カラスミのようなチーズ
先日、クロタンと日本酒の思わぬ発見がありましたが、
「日本酒に合うチーズありますか?」
というのは、よく聞かれる質問です。
意外ですか?
世の中も、チーズはワインと合わせるもの、という単一の認識ではないことを、働いていて、現場で実感します。
日本酒、焼酎はよくある質問ですが、この前はなんと「梅酒」がありました!
えぇぇぇー(汗)
聞かれたときは、プロとして「わかりません」という返事だけはしたくなかったので、
一般的な梅酒の味、香りを想像しながら、目の前にズラッと並ぶチーズを見て風味を思い出しながらご提案しました。
う〜ん、今度実験してみよう(。-_-。)
日本酒とよく合うチーズ。
なんと言ってもコレでしょ。
ミモレット Mimoretto
オレンジ色のハードタイプのチーズ。
「ハードタイプ」
かなりコチコチで、ナイフでキレイにキレイに切れず、こんな波打っちゃいますが、
なんとMimirettoとは「半分軟らかい」という意味。
全然軟らかくないよぉT_T
そう思っていたのですが、私がよく食べるミモレットは18ヶ月以上熟成の、熟成長めのものばかりだったことが、ある時判明しました。
12ヶ月熟成のものは、やや水分を感じ「半分軟らかい」チーズ。
だから、波打つことなくキレイにカットできます(*^^*)
しかし。
12ヶ月のチーズは「日本酒に合うチーズ」としてオススメしません。オススメは、
18〜24ヶ月のミモレット
なぜなら、ミモレットは長期熟成させると
カラスミ
のようなコクと旨味を備えるからです✨
もう、日本酒に合わないわけないですよね🍶
この、独特な風味つくりに関与しているのが
ダニ。
えっ⁈
えーっ⁈
ご安心を。
ミモレットの表皮に育つシロンというコナダニは、人を刺すダニとは種類が違います。
このシロンちゃん、
カビを餌にするので、カビによる熟成過程を阻止し、表皮に窪みをつくり表面積を増やして水分をコントロールするのです。
それ故、熟成が進むほど、あの独特のカラスミのような風味ができるのですよ。
よく売ってるミモレットは表皮を取り除いてカットされたものだから、
なかなかデコボコ具合とかコナコナ具合をお目にかかることないんですが、こんなんです、丸々ミモレットって。
チーズってすごいわ。
カビとかダニとか、マイナスイメージを持ちそうなちっさな生き物の力を借りて、味をつくってるんだから。
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