『うちの男子荘がお世話になります!』⑬
〇EP12『夜の訪問者』
午後8時。夕飯を終わらせ、ぼんやりする。隣りの部屋の生活音も聞こえはじめ、無事榛くんが部屋に戻ってきたことに安心していると、部屋をノックされた。チャイムがあるのに。
玄関を開けると、
「すみません、夜分に……」
お餅ちゃんが立っていた。
家にあがってもいいか、とのことだったので、遠慮なく、とレジャーシートを敷く。
「すみません、急に押しかけたりして」
レジャーシートの上に正座するお餅ちゃんは、礼儀正しく礼をした。
「いえいえ」
いつもの雰囲気ではない、察したおれもつられて正座をする。
「どうしたの? 」
尋ねると、お餅ちゃんは、どこか恥ずかしそうに、俯いた。
「あの、どうしても、晴さんに聞いて頂きたいことがありまして」
「おれに? 」
「はい……」
決心した、というように、お餅ちゃんは顔を上げた。
「ワタシの、反抗期について、です」
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