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【エッセイ】我が妄想 #1
ほぼ全面的に
妄想である。
現実世界の話なんてものは殆どないと言っても過言ではない。
急に何を言い出だしているのかといえば小説の話である。
【ショート・ショート」駄菓子餓死
今日は朝からなかなかの雨が降っていて気温が引くくてやや過ごしやすいなぁと喜び、妻を職場まで送ろうと玄関の扉を明けたらなぜかカンカン照りの晴天で暑かったその事に激怒、しかし激怒しながら運転すると操作を誤って妻もろともあの世行きとまでは行かないまでも病院送りくらいにはなってしまってそうすると、ひとり自宅に取り残された娘の晩飯が用意されず駄菓子を喰って飢えをしのいだとしても極めて不健全、しかし生きるためと思って駄菓子を食い続けていくと最終的にはその駄菓子をも食い尽くして餓死。
駄菓子餓死。
だがしかし。
例として
上記のような物語を記述してみたのだけれども、この場合はちょっとした日記風の文章を書こうと考えて、現実世界で私が朝から感じていたことを書き、それはカンカン照りでムカついたあたりまでは事実なのであるけれども、それ以後は妄想である。
当然だ。
私は温厚な性格だし、まぁ天候の急変に多少ムカついたのは事実だが激怒なんかしない、したがって夫婦揃って元気ハツラツで娘も健康優良児である。
外はまた雨が降り出していてこんどは気圧変化で気を悪くしている。
さて。
妄想のきっかけというのは、朝に降っていた雨のおかげでようやく暑さも和らいでやれやれと気持ちを和ませていた私の心をずたずたに引き裂いたカンカン照りに対して私がムカついたという、小学生の日記よりも程度の低い事実の記述である。
これを記述してしまうと最近、自動的に私の脳内では、叫び狂い猛り狂いながら、ムチウチになるくらいの急発進をカマして自動車を爆走させ、信号を無視するついでに横断歩道上の邪魔な老人を5人ほど跳ね殺してしまって宙を舞った爺さんのひとりが天空から飛来しフロントガラスに激突、頭部がガラスにメリ込んで砕け散った事から私は更に狼狽し路駐してあったランボルギーニにぶち当たりその側面を大破させて停止、妻と私は大怪我をして救急搬送され入院と相成った、というような妄想が展開されるようになっていて、極めて日常的な些細な出来事をいちいち妄想で膨らませないと気がすまない、もしかしたら非常に危険な状態、重篤な状態、人生破綻の予感がするなぁという考えも浮かんでいるのだけど、このエッセイでは別に私の破綻を解説するつもりは毛頭ない。
破綻をしないためには日々妄想して妄想しまくって居るほうが安全ですよという単純な話を書こうとしただけなのであるが、途中でへんてこりんな事を書き始めてしまったら時間がなくなってしまった。
私は本日午後から出勤なので、こんな事をしている場合ではないのだ。
だからタイトルに今、まさに「#1」と書き加えてあたかも次があるような体裁にしてみた。
そういうわけで続きは次回。
(続かないかもしれない)