【3万字で解説】インスタのプロ集団が公式アカウントを本気で運用し、0→1万フォロワー達成までにした全プロセスを公開。
(※このnoteは無料で読めます。)
Instagram運用には勝ちパターンがある。
SAKIYOMIはこれまで累計400万フォロワーを超える企業のアカウント運用を支援し、平均4.2ヶ月で1万フォロワーという実績を残してきました。
そうして培った運用ノウハウはブログやYouTube、セミナーなどあらゆる場所で公開してきました。
そして、この度は次のチャレンジとしてInstagram運用に必要な知識やノウハウを一冊にまとめた書籍「平均4.2ヶ月で1万フォロワーを実現する プロ目線のインスタ運用法」を発刊することになりました。
(追記)早速ありがたいことにベストセラー&売れ筋ランキング1位を獲得しております…!
今回はその書籍出版を記念して、SAKIYOMIがいかにして自社の公式アカウントを作り育て、1万フォロワーを達成したのか。
その全てを、これまでの感謝の気持ちを込めて3万字のnoteとして公開します。
Instagram運用のプロを自負する弊社のアカウントは、これまでの運用経験や研究によって得たノウハウが存分に詰め込まれています。
SAKIYOMIが上述の成果を得るまでのプロセスと戦略を学び尽くし、ぜひ自分のアカウントに活かして見てください。
とはいえ「いきなり書籍を買うのには少し抵抗が、、」という方は、ぜひ「第1章〜3章」(約2万字)を先にお読みください。
無料だからといって一切情報を隠したりはしておらず、SAKIYOMIの専門性の高さを感じてもらえるようにと、あらゆるノウハウと数値データを公開しています。
全5章のうち、無料の3章まででも情報としては完結しており、明日からのインスタ運用に行かせるプロのノウハウが十分に詰まっているはずです。
そしてこのnoteを読み、SAKIYOMIのノウハウを信頼してくださったのであれば、ぜひ書籍も手に取っていただけますと幸いです。
第0章:プロが公式アカウントを本気で運用したリアルな数値結果を公開
SAKIYOMIのInstagramアカウントがどのような工程を経てフォロワー0から1万人に至ったのか。
その戦略とプロセスを細かく説明する前に、まずは結論となる数値結果から包み隠さず公開することとします。
結果①ニッチなジャンルにもかかわらず、3ヶ月で約1万人増
Instagram市場において、Instagramのノウハウの発信は非常にニッチなジャンルです。ジャンルがニッチであるということは、その情報を欲するユーザーは他ジャンルに比べて少なく、マーケットが成熟しきってないということ。
ところが、毎日投稿を開始してから3ヶ月でフォロワーを約1万人増加させることに成功したのです。
運用代行市場において、ニッチなジャンルだと月間でフォロワーが1000人も増えていればかなり良い方。
そのような中で、3ヶ月で約1万人という数値は、ジャンルのニッチさを考慮すれば驚異的な数値だと自負しております。
結果②たった1投稿でフォロワーが800人以上増加
また、たった1つの投稿で800人を超えるフォロワーを増加させることにも成功しました。
ビジネス系のアカウントでは1投稿で100人増えることすらままならないのが現状です。そのような中、Instagramのノウハウ発信というニッチな市場で、この数値を叩き出すことができました。
しかも、この投稿の保存数は3000を超えています。この数値は、Instagram内のジャンルでよく伸びる美容系の投稿で見てみれば、当たり前のように感じられる数値です。
しかし、何度も述べている通り、Instagramのノウハウ発信はニッチな市場。その中で、3000人を超える多くのユーザーに「有益である」と認められたことは、SAKIYOMIのアカウントとコンテンツの企画設計がきちんと当たっていた証なのです。
結果③月間100件以上のサービスお問い合わせの獲得
SAKIYOMIはInstagramの支援サービスを事業として展開しております。
当然このアカウントも、SAKIYOMIのサービス利用者を増やすことを目的に運用していましたが、実際にこのアカウントに「サービスを利用したい」とのお問い合わせが月間100件以上集まりました。
よくフォロワーが増えただけで売り上げに繋がらないとの悩みを聞きますが、SAKIYOMIではしっかりとアカウントの運用目的の達成に向けて改善を重ね、今では事業成長に大きく貢献しています。
自然流入だけで月間100件もサービスの利用を希望するお問い合わせが来る、これがビジネスにおいてどれほどインパクトの大きいことか。正しいアカウント運用を続ければ、このように事業においてハブとなる集客チャネルになるのです。
