはイスラム教徒よりもヒンドゥー教徒が多く、町のコンビニでもお酒を調達できたりする。一概に述べることができないのがインドネシアの難しいところではあるが、主に今回の記事は私が住んだことがあるジャカルタとスラバヤを念頭に置いている、と認識していただけると嬉しい。


では
Selamat menjalankan ibadah puasa!

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