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坂本龍一展に行ってみた話し

YAMAHA銀座店で、先日(3/13)より坂本龍一展が開催されている。
地下2階には、グランドピアノや実際に演奏で使用されていた、CP-88が展示されており、
黄色と赤と緑のつまみがかわいい、なんて、眺めました。

これまで78鍵のキーボードを愛用されていたなぁ、と、坂本さんがこれまで使用された鍵盤と当時のポスターと見比べて、ああ、この頃ってあのアルバムだ、なんて、曲を思い浮かべていました。

30分間ほどの自動演奏のコンサートがあり、椅子の上には誰も座っていないのですが、AQUAが流れてきて、いつも聴くAQUAではない、和音の中の一音の変化に、あれれ?坂本さん、そう弾いてたかなぁ、なんて、これまでのAQUAも思い出していました。

巨木を失ったような昨年の春から一年が経とうとしている。

こうやって、また、聴けることや満月を後、何回眺められるか、と、思いながら、スライドの写真を眺めていました。
トリオの時の写真が、お気に入り、ポストカードで届いたらうれしいなぁ。

筆まめだった坂本さん、日記やスマホにもメモしていたらしい。東北ユースの譜面も手書きでさらさら、かいていたようで、書いている横顔の写真が印象的でした。ピアノ演奏では、概ね右側の横顔ばかりで、書いている時の横顔は、左側から撮られていました。

譜面を書く姿は、手紙を書いているようにも見えて、譜面に何を描いたのか、その手紙を読んでみたいと思いました。

エッセイの編集者の鈴木さんの編集後記に
「それぞれの坂本龍一を……」というくだりが一番ぐっと、紙を押さえて読んだところも思い出していました。

初日だったのですが、夕方ラストの回は、ほぼほぼ満席で、閉店間際にも観に来ている人もいた。
 
帰り道は、CP-88を触ってみたり、一緒に行ったパキラさんは、楽器展示のフロアで、小さなキーボードで、連弾曲の……初めを弾いてみたり、ドラムを叩いてみたり、楽器コーナーで少し遊んで帰りました。

「なんか、やっぱり、一周まわって、また、売れんじゃね?もしかして、この人天才?」
(すでに、売れてることは、知っている。捻りすぎてわかりづらいギャグだなあ)

会場の中で、一際、若い新芽のような方がおられ、坂本龍一さんを名前は知ってるけれど、あまり聴いたことがない方の反応は、とてもおもしろいものでした。

湿っぽくなるのは、どうかな、と、思いつつも、それぞれ、静かに観ている方もいて、ほんの少し、お別れ会のような、再会のような、なよなよした波間を歩くような気分でした。

※写真は、入り口にあったもの、遺跡発掘の紹介文みたいで、歴史の人になったんだと、なんか、おもしろく、撮影してしまいました。ちなみに、会場内は撮影禁止でした。

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