「妻さん」「夫さん」に違和感があるのは
*写真は全然本文に関係ないのですが、この間、ぽかんと時間があいて小一時間ひなたぼっこをした新宿御苑の桜です。
秋にご夫婦向けの家事シェアのワークショップをすることになり、
先日打ち合わせに行ってきました。
ふだんは女性にお話することが多いけれど、今回はご夫婦。
で、いろいろ話をしていて、注意事項として、ご主人とか旦那様、奥さんといった表現はできれば避けてください、と。
そうだよね、と思う。
が、実際のところ、話を聞いてくれている人のパートナーをどう呼ぶかというのは結構難しい。
よく「夫さん」とか「妻さん」とか言う人がいるけれど、どうも腑に落ちないというのか、違和感が残る。
この日もそんな話になった。
言葉の感覚は人それぞれなので、どこまで一般化できるかわからないけれど、私が妻さん、夫さんに違和感を感じるのは、妻とか夫という言葉を身内に使う言葉だという感覚を持っているからだ。
英語ならyour husband, your wifeといって話をするけれど、日本語で話をしているとき、「あなたの夫は」とか「あなたの妻は」という言い方はしない。なんというのか、相手を呼び捨てにするような感覚がどこかにあるからだ。
そういう意味でいうと、私の中で妻や夫という言葉は、一種の謙譲語というのだろうか、身内には使えても相手に使うのは、話相手とそのパートナーの立ち位置を私と同様に扱うことになり、失礼になる・・・・・・という感覚が残る言葉だ。父や母に似ているかな。友達に向かって「あなたの父は」とは言わないというのと同じような感覚だ。
「あなたの父さん(ちちさん)と」言う表現に違和感があるのと同様に「夫さん」も変だと、私は感じる。だから、どうも、使うのに抵抗がある。
それならパートナーの方がよっぽどすっきりすると思うのだけれど、パートナーというと、いわゆる正規の婚姻関係ではない同居相手などを連想する人もいるらしい。
難しいなぁ。
恐らく、問題は、話相手の配偶者を相手の呼称が、主人、旦那、嫁、奥さんといった、主従関係を連想する言葉に限られていることなんだろう。大昔、アメリカ人の知人に「あなたのご主人は」と言いかけて、「He is not my lord」とぴしゃんと言われ、以来、対等なパートナーシップには主人は不適切なんだという認識はできたものの、他に、相手が失礼だと感じないであろう表現がなかなか見つからずにいるのも現実で。
まぁ、今回は、パートナーで行くかな、と思ってはいるけれど。
自分のパートナー、どう呼ばれるのが一番納得いくものでしょう?