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受け入れると受け止める
「受け入れる」と「受け止める」について思うことがありました。
傾聴について学ぶと、この二つの言葉の違いは必ずと言って出てくる例ではないでしょうか。
「受け入れる」と「受け止める」は似た言葉ですが、意味に微妙な違いがあります。それを理解することで、相手の話に対する理解や反応がより深くなります。
「受け入れる」
これは、相手の話や考え方、その人が持っている気持ちや価値観を「自分の中に取り込む」という意味です。つまり、相手が言っていることをそのまま肯定し、自分の考えや価値観に合うかどうかにかかわらず、そのまま受け取る姿勢です。例えば、「相手がどうしてそのように感じているのかを理解し、その気持ちをそのまま受け入れる」という場合です。
「受け止める」
一方、「受け止める」は、相手の話や気持ちを「一旦自分の中でしっかり考え、理解しようとする」という意味があります。必ずしも全てを肯定したり、自分の価値観に合わせたりする必要はありませんが、相手の思いを真剣に感じ取り、それを尊重しようとする姿勢です。例えば、誰かが辛い経験を語ったとき、その痛みや苦しみを無条件に「受け入れる」のではなく、「そういう経験をしたのだな」と一度しっかり「受け止める」イメージです。
傾聴をする時にはまず「受け止める」をしましょうと言われます。それによって相手は話を聞いてくれる味方だと考えてくれるので話しやすい信頼関係を築くことができます、と。
いま、私は仕事がしたいのにできない状況にあります。日々試行錯誤をしていますが、なかなか周囲から理解されない…というよりも、職場からは配慮と心配されています。まぁそうですよね。
上長に相談したときに贈られた言葉はこちらです。
変えられることは変える努力をしましょう。
変えられないことはそのまま受け入れましょう。
起きてしまったことを嘆いているよりも、これから出来ることを皆で一緒に考えましょう。
「そのまま受け入れる」ことのなんと難しいことか。いつでも話しかけられる。病院側には病院側の都合があるのだけれど、都合が合わず振り回される。子どもも話しかけてくる。
今の私はまだ「受入れる」の境地に至っていないと感じた言葉でした。まだまだ諦めたくない気持ちが強い。
まずはこの素直な自分の気持ちを「受け止める」こと。それが「受入れる」第一歩にもつながると信じています。