祭りの後に思うこと
先日は、パリ祭の日でしたが、日本武道館でもお祭りは、開かれていた。
いつも誰かの誕生日、おめでとう。
そんな日々ですが、昨日は、少し特別な思い入れのある日でした。
一年ぶりに、ピアノ演奏を聴きに行きました。
それは、誰かにとっては、他愛のないことでしょうが、わたしにとっては、特別なことで、お祭り気分で向かいました。
雨はあがり、人びとの熱気は、どこまで続くのかと眺めて、奏でられる音楽を聴きながら、
わたしは、静かな終わりを感じていました。
終わるということは、次に何かが始まる予感がするわけですが、
20代の集大成が始まり、8角形から、奏でられる音楽は、たたかうように突き刺さるような衝動よりも、その場が包まれるような音楽でした。
演奏中、蝉が背中についてるんだけれど……
どこから連れてきたんだか、こどもか?!いや、大人ですね。
素朴さにもほどがある。
ずいぶん前から知ってるさ、と言った、あたたかい目と耳で聴かれる場内は、不思議と冷気にも似た静かな時間が流れており、2時間ほどの演奏はあっという間に、終わりを迎えてしまった。
もう、夏の終わりのようでした。
目の前の音楽家は、どんどん大きくなり、成熟していく様子を目の当たりにして、
どうやら、新しさが生まれる端境にいるのかもしれないなぁ、と思いました。
誰かのことばで語られることなら、わさわざ書かないさ、といった、訪れた方の
それぞれに思うところがあるのだろうと思う。
それぞれの静寂が重なって、安心すらしてしまった。
すばらしかったです。
29年の孤独、おめでとう、よい旅を。