以上のように、ニッチな市場にありながら大きな成功を納めているSAKIYOMIのアカウント。その成功が、どのような思考や施策によって作り出されたのかを、次から包み隠さず解き明かしていきます。
第1章:成功を生むSAKIYOMIの運用スタイル
SAKIYOMIでは、これまでに培った合計数百社の運用や研究から、独自の運用スタイル(SAKIYOMIメソッド)を確立しています。弊社の公式アカウントもそれに則って運用していますので、まずはその運用スタイルからご説明しましょう。
(※具体的なSAKIYOMIのアカウントのケースは次の章でご紹介しております。先に個別事例が見たい方は飛ばしてください。)
【SAKIYOMI流】Instagram運用は全4ステップ
弊社の運用は大きく4つのステップに分けられます。
一つずつ、まずはセオリーから解説していきます。
①アカウントの運命を9割左右する「コンセプト設計」
まずは、アカウントのコンセプトを設計します。弊社の運用代行ではここに1ヶ月もの時間を費やしているほど、重要視している部分。
なぜなら、アカウントのコンセプトは、アカウントの存在価値そのものだからです。
コンセプト設計の最初に行うのは、3C(サンシー)分析。3C分析とは、マーケティングで戦略を考えるときに使用されるフレームワークのひとつです。
上記3つの観点から分析を行い、自社や自社商品を、競合や外部環境の状況と比較することで成功要因が何であるのかを導きだします。
これにより、アカウントが持っている強みや弱み、あるいはアカウントが参入すべき市場が明確になります。
つまり、情報が氾濫しているInstagram市場であっても、3C分析をしっかりと行えば、運用成功の土台を見出すことができるのです。そのため、弊社ではコンセプトの前提準備として、3C分析を重要視しています。
3C分析によって参入したい市場を見出したら、コンセプトの詳細を詰めていきます。
ターゲットやペルソナ、Instagram内でのカスタマージャーニーを設定しながら、アカウントの提供価値を精査。コンセプトの解像度を高めていきます。
なぜ、ここまでコンセプト設計を綿密に行うのでしょう?
弊社にはよく「フォロワーが増えたのに売上が上がらない」という悩みが、寄せられます。その原因の多くは、最初期のコンセプト設計を誤っていたからです。
コンセプトがなければ、いくら表面的にバズりそうな投稿を作ったところで、運用そのものにブレが生じます。ブレが生じるとフォロワーは増えず、本来の目的=コンバージョンに到達できなくなるのです。
しかし、アカウントのコンセプトが、ターゲットの深層心理(インサイト)を突いたものであれば、フォロワーを無理に増やそうとせずとも、ある地点から2次関数的に急激な伸びを見せ始めます。
なぜこの現象が起こるのかといえば、それはマーケティング界隈でよく言われる「バケツの穴を塞いでいる状態」だからです。
Instagram運用における「バケツの穴を塞いでいる状態」とは、運用によってフォローしてくれたユーザーが、アカウントにしっかり興味を持ち続け離脱しない状態を指します。
もし、コンセプト設計が不十分で、コンテンツがユーザーの心を持続的に掴むものではなかった場合、フォロワーになっても、あっという間に投稿を見てくれなくなります。
フォロワーがコンテンツを見てくれない=アルゴリズムによって質の低いアカウントだと見なされるため、Instagram上で不遇になり、さらなるフォロワーの獲得が難しくなる、負のループを作り出してしまうのです。
②結局一番差がつく、最も重要な「コンテンツ作成」
コンセプトをしっかりと設定したら、まずロールモデルを探します。無から有を生み出すのはやはり困難で、車輪の再発明であると言わざるを得ません。
ロールモデルを設定することで、その後の精度と効率が格段にUPします。
ロールモデル探しのコツは、3C分析の結果が似ている同じジャンルのアカウントを探すことです。
しかし、同じジャンルにロールモデルとなるアカウントがない場合は、異なるジャンルから3C分析の結果が似ているアカウントを参考にするのをおすすめします。
「異なるジャンル×3C分析の結果が似ている」アカウントを参考にすることで、自アカウントの存在価値を抽象度の高い視点から見ることができ、より良いコンテンツのアイディアが生まれる可能性が広がるからです。
ロールモデルを設定したら、コピーから内容までを徹底的に分析。
ロールモデルが成功している理由を言語化し、自アカウントのコンセプトに合うよう、アレンジしたり調整したりして、コンテンツ案を作っていきます。
