野茨 ノイバラ Rosa multiflora
日本では北海道南西部以南でどこでも見られるバラで、花径は2〜2.5cmと小さめですが、房になってたくさん咲きます。
園芸品種のバラ苗の台木に使われることでも知られています。写真の株が生えていたのは明るめの池の畔で、川原や林縁を好むと本で読んだ通りだなと思いました。
おそらく秋以降に付近の草と一緒に刈られたのでしょう、50cm〜1m程度の背丈で咲いていました。繁殖力は強く、地下茎でも増えますし、伸びた枝が地面に付けば発根します。
つる性なので伸びますが、増え過ぎるきらいがあるので適当なところで剪定しながら育てると管理がしやすいです。
接がれた園芸品種が弱ると台木の芽が伸びてくることがありますが、ノイバラは小葉が7〜9枚なので、容易に見分けることが出来ます。
花殻を摘まないでおくと、秋に小さな赤い実がたくさん実ります。ドライフラワーにしたり、リースなどに使ったりしてもいいですね。
実のなった枝を束ねて野鳥が食べやすいところに置いておくと、喜んで食べに来るのでバードウォッチングも楽しめます。
大輪八重咲きの華やかさはありませんが、楚々とした魅力のあるバラです。
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