木枯らしとカフェーパウリスタ
その昔、セーラー服を纏った少年達が給仕するカフェーがあったという。
それを知ってから是が非でもいきたいと思い続けて数年、二〇二三年十一月某日にやっと叶った。
新橋駅におりるのは初めてで、うろうろしながら何とか到着!
週末なので、外から見た一階の店内はぎゅうぎゅうだった。半ば諦めかけていたら、2階席に案内してもらった。おお、二階席もあるのか。
二階席はガラガラで、窓際に座れた。やったね。クラシカルな時計を見ると十二時ぴったりだった。
二階の眺めは最高だった。街路樹は秋色に色づき、葉が舞い降りる様子は趣深い。
さて、今回私が注文したスイーツは…
来ました! コーヒー&ザッハ!(ケーキセット¥1280)
ちなみに、コーヒーは三種類から選べる。パウリスタオールド、森のコーヒー、パリ祭だ。
最初に店員さんは一番マイルドな味である森のコーヒーをすすめてくれたのだが、ザッハトルテ(甘い)には苦い珈琲だ! と思い決めていたのと、深煎りが好きな私はパウリスタオールドを頼んだ。それにオールドということは文豪達(芥川龍之介がよく来ていたのだとか)が飲んだ味と同じということ!(安直)
いざ、こくあまとにがにが!
ザッハ美味でございまする~! 何故メニュー表で「トルテ」がついてないのか不思議だけど、おいし~。TBSラジオで紹介されて、注目を浴びている人気スイーツなのだと、後ろのマダムが店員さんに伝えていた。
ホテルザッハーのザッハトルテをお土産で頂いて食べたなー。あれも美味しかったけど、こちらはより日本人好みの味付けと食感だ!
チョコのコーティングは厚く、ナイフでパリパリサクサクと切れる瞬間がたまらない。ラズベリージャムがきいていて、飽きのこない甘さ! ふわふわの生クリームを絡めて口に放り込む。うんまい!
パウリスタオールドも美味しい。ザッハとの相性が百点満点だ。ザッハの甘みをオールドの苦みが包み込み味わいを深めてくれる。ミルクは入れずにぐびっと飲めた。
あっというまに食べ終わったので、コーヒー二杯目をおかわりした!(+¥300)
二杯目は森のコーヒー!
一番マイルド……なるほど、酸味があるのだな。私は酸味があるコーヒーが苦手なので、どちらかというとオールドが好みだなあと自分の嗜好を吟味した。
一階席はにぎやかだったが、二階席は一人やゆっくりおしゃべりしているグループがメインだったので、割と静かだった。前に座っていた男性陣二人はずっと「ゲゲゲの謎」について淡々と語り合っていた。
彼らは私より前に来ていて、私の方が先に帰ったのだが、終始ゲゲゲについて静かに討論を交わしていて気になった。ちなみにゲゲゲの女房も話題に出ていた。私も好き。(こっそり)
14時までだらだらっと過ごして、にわかに店内が混み始めてきたので帰路につく。
サックス奏者が道路のど真ん中で演奏しており、私は「トーキョーってクールな町だな」と思いながら地元へ帰った。
【おまけ】
やはり締めは日高屋ですよ! がっつり食べました!
高尚なコーヒーとケーキを食し、地元でしょっぱいラーメンをすすり餃子をほおばる。最高の休日であった。
これで怒涛の師走も乗り切れるであろう。
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