コンテンツ案の作成後は、実際のコンテンツ内容の作成に着手。表紙のコピーやデザイン、中身の構成、行動を喚起する画像など、の詳細を詰めていきます。
③フォロワー増加にはロジックがある「フォロワー増加施策」
コンテンツが完成したら、いよいよ運用を開始します。しかし、最初から最終目的のコンバージョンを取りにいくことは決してしません。
釣りを思い浮かべてください。釣り針をおもむろに海に投げ入れても、獲れる獲物はよくて1、2匹です。その日の夕飯にすることが目的ならそれでもいいですが、多くの人に魚を提供したいのであれば、このやり方は正しいとは言えません。
船などで魚の多いところを探ったり、魚を多く集めた上で釣り針を垂らせば、釣り針ひとつであっても、どんどん獲物がかかるでしょう。それと同じことで、やはりまずはフォロワーを増やし、母集団を形成することが大切なのです。
そうしたフォロワーを増やすために最も重要な変数が、投稿の保存される率=「保存率」です。質の良い投稿をすることで保存率を高め、保存率があるラインを超えるとアルゴリズムからの評価が高まり、発見欄に掲載されやすくなります。
発見欄に掲載されると、フォロワー外のユーザーが投稿を閲覧するようになります。そこに、ユーザーがフォロワーに転換する仕掛けを作っておくことで、フォロワーが増え、コンバージョンに到達する可能性がある母集団が形成されていきます。
そしてまた、その母集団に質の良いコンテンツを投下することで、保存率が高まり…と、フォロワーを増加させるループをPDCAを回しながら繰り返し、母集団を大きくしていくのです。
フォロワー増施策における「Plan」では、弊社で見出したInstagramのアルゴリズムに大きく関与する4つの数値を分析します。
以下の表が見るべき4つの数値と基準値、取るべき施策をまとめた弊社秘伝のロジック図です。
(ぜひ表にある基準値を参考に、今の自分のアカウントの状態が良いのか悪いのか、診断してみてください。)
これら4つの数値からアカウントの現在点を把握し、コンテンツを作成して投稿(D)します。そして、投稿後の数値を分析して課題点を特定し(C)、解決策を実行する(A)というのが、Instagram運用におけるPDCAの回し方です。
PDCAを回すことにより、ユーザーのインサイトに沿った質の高いコンテンツをどんどん投下できるようになります。すると、アカウントがアルゴリズムで優遇されるようになり、投稿すれば自然にフォロワーが増えていく流れができるのです。
こうして母集団を大きく育てていけば、コンバージョンが生まれる確率が高くなります。そのため、弊社ではフォロワーがある程度増え、基準となる数値が一定を超えるまではフォロワー増施策のループを繰り返します。
④集客力を活かして売り上げを増やす「コンバージョン施策」
フォロワー増施策を繰り返してあらゆる数値が基準値を超え、フォロワーが増えたら、いよいよ最終段階のコンバージョン施策に入ります。
アカウントによって、ECサイトへでの商品購入、実店舗への集客、サービスへの申し込みなど、コンバージョンの形は様々。
しかし概ねInstagram集客におけるセオリーは共通で、フォロワーの信頼性を高める施策を打ったり、コンバージョンへの導線を引くことで、コンバージョンの達成を試みます。
ここでのポイントはしっかりとオリジナルの主観的なクチコミをハイライトで表現してあげることです。
上の例では、実際に美容系アカウントの運用ディレクター自身が使っている最中を動画に収め、その上での感想をストーリー形式でまとめています。
ユーザーは実際に使っていないクチコミを絶対に参考にしませんし、ましてやそんな訴求では購買まで至りません。
「主観的なクチコミ」をいかに表現するのかによって、CVRは変わりますのでしっかりと作り込みましょう。
ただ、母集団をしっかりと形成した上で、コンバージョンへの施策を実行していれば、正直目的達成はさほど難しくありません。
なぜなら、アカウント自体、最初のコンセプトの設計から、コンバージョン達成を念頭に置いて作られており、アカウントのコンセプトに共鳴したユーザーがフォロワーとなって母集団を形成しているからです。
このようにSAKIYOMIのInstagram運用は、綿密なコンセプト設計をした上で、目的達成までPDCAを回していく4つのステップで行われています。
お待たせいたしました。
これらの運用セオリーを大前提として知っていただいた上で、いよいよSAKIYOMIのInstagramアカウントがいかにして1万フォロワーを達成していったのか、その実録をご覧になっていただきましょう!
