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チーズの旬

チーズ売り場をよく見てみると、
この時期、とあるタイプのチーズの種類が増えています。

それは、山羊。
山羊乳製のチーズ、そう

シェーヴルチーズ。

チーズにも「旬」があるんだ〜、なんて思われそうですが、そりゃ、ありますよ。
だって、動物の赤ちゃんが生まれるのって、ほぼ春じゃないですか。
昔、とある旅行情報誌の編集部に勤めてましたが、早春の発売号で毎年「赤ちゃん動物に会いに行こう!」的な、動物園・牧場の特集をやっていた気がします。

人間と一緒で、牛や羊や山羊も哺乳動物。
妊娠して赤ちゃんが生まれるから、母獣はミルクを出すわけです。

人間は、1月生まれから12月生まれまでいるけれど、動物の場合、ほぼ春に生まれますね。
これって、冬に生まれても餌となる草がないから自然の摂理でこうなったのかなぁ、なんて思います。
ヒトは、いつ生まれても栄養満点のご飯があって、スクスク成長できる。
凄いことだなぁと思います。いろんな意味で。

家畜であっても、ヒトと同じようにはいかないのは、餌である草は、一年中生えないから。
だから人間は、家畜の冬の飼料として「乾草」や「サイレージ」を作って、冬の間も家畜を育てる。

シェーヴルチーズは、
春先に生まれた仔山羊のために出すミルクを人間が少しいただいてチーズを造り、
長期熟成させるものがあまりないので、1ヶ月後くらいには日本のチーズ売り場でお目にかかれるってわけです。

基本的にはね、基本的には。

中には、一年中お目にかかれるシェーヴルもいるのよ。

丸太みたいな形のこんなのとか、

日本で一年中見かけるなぁと思っていたら、
フランスのシェーヴルタイプのAOPチーズの中で一番生産量が多いのがコレだった。

コレも。

一年中見かけるってことはさ、
一年中造ってるってことで、
一年中ヤギさんは誰かしらが赤ちゃん産んでミルク出してるんだよね、自然の摂理に反して。

でもさ、
青々とした牧草を食べた動物のミルクと
パサパサの乾草を食べた動物のミルク、
どっちが美味しいと思う?

野菜でも魚でもそうだけど、
やっぱ「旬」のものは美味しい。


#シェーヴル #サントモールドトゥーレーヌ #クロタンドシャビニョル


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