ハーブの香りがするチーズ
巷には、チーズの中にハーブやスパイスなどを混ぜ込んで造るチーズが数多くあります。
最も有名なのはコレかな?
色んな味があり、しかもどれも食べ慣れた風味だから、食べやすくて人気がありますね。
先日、ペイザンブルトン社のガーリックハーブ味を食べたのですが、
ブルサンのガーリックハーブ味よりも風味が穏やかで、チーズもふわふわしてて、私は、ペイザンブルトンの方が好み♪
つまり、味はブルサンの方が濃く、食感はブルサンが生クリームならペイザンはメレンゲみたいな。空気が入ってるような感じ。
どちらのチーズも、クラッカーに乗せてそのまま食べるのもよし、ステーキに添えるもよし、ケーキのスポンジに混ぜて焼くのもよし、馴染みのある味わいと使い勝手の良さはピカイチですね。
いや、今回は、
フレーバーを付けたチーズのハナシ
じゃなくて、
風味を後から付けたんじゃないのに、ハーブの香りがするチーズのハナシ。
南仏のラングドック=ルーション地方で造られるコチラ、
Roves des Garrigues ローヴ・デ・ガリック
ローヴは山羊の種類、犬で言えばチワワとかそんな感じ。
ガリックは「灌木」とか「低木」って意味。
転じて、低木しか生えないような、気候は乾燥してて水捌けのいい石灰岩の土地って意味。
こんな土地だから、青々とした牧草は生えず
繁殖力の強いハーブぐらいしか育たない。
そんなハーブを食べた山羊のミルクから造られたチーズ、なんです。
凄くない⁈山羊が食べたハーブの香りがミルクになって、そしてチーズになっちゃうなんて。
コレ、山羊だけじゃないのよ。
牛も羊も一緒。
だから、AOPチーズなんかは、
ミルクを出す動物がどこで放牧されたのか
なんかも規定されてたりするんだよね。
製造期間が決められてるチーズなんかは
この時期の草を食べたミルクで造りなさい
って言われてるようなもんです。
スイスのAOPチーズは全部、
無農薬の草を食べた牛のミルク
じゃなきゃダメ!ってなってたりします。
だから、ワイン同様チーズも
テロワールを味わう
ものなんです。
ローヴ・デ・ガリックは、
この、乾燥した石灰質土壌の土地でしかできないチーズ。ここにしかない個性、なんですよね。
で、お味はと言うと、
仄かにハーブ香るヨーグルト
って感じ。
実はAOPチーズじゃないんですが、この子を見かけると毎年食べてしまいます。
毎年…
そう!「今が旬」の、シェーヴルです♪
ですがこの子は、あの山羊特有のケモノ臭はないに等しいくらい、ホント穏やか。
かわりに、ヨーグルトのような柔らかい酸を感じさせる香りと、タイムなどのハーブの香りがとっても爽やかなチーズ。
熟成が進むとケモノ臭がやや強くなるみたいなので、フレッシュなうちに食べるのがオススメ。
うん、これは「シェーヴル」というより「ローヴ・デ・ガリック」。
シェーヴルを食べたいのではなく、ローヴ・デ・ガリックを食べたいのです。
合わせるワインは、当然「ソーヴィニヨン・ブラン」。できれば、ロワールのじゃなくてボルドーの。ハーブの香りと酸味、どちらにもある要素だもん。合わないわけがない。
だけど、産地は南仏。
だから、グルナッシュ&シラーのキリリと冷やしたロゼもアリじゃないかしらと思うのです。
ピノ・ノワールのロゼも良さげ♪
華やかな香りとスッキリとした味わいのロゼワインの側にローヴ・デ・ガリックが寄り添う…
今日みたいに気持ちよく晴れた日に、ガーデンパーティーにピッタリなワイン🍷&チーズ🧀だわ。
あー!飲みたーい!
#ローヴデガリック #シェーヴル #ハーブ香るチーズ #ソーヴィニヨンブラン #ロゼワイン