第2章:戦略設計・コンセプト設計編
【3C分析】SAKIYOMI公式アカウントにおけるマーケット戦略
大前提でも述べた通り、まずは3C分析を用いて市場を分析しました。
その内容をまとめた結論が上記の図です。
一つずつ焦点を当てて、プロのアカウント設計における思考フローをお見せします。
「SAKIYOMIの顧客(ターゲット理解の徹底)」
SAKIYOMIのターゲットは、Instagram運用に挑戦したい、あるいは、しなければならないと思いつつ、暗中模索で不安を抱える人たちと設定しています。
なぜなら、Instagramの運用を成功させたいと思い、情報収集を始めるとぶち当たるのは、再現性の高い情報(ノウハウ)が少ないことです。
例えばInstagramと同じコンテンツマーケティングの手法であるSEO(検索エンジン最適化)であれば、少しネットを検索すれば詳細な情報が手に入りますし、体系的にまとめられた書籍も数多くあります。
また、SEOの専門的知識のある企業が運営するサービスや人材も多くいるため、成功につながる確実な情報を得られる手段が、世の中には多く存在します。
ところがInstagram運用においては、運用のポイントなど部分的かつ表面的な情報は手に入るものの、具体的な方法や基準となる数値、頻度などの情報が非常に少ないのです。つまり、専門書やバイブルとなるものがありません。
何をどれくらいの頻度で実行すればいいのか
どの数値をチェックして指針とすればいいのか
アカウントの状態は何で判断すればいいのか
打った施策はいつまで続ければいいのか
企業や商品の広報活動としてInstagramに挑戦したい人、あるいは、しなければならない人たちは、情報の不足から暗中模索に陥りがちなのです。
この状況を踏まえると、Instagramの運用を志す顧客が抱えるニーズは、具体的で実用的で、再現性のある情報(ノウハウ)であり、
それこそが、SAKIYOMIがInstagramで提供すべきコンテンツであるとわかります。
「SAKIYOMIの競合(差別化ポイントの整理)」
Instagram運用の情報を発信しているアカウントを見ると、そもそも企業としてノウハウを発信しているアカウントは(ほとんど)ありませんでした。
また、Instagram運用に関する情報商材を売る個人アカウントはありますが、「楽して伸ばせます!稼げます!」「毎日頑張ったら人生変わりました!」など個人の経験に則した結果論を勧めるだけで、再現性がない情報ばかり。
つまり、Instagram運用を専門的に解析し、実践的で再現性のある質の高いコンテンツを提供しているアカウントは皆無だったわけです。
そこにこそ、SAKIYOMIの勝機があることがわかりました。
「自社(SAKIYOMIの強みの整理)」
SAKIYOMIがこれまでInstagram運用代行サービスを運営する中で、手に入れた特徴は次の4点です。
Instagramの運用代行として、これまで数百以上のアカウントを運用し、累計400万フォロワーを超える結果を出してきた弊社。
数が多いからこそ、統計としてデータを分析し、傾向や性質を数値として見ることができます。
また、常に100以上のアカウントを同時に運用しているため、時代や社会状況の流れに沿った最新事例がどんどん手に入ります。
決して、どこかを検索して得た情報ではなく、自分たちの手を動かして得た一次情報ですから、常に最新かつオリジナルな価値のあるものです。
こうした数多くの運用データと研究によってもたらされるのは、「Instagramのアルゴリズムの攻略法」と「ユーザーのインサイト(深層心理)」です。
つまりInstagramの運用に関わるデータを定量(具体的数値)と定性(抽象的解釈)の2つの側面から取得し、更新し続けています。
その取得したデータを多くの運用アカウントで使用し、ノウハウとして確立していくことができるからこそ、SAKIYOMIは誰が運用しても再現性の高い運用セオリーを手にし、最短最速で運用の成功にたどり着けるのです。
まとめると、以上の3C分析をすることで最終的に以下のターゲット(Who)と提供価値(What)にたどり着きました。
これでアカウントのコンセプトの前提準備が完了。さらにこれを深めて、コンセプトを設計していきました。
「"アカウントコンセプト"と"投稿コンセプト"の設計」
<アカウントのコンセプト:「インスタ運用のプロ」>
上述した弊社の運用代行の特徴4つ(①数百以上のアカウントの運用実績、②累計400万フォロワーを超える運用データ、③最新事例の豊富さ、④再現性の高い運用セオリー)から、アカウントのコンセプトはシンプルに「インスタ運用のプロ」に設定しました。
特にあえて「プロ」という印象の強い言葉を使うことで、個人名のアカウントとの差別化を図りました。
<投稿のコンセプト:「暗中模索のユーザーに再現性のある解を発信する」>
ターゲットは、Instagram運用に挑戦したいと思いつつ、暗中模索で不安を抱える人たちです。
