ポギーとベス

ニーナ・シモンとアル・グリーンとグレン・グールドは、寝る前に聴くことがある。

ニーナ・シモンは、苦手だったのだけれど、

I love you,porgy.

は、いいなぁと思って、繰り返し聴いていた。

これは、ラプソディーインブルーを作曲したジョージ・ガーシュインが作った曲なんですが、ガーシュインがいかにカッコいいかって、それは、ひとまず、聴いてみてよ。と、レコードに針を落とす。

音楽で人が自由を手に入れる瞬間が見える、というのが、ガーシュインの曲の凄さだなぁと聴いていて思う。

この曲、歌うことで、音楽の純度が高まる。

そんな風に思います。

映画「ポギーアンドベス」のフィルムは、全焼しており、オリジナルは実在しない。

なんで、ガーシュインの嫁はんは、許せない!と燃やしたのでしょうね。知ってます?ご存知の方、教えてください。

ちなみに、ニーナ・シモンは、ピアニスト志望だったのだけれど、どんな響きで歌ったら歌とピアノが調和するか?体感でわかる人のようだな、と聴いていて思う。

その理由?分析はしていませんが、分析が得意な方、語りに来てください。

さて、

タイトルをcall me,I loved you.

と、ずっと勘違いしていました。

でも、その勘違いは、あながち解釈としては、間違いではないかな。

なんで、今なのよ。

わたしは行ってしまうよ。

わたしの気持ち知ってるでしょ。

引きとめてくれてほしいんだけれど……。

今、引きとめてくれなくちゃ、行ってしまうよ!!

電話してよ。もう!さっきまで好きだったよ!

なんて、そういう瞬間があるものです。

ない?あれ?ないな。まあ、いいか。

この曲、ビル・エバンスも弾いているけれど、これは、歌って、初めて生きる曲だよね。と、思う。

歌い上げることも出来るはずなのに、もの凄く近くで、目の前のポギーに囁くように歌うニーナ・シモン。

この曲の説得力は、歌詞がものすごく、シンプル。アイラビューなんて、言うの?

言うか、言うね。

普段は口にしないことも歌なら言えてしまう、それも音楽の威力ですね。

春の訪れに。

ポギーアンドベスのラストシーンが、未来があるなぁと思わせていいなぁと思う。

ベスのいるニューヨークに足を引きずりながらもポギーが向かう。

その後会えたのか?

会えていて欲しいと願う。

そして、唐突ですが、「宵待草」にも続きがあったら、再会していてほしい、と願う。




いいなと思ったら応援しよう!