宇多田ヒカル「Laughter in the Dark」のこと 〜その1〜
*注意!!!この記事は2018年11月現在開催中のツアー「Hikaru Utada Laughter in the Dark Tour 2018」の、ネタバレだらけです!これからご覧になる方、セットリストなども楽しみにとっておきたいという方はご観覧になる日まで一文字も目にしないようお気をつけください。
2018年11月6日、ついに!生まれて初めての宇多田ヒカル(以下:ヒッキー)ライヴ「Hikaru Utada Laughter in the Dark Tour 2018」の初日!!!
新横浜に着いたら、ものすごい土砂降り。
雨の横浜アリーナは、どうしても東京事変ラストツアーの初日(2012年2月14日。バレンタインデーだったので憶えやすい)を思い出してしまう。ライヴは最高だったけれど、事変とのお別れが悲しくて切なかったあの思い出を、ヒッキーが塗り替えてくれることを楽しみに会場に向かった。
会場前の看板や、松嶋菜々子様からのお花、氣志團ちゃんからのお花、サントリー天然水のくまちゃんを象ったお花などを見て期待高まる!
そして席・・・というか、立ち見なので席、無い!!!(わかってたけど実際に立つと「マジか・・・」となった)
右上が私の折りたたみ傘。これ一人のエリア狭すぎでは?!お相撲さんとか、入れないじゃん!!(お相撲さんは立ち見エリア買わないのだろうか)
でもこの位置からならかなり見やすいかも・・・と思ったのが甘かった。甘すぎた。
前の人が立ち上がった瞬間、
え?!?!視界・・・せま!!!!!
そして、目の前には「長身の人」と「めちゃめちゃよく踊る人」(その人が腕を広げるとわずかな視界が更に狭まってしまう。ライブ中に手を上げたり広げてる時間マジで長すぎて「腕疲れないんか?」と思った)のコンボ!!!
私もよくライヴ中踊る方だからその人のこと全く責められないけど、自分の場合はスタミナが無いのもあって腕を上げまくったりはあまりしない。この日何度「腕を・・・その腕だけを下ろしてくれ・・・」と念じたかわからない。念じすぎて腕の形まで記憶してしまった。
全観客が立ち上がった瞬間の、周囲の立ち見エリア客一同の声にならないガッカリ感と、それによって生まれた謎の一体感、忘れられない。しかし、こんな一体感は生涯体験したくなかった。
ライブ始まってヒッキーが登場するとその落胆は更に大きくなり、実際に声に出して「見えなすぎじゃねー?!ゲラゲラ(もはや笑うしかないという感じで笑っている)」と言っている人もいた。でも、このエリアから動けないんだしもうこの状況で目一杯楽しむしかない(きっと同じ気持ちだった周囲の五人くらい、いや立ち見エリアは二列なので十人くらいか?名前も知らないし顔もほとんど見てないあの人たちを、勝手に戦友のように感じている)。
ヒッキーが登場した瞬間・・・嗚呼ずっと楽しみにしてた、自分が十代の頃からずっと大好きで、ほぼ同世代で、人生を共に歩んできた音楽を生み出した人、いつか生で歌を聴けることを楽しみにしていた人が今、実際に現れる!絶対泣くよ!と、始まるまでは思っていた・・・。
だけど、上記のような理由でとにかく視界の確保に必死で、はじめはとても泣くどころじゃなかった。
我ながら本当に下品極まりないと思うけど「この状況でチケット一万円とか高すぎるだろ!半額なら許す!!」と、本気(マジ)でイベンターに投書しようかと思ったし、且つこんな大切な瞬間にお金のことがよぎってしまう自分が情けなさすぎて悲しかった。
しかし、この後コロッと
「一万円・・・むしろ安いわ・・・この空間に入れてくださって、有難うございます・・・」
と、手の平返して思う瞬間が来るのであった。
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