そうしたユーザーに対して、SAKIYOMIなら具体的な事例を根拠としたノウハウによって、再現性のある答えを発信することができると考え、それを投稿のコンセプトとしました。
以上がSAKIYOMIアカウントが運用開始前に行ったアカウント設計です。
今回はnote作成にあたって再度整理し直しましたが、実際に当時アカウント設計していた記録がこちらのマインドマップです。
今回解説したように、スムーズに全て決まったわけでは決してなく、何度も頭を悩ませながらようやくたどりついた結論なのです。
ただ、これほど綿密に作り込む必要があるぐらい、アカウントの初期設計は重要です。実際にSAKIYOMIが企業様を支援する際も、約1ヶ月もの時間を専門のチームがコンセプト設計だけに時間を費やします。
それほどまでにコンセプトを作り込んでスタートするからこそ、競合とも圧倒的に差別化することができ、結果として再現性高く成功できるのです。
第3章:投稿作成・デザイン編
「投稿作成の前にロールモデルの設定から始めよ」
ロールモデルとは、端的に言えば「お手本」です。「学ぶ」は「真似る」から派生した言葉だという説がありますが、人は真似ることで理想状態をイメージしやすくなり、習得が早くなります。
Instagramアカウントで投稿を作成する際もロールモデルを設定することで、投稿やデザインなどの最適解に効率的にたどり着くことができます。
しかし、SAKIYOMIのアカウントにおいては、コンセプト設計編の3C分析の項でも述べた通り、Instagramのノウハウを企業として発信しているアカウントはなく、企業以外でも直接参考になるアカウントがありませんでした。
一度はロールモデル探しを諦めそうになりながらも、さまざまな角度から探ってたどり着いたのが、投資系のアカウントです。
なぜ、全くジャンルの違う投資系アカウントをロールモデルに設定したのか。
理由は3つあります。
①市場的な3Cが似ている
投資の情報を求めている人たちは、どのように投資をしたらいいのか。このまま続けていいのかなど、不安を解消するノウハウを求めている人たちです。
それほど最初の挑戦のハードルが高い投資の世界で、情報提供をする側に多いのは、個人の情報商材屋など信憑性の低いものばかり。
有料noteやブログの記事もあるのはあるけど、どれを参考にしたら良いのかわからないし、それ故にちょっと怖い。
この投資系のジャンルの市場感は、Instagramの市場に酷似しています。
Instagram運用に挑戦したいと思うユーザーは多いものの、暗中模索で不安を抱える人たちを取り囲む市場には、
「楽して伸ばせます!稼げます!」「毎日頑張ったら人生変わりました!」など個人の経験に則しただけで再現性のない情報が多いのです。
②無形商材で情報に価値がある
投資系アカウントが扱うのは、実際に形のある商品ではなく情報です。無形商材であり、情報そのものに価値がある点が、SAKIYOMIの提供したいInstagramのノウハウと重なりました。
例えば、わかりやすいところでいくと、無形の場合は1枚目の表紙のメインは言葉ですが、有形の場合は写真がメインです。
このように、Instagramにおいては有形なのか無形なのかで、大きく方向性が変わるのです。
③Instagram上ですでに市場ができあがっている
投資はInstagram上ですでに多くの発信があり、競合がひしめく市場ができあがっています。
レッドオーシャンだからこそ、コンテンツが非常に洗練されており、理想状態として目標にしたいクオリティの高さがありました。
以上の3つの理由から、SAKIYOMIアカウントでは投資系アカウントをロールモデルに設定したのです。
ロールモデルを設定したあとは、タイトルの付け方やデザインの見せ方を徹底的に分析しました。
ただし、ジャンルが違うためそのまま丸ごと踏襲することはできません。Instagramのノウハウというジャンルに合うようひとつひとつ調整し、コンテンツを作成していきました。
「タイトルはキャッチコピー+ベースコピーで作る」
情報コンテンツとして大切なのは、タイトルでユーザーの興味を惹くこと。タイトル作りはとても重要です。
ここで見出したのは「心理学+ベネフィットの表現」でタイトルを作るノウハウです。
SAKIYOMIのアカウントのタイトルは2つの要素でできています。
①キャッチコピー(心理学)
②ベースコピー(ベネフィット)
具体例を見てみましょう。
この投稿の「バズっている投稿には”ワケ”がある」の部分には心理学が使われています。
一般的に、投稿がバズるのは運によるもの、不確定要素によるものというイメージがあります。しかし、それには”ワケ”があるとして、反対に確定要素があることを示唆。
この一般論とは逆の主張(逆張り)をタイトルに入れることで、相手の頭の中にあえて「?」を作りだし、興味を惹く効果を生み出しています。
