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旅する移動カフェを始めるきっかけは

もう、3年ほど経つ。
とあるアーティストの演奏する後ろ姿をYouTubeの配信で見かけた時、この背中、どこかでみたような。と、思い出していた。

ずいぶんと昔のことですが、客席は数えるぐらいの場所で演奏会があり、聴きにいった。すごい少年がいるから、聴きに来て、と、お誘いがあったためだ。誰かが聴いて!と言うのだから、それだけ魅力のあるプレーヤーに違いないと聴きに行った。
大人の中にまじって、どこか所在ない感じ、弾けば、自信ありげ。うまいし、そつない。素朴で、まだ、何かを得ようと、まっさらの状態のよう、だから、聴いている人間には響くこともある。周囲の大人はもてはやす。コンクールでは入賞。しかし、それだけ弾けたら、周囲の同級生から浮く存在なんだろうと予想できた。
話してみたら、負けん気の強い口調で目が合わない、という、なんとも、アーティストというのは、面倒だな、しかし、面白いな、と、思っていた。しかし、感想を聞かれた時に「うまいけど、つまらない」と、伝えた。当時、ラジオで音源を流すお仕事をしていたので、一応、仕事でも音楽を聴いていた。だから、うまいだけでは、伝わらないこともあることは、言っておこうと、伝えた。おそらく、傷ついたに違いない。忘れていることを願う。誰にも聴かれない音楽もある。たくさん寄せられる音源の山を聴いていて、そう思っていた。なぜ、そのアーティストにそう言ったのか、それは、なんとなく、ピアノを辞めてしまうんでじゃないかと、思ったからだ。いつか、そのアーティストが大ホールで弾くところが見てみたい、と思っていた。広い世界へ出てこい。それは、私でなくても、思ったことだろう。

その後、その小さな背中をしたアーティストは、大きな背中の持ち主になった。
YouTube配信で、急激にフォロワーを生み、海外での人気も高い。ついに、出て来た。待っていたが、案外、その時間は短いものだった。

今は、どんなホールもソールドアウトにする、チケットが取りづらいアーティストとなった。

おめでとう。ニューバース。そんな、誕生の瞬間と、今後、どんな展開になるのか、わからなさも魅力なのかもしれない、と、活躍を見守っている。

音楽が忘れさせてくれたり、思い出させてくれたり、「癒される」と言う言葉とは、うまく気持ちが一致さず、敢えてその言葉は、避けてきている。説明のしようがないのだけれど、音楽があってよかったな、と、思う。

コンサートで、大きくなった背中のアーティストを見た時にもそれは、感じたことです。

また、何かやってみようかな、と、思えるのでした。

また、会いましょう。

再会を思わせる音楽やこれは、終わったな、なんて、思うこともあります。

しかし、終わったなあって、案外すっきりすることで、これで始められるなぁと、全く第三者には、伝わりづらいきっかけなんですが、

いろんな音楽がある。楽しむこと、学ぶ人、教える人、ともに誰かと繋がるデザイン力を育むこと、一筋縄ではいかないこともあるけれど、これからも、わたしは、わたしがいいな、と、思う音楽を紹介していきたいし、楽しんでいきたい。また、この方に学んでみたい!と、これからもゲストをお招きしたいと思っています。

夏初めに、素敵なお知らせいたします。

また、会いましょう。

(写真は九州の海岸線)



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