Album Of The Year 2019
1年間おつかれさまでした!
毎年恒例の年間ベストを30枚選びました。10位以上はコメント付きです。
あくまでも個人的なベストであり、音楽シーンを映したものではないです。軽い気持ちと好奇心の延長で見ていただければと思います!
今年はお仕事が忙しかったのもあり、じっくり音楽を聴く時間が減り、音楽を流す時間が増えてしまった気がするのが残念でもありつつ、今振り返ると純粋に耳に心地のいい音を感じることができるようにもなった気がするなーとも思います。
そんな暮らしの中、癒しを求める瞬間もあれば、ストレスなどにより全てを壊して0にしてくれるもの(?)を潜在的に求めていた気がします。
光と勢い(破壊)がテーマの1年でした。いつもそんな気がしますが。
前置き長くなりましたが今年の30枚です!
来年も何卒よろしくどうぞ。
30. YAJICO GIRL - インドア
29. ナツノムジナ - Temporary Reality Numbers
28. BBHF - Family
27. Steve Lacy - Apollo XXI
26. Angelo De Augustine - Tomb
25. Daniel Caesar - CASE STUDY 01
24. サカナクション - 834.194
23. Loyle Carner - Not Waving, But Drowning
22. Big Thief - Two Hands
21. iri - Shade
20. Kanye West - JESUS IS KING
19. American Football - (LP3) American Football
18. Kuro - JUST SAYING HI
17. lyrical school - BE KIND REWIND
16. solange - When I Get Home
15. 優河 - めぐる
14. Vampire Weekend - Father of the Bride
13. Bon iver - i,i
12. Giant Swan - Giant Swan
11. James Blake - Assume Form
10 Tohji - angel
「今自分が1番」という勢いが乗っている作品を聴くと単純に「こんなの誰も勝てないじゃん」(勝ち負けではないが便宜上)と思ってしまう。この作品はそのギラつきを感じた。こういうのは理屈抜きでかっこいいし、ロックバンドに感じたようなスター性を今年自分はTohjiに強く感じた。
9. 長谷川白紙 - エアにに
悪戯的に何かを楽しんでいる人って無敵だなーと思うことがよくある(最近だと中村佳穂なんかもその類い)。2019年においては「エアにに」がその代名詞だった。呪いに近いこの感覚にニタニタしてしまうのは僕だけではない。と思いたい。
8. Thom Yorke - ANIMA
今年聴いた作品の中では音の強度が1番好き。(なお優河が2番目に好き)
フジのステージ、Netflixの映像と純粋に音源だけではない思い入れをしてしまうけど、ディストピアの中で警告のように鳴らさせる音とトムヨークの声を聴いて改めて大好きだなと思った。個人的にはRadioheadのDaydreamingをボーナストラック的な扱いでも何度も聴いてしまう。
7. ROTH BART BARON - けものたちの名前
24時間テレビ的な「みんな」なんて幻想はもう僕らは受け入れることはできなさそう。そんな不安や弱さが渦巻いた世界で必要なのは1人になんてなれやしないからこその、誰かを許しながら少しずつ進むことと、ちょっとしたお守りみたいな光なんじゃないかなと最近思う。この作品がその光とお守りだったらいいななんて思ったりする。
6. KOHH - Untitled
閉鎖感、生きながら死んでいる感覚、他者の中の自分と本当の自分との差、みんな気付いているけど気づかないフリをして過ごしてきたけどもう限界だと思っている。名前がない感情や病気は後回しにされがち。聴いているとなんだか後ろめたさや目を背けたくなる感覚になるのであまり聴けないが。
5. JPEGMAFIA - All My Heroes Are Cornballs
芸術にも共感性を過剰に持ち込まれると飽き飽きしてしまうので、定期的に混乱やサンドバッグにされることを望む自分がいる。今年そんな気持ちを満たしてくれたのはseihoのイベント「靉靆」とJPEGMAFIAだけ。
4. 舐達麻 - GODBREATH BUDDHACESS
リアルを描くのがヒップホップだとしたら舐達麻が今年の作品で1番だったかもしれない。イリーガルがかっこいいとかいうつまらないリリックじゃなくてその奥にある悲しみと小さな光に心を鷲掴みにされた。トラックが渋い。渋すぎる。GREEN ASSASSIN DOLLARとの音楽をもっとみたい。
3.THE NOVEMBERS - ANGELS
最初に再生した瞬間から、全くデータという入れ物に収まっていない力や勢いがドロドロ溢れているこの感じがたまらなすぎる。彼らが彼ら自信を破壊していく序章なのかなと思うと、次の作品がとても楽しみ。
ギターを捨て、ハンドマイクで歌う小林祐介の新たな魅力は今のロックバンドで最もかっこいい。
2.(Sandy) Alex G - House of Sugar
フォークの良さをなんとなくだが気づくことのできた2019年だった。
来年以降にもっとフォークに出逢っては部屋でひっそりと耳を傾けたりするのだろうけれど、今作はこれからも長い付き合いになりそうという意味でも大切な作品。アルバムを覆う空気感、ソングライティング、実験性、ジャケ写、文句の付け所がなくただただこの美しさにひれ伏すしかない。Gretel泣いちゃうね。
1.小袋成彬 - Piercing
焼き回しという意味ではなく、このアルバムの中には様々な音楽のいいとろころ、私たちが熱狂した音が生きているような感覚になる。音だけではなく、作品の中に小袋成彬とその周りの人間の息も感じる。絶景。
喜びも悲しみも、後悔も、日常も、全てを両手に抱えながら、自分の足で光より先の未来にある世界へ行けたらなってGaiaを聴いて2019年に思うことができたことはとても幸せなことなのかもしれない。