しかし、これだけではコンテンツの紹介としては説明不足。
そこで、ベースコピーとして「インスタで使える心理学を10個学べる」というユーザーにとっての利益を表現しています。
特にそのまま「おすすめの心理学」と記載するのではなく、「インスタで使える心理学」と記しているのがポイントです。
ユーザーがこのコンテンツを読んだ後に「自分で投稿を作るシーン」が頭に思い浮かび、「心理学を使えていたら・・・」と具体的な行動がイメージできることで、より一層「読んでみたい」と興味を喚起できます。
このように、タイトルをキャッチコピー(心理学)とベースコピー(ベネフィット)の2つにわけ、それぞれの効果を考えて作ることで、運頼みのアイディアだけに偏らず、いいタイトルが作り出せるのです。
実際に皆さんに使っていただけるように、もう一例見てみましょう。
「本当は教えたくない、、」の部分では、「カリギュラ効果」と呼ばれる心理学を応用しています。
禁止されたことほどやってみたくなる心理をくすぐり、「教えたくないと言われているのに見てみたい」と思わせる効果を生みます。
情報が溢れる現代において、ユーザーは1秒もたたずに「コンテンツを読むかどうか」を判断します。
だからこそ、このように人が本能的に目を止めてしまう心理学をうまく利用し、ユーザーの目に留めることが欠かせないのです。
さらに、ベースコピーの「誰もがフォローしちゃうプロフィールのコツ」によって、奥義のようなノウハウの提供を示唆し、これを実践したらフォロワーが増えるのでは?とユーザーに効果をイメージさせています。
特にここで大事なのは、名詞ではなく、動詞によって行動を頭の中で直感的にイメージしてもらうこと。
「プロフィールのコツ」と言われても状況のイメージがしづらいですが、「ついついフォローしちゃうプロフィールのコツ」と表現することで、一気に行動のシーンが思い浮かぶようになります。
よくマーケティングにおいて「メリットではなくベネフィットを訴求しろ」とありますが、行動シーンが思い浮かぶということは、まさにその投稿で得られるベネフィットがイメージできるということなのです。
まとめるとタイトル作りにおいて重要なことは、この2点です。
「実際に起きた"デザインの失敗談"と辿り着いた"表紙デザインの4要素"」
上述したタイトルを作り込むことの他に大切なのは、デザインです。
Instagramは視覚に重きを置いたSNS。いくら良いタイトルをつけたとしても、それがどのようにユーザーの目に飛び込むか=視認性によって、効果が変わってきます。
<①フォント>
フォントは様々な種類がありますが、読みやすいことが大切。視認性が高いフォントを表紙に使うだけで、リーチ数の伸びが変わってきます。
視認性の高さを第一にして、コンテンツ内容と合うフォントを選ぶのがセオリーです。
SAKIYOMIアカウントでは『源ノ角ゴシック体フォント』を採用しました。
理由は、以下の3つです。
日本語に最適なフォントであること
払いや線の角度に癖がなく、太さが均一であるため可読性に優れている
良く目にするフォントであるため、違和感が生じず読みやすい
この辺りはジャンルによってもちろん変わりますが、特定のジャンルでは定番となるような相性の良いフォントがあったりします。例えば旅行系だと、「明朝体+白文字」が王道だったりします。
ロールモデルを設定した際に、自分のジャンルにどのようなフォントの傾向があるのかしっかりと分析した上で決定しましょう。
<②配置>
情報コンテンツの表紙はタイトルが主役なので、どのように配置すればデザイン的に美しく、読みやすいのかを追求することが大切です。これは、次の「大きさの強弱」とも関わってきます。
ここで意外と大事なのは、配置をあえて崩すことです。
例えばこの投稿では「上級者」の部分を真っ直ぐではなくあえて崩すことで、リズムが生まれ目に止まりやすくなっています。
<③大きさの強弱>
タイトル内で特にユーザーの注目を集めたい言葉が、しっかりと強調されるように文字の大きさに強弱をつけていきます。
これは②配置との兼ね合いが大きいため、試行錯誤をする必要がありますが、ここを押さえればタイトル内容をよりユーザーに伝えることができ、リーチ数を高めることが可能です。
この時に影響を及ぼすのが「どんなフォントを選択したか」です。
フォントは、フォントごとにもともと持つ太さ(ウェイト)の種類が違います。フォントの持つ太さのバリエーションによって、文字につけられる強弱の幅が変わってくるのです。
SAKIYOMIアカウントが選んだフォントはゴシック体でした。これは、太さの種類が豊富であるため、非常に文字の強弱がつけやすいのです。
それに加えて、文字に影を入れることで立体感を出したこともポイントです。デザインにおいて奥行きは「プロっぽさ」の印象につながります。
今回は背景と文字に同系色を使用していますが、影をつけることでボヤけることなく文字を際立たせることができています。
<④色合い>
③で少し触れましたが、SAKIYOMIアカウントでは文字と背景の色合いを同系色でまとめています。
実は、このアカウントのコンテンツで使用している色は、基本的に3種類のみ。あえて使う色を最小限に留めているのです。
その理由は、
・コンテンツに統一感を出すため
・3色の変化をつけることでリズムを作るため
以上の2点にあります。
特にSAKIYOMIアカウントのような情報系のコンテンツは写真の変化がないため、どうしても一色だとマンネリ化しがちです。とは言え毎回色がバラバラだと統一感はなくなってしまう。
そこでたどり着いたのが、今の表紙のように同じぐらいの彩度の低い3色を繰り返す表紙です。
もし、表紙の色合いに迷っている方は、今使っている色を反転させて使用するだけでも、統一感を持たせながら印象を変えることができるので、試してみてください。
こうした4つの表紙デザインへのこだわりが、フォロワーの伸びを左右するとは、にわかに信じられないかもしれません。
しかし、SAKIYOMIアカウントの昔と今の表紙を見比べていただければ、感覚的にお分かりいただけるでしょう。
左が、運用開始初期の表紙。右が最近の表紙です。
違いは一目瞭然。どちらがタップしたくなるでしょうか。
運用開始初期の表紙は、
タイトル自体に興味が惹かれる要素が少ない
文字の視認性が低い
文字の配置が平板で目に飛び込んでこない
タイトルのどこに注目すればいいのかわからない
総じて、「読んでみたい」と思わせる魅力があるとは言い切れない表紙になっています。(今思えばこのデザインではそりゃ伸びにくいなと感じます。)
タイトルのつけ方の他、フォントの選び方、配置の仕方、強弱、色合いによって、これほどまでに違いが出るのです。
そして、この表紙のこだわりがフォロワーの伸びに大きく関与するのですから、表紙のデザインはとても重要です。
ここにはもちろんセオリーはありますが、正解はないので繰り返し試行錯誤しながら、自社にあったデザインを追求することが重要です。
「2枚目以降はいかに読み飛ばしやすいかを意識せよ」
表紙によって読むきっかけを与えたら、次に重要なのは中身の構成やデザインです。ここで知っておきたいのは、Instagramのユーザーはどのようにコンテンツを読み進めるかということ。
ユーザーは興味を持った投稿をまず、パッパッと読み飛ばすようにスピード感を持ってめくり、2,3枚ほど見てから、本当にそのコンテンツを読むかを決めています。
2,3枚スワイプしてみて、内容やデザインが自分の好みと合っているか、キャッチコピーに惹かれるか、ストレスを感じないかで、その先を読むかを判断。
もし違和感を感じた場合は、そこで離脱してしまいます。
一方で、「イケてるコンテンツ」だと判断し、読み進めたいと感じた場合は、少し前に戻って今度はじっくりと読むわけです。
つまり、ユーザーはコンテンツを2周読みます。
そのため、中身には次の2つに気をつけることが大切です。
<①ストレスなく読み飛ばせるデザインにする>
ユーザーがパッパッとめくって読み飛ばす際に、違和感を感じず読み進めるには、デザインに固定性を持たせるのがコツ。
これは心理学に基づいており、人間はシンプルで安定した秩序を持つものに対して、心地よい感覚を持つからです。心地よさを感じれば、途中で離脱する可能性は低くなります。
<②詳細に読んだ時にベネフィットがある>
ユーザーが詳細に読み始めた際に、読み飛ばした時と全く同じ印象の情報しかなかったら、どのように思うでしょうか?
情報が浅く、細かく読む価値がないと思い、そこで離脱してしまいます。
そのため、中身にはゆっくりと細かく見なければ拾えない情報を記すことが大切です。パッと見では拾えない価値ある情報を配置することで、ユーザーは満足し、それが他の投稿への期待をも高めるのです。
ここで再び、SAKIYOMIアカウントの昔と今を見比べてみましょう。
前の画像が、運用開始初期のもの。後のが現在のものです。
以前の投稿は、上部のタイトルも本文も同じような視認性。読み飛ばそうとする間に、ある程度、詳細な情報が飛び込んできてしまい、ごちゃごちゃとした印象を与えます。
現在のアカウントは、タイトルがどれかが明確にわかり、すぐに目に飛び込んできます。
一方で、本文はフォントが小さく、読みづらいようにも思えますが、これが立ち止まってゆっくり読み進めないと得られない情報=2周読んだ時のベネフィットとなるのです。
「保存してもらうためのアクショントリガーを用意せよ」
アルゴリズムに即して保存率を高め、発見欄への掲載を狙うSAKIYOMIメソッドの特性上、避けては通れないのが保存を生み出す仕掛けを作ることです。
ここで今一度考えたいのは、ユーザーはなぜ投稿を保存するのか、ということです。それは先述した通り、自分の望みや理想と一致するオリジナルデータを、実際の生活に取り入れたいから保存します。
では、実際に保存する時、ユーザーは何をきっかけに保存するのでしょう?
例えば何らかの有形商品であれば、「あとで買おう」と思ったことをきっかけに投稿を保存します。
ですから、投稿内で「商品が必要になるタイミング」や「商品そのもののメリットや魅力」などを訴求し、保存のトリガーを作っておきます。
一方、SAKIYOMIで発信するのは情報であり無形商材です。
その情報やノウハウを「あとで参考にしたい」「見逃したくない」と思ったことをきっかけに、ユーザーは投稿を保存します。
つまり、あとで見返した時に、ユーザーの期待値を超える何かを、保存のトリガーとして投稿の中に仕込む必要があるのです。
そのトリガーとして、当初は箇条書きを使用し、最後にまとめを作る”よくあるパターン”で投稿を作成していました。
これにも確かに効果はありましたが、他にもないか試行錯誤を繰り返すうち、発見したのが「数値の基準値を記した表」でした。
Instagram運用で重要な指標となる数値を、体系的にまとめた一枚の表。
これは、パッと見ただけで憶えられるものではありませんし、「あとで自分のアカウントの数値を照らし合わせてみよう」と思い、ユーザーは保存します。
「あとで見比べると、価値がある」それがトリガーとなったわけです。これをきっかけに、他のテーマでも使用するため、表や図解の種類を探求することにしました。
例えば、他にも試している図解としては以下があったりします。
このように図解によって保存率が上がるのではないかとの仮説のもと、現在進行形で検証を進めながら、SAKIYOMIアカウントはコンテンツを作成しているのです。
ここまで①表紙、②中身、③保存を生み出すトリガーと、コンテンツ作成でこだわるべき3つの要素を述べてきました。
実は、SAKIYOMIアカウントの投稿をバズらせるために考えていることは、ほぼこの3点だけです。
よく言われる小手先のテクニックよりも、この3点の質を高め続けることが何よりも重要なのです。
逆に言えば、この3点にこだわれば、誰でもバズる投稿を作り出すことができるのです。ぜひこの3つの観点で自分のアカウントも見返してみてください。
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さて、無料版はここまでとなります。これ以降のメソッドは、書籍「プロ目線のインスタ運用法」のご購入者様限定公開となります。
この記事はあくまで「SAKIYOMI公式アカウント」というひとつの事例を深掘りしたものですが、書籍「プロ目線のインスタ運用法」はInstagram運用の知識を体系的にまとめ上げた、言うなればInstagram運用のバイブルです。
この記事と書籍「プロ目線のインスタ運用法」、2つ1セットで読むことで、Instagram運用で成功する知識の全てが手に入りますので、ぜひ書籍を手に取ってみてください!
そしてこのnoteが少しでも役に立ったという方は、ぜひnoteの感想を「#SAKIYOMIメソッド」でツイートし、あなたの周りの方々にこのnoteをシェアしていただけないでしょうか?
(SAKIYOMIメンバーがすぐさま飛んで見に行き、RTやコメントいたします。)
これまで色々な関わりのある方々に
「なぜ会社の強みであるノウハウをそんなに公開するのか?」
「こんなにノウハウを公開すると競合に真似されてしまうのでは?」
と質問されてきました。
ただ、我々のミッションから考えると自分たちでノウハウを独占することは間違っていますし、これからのSNS時代に求められるのもそういった「競争意識」ではなく「共創意識」だと確信しています。
一人でも多くの方にSAKIYOMIメソッドが届きますように。
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そして、おそらくこの長文noteを最後まで読んでくださっているということは本気でInstagramに取り組みたいと考えている方かと思いますので・・・
最後にSAKIYOMIの、月額1万円のインスタ支援サービスをご紹介します。
「初心者でもプロの運用スキルが身につく」をコンセプトに、個人事業主副業の主婦さんから大手企業様まで、合計300社/人もの方を既に支援しております。
SAKIYOMIメソッドとは、累計400万フォロワーの支援を通じて開発された、初心者でもプロさながらのアカウント運用が身につく独自メソッド。
本来は企業様を対象に月額30万円のコンサルティングでお伝えするメソッドですが、この運用支援サービスをご利用いただけば、月額1万円で知ることができます。(1日に換算すると約300円です。)
契約期間の縛りなどはないため、まずは1ヶ月のお試しからで大丈夫です。
1ヶ月もの間、「SAKIYOMIメソッド」を本気で学んでいただければ、その価値を感じてもらえるはずです。ぜひ検討してみてください。
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