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自信のなさがリーダーシップを奪ってしまう

昨日は土曜日だったけど学校にいって、セットと演出を全部考え直してきた。


私はこの水曜日からの4日間で、自分がチームのリーダーとして大きな間違いをしていたということに気がついた。

舞台でも、組織でもなんでも、リーダーとしての役割ってどんなに大きな組織でも小さな組織でも変わらない。それについては大学時代に嫌というほど向き合ってきて、わかっていたはずなのに、アメリカに来てから完全に忘れてしまっていた。リーダーとしての役割を果たせていなかった。

けど本来、アメリカでは、日本では、と区別するのは違う。どこでもおんなじはずだ。そうなったのは、自分の自信のなさが一番の原因だった。


昨日はアクター3人のうち、1人が手伝ってくれて、いろんな話をして、気がついたことが沢山あった。(詳しい悩みの内容は昨日の記事をどうぞ。)

これは、いろんな組織において置き換えることができると思う。

その1:組織の大枠を理解しているのは1番はリーダー。チームメンバーが自由に動くことは大事だが、それは組織の意図ややりたいことを理解した上でのこと。

舞台上のアクターのimpulse(衝動)は間違っていることが多い。彼らはどう見えているかは自分達では分からない。Impulseが正しい場合は、本当にそれを理解している場合であって、ある程度導いてあげないと、ただ舞台上で何をしているのか分からない人になってしまう。何も分からない状態で、impulseを大事にするのは、勝手に動いてるだけ。だからディレクターがいて、アウトサイダーの目が必要だ。

その2:大事なのは、結果を推測するよりも、何のためにそれをするのか、つまり目的。チームリーダーが目的とずれた行動を取ったときに、指摘するのがリーダー。

舞台では、感情じゃなくて、大事なのは関係性。その関係性がクリアになったとき、自然と感情が生まれる。だから感情を推測するんじゃなくて、まずはその相手との関係性をきちんと考える。そしてディレクターはそれが見えないところを指摘する。

その3:チームメンバーは、「自分のしたいこと」より、そのプロジェクトをいいものにするために集まる。つまりはリーダーの方向性に従う。そこに貢献するために自分に出来ることは何か、というマインド。そこから良いものがどんどん出てきたときにそれをちゃんと評価し、取り入れるのがリーダー。

アクターは、自分達が表現したいものを表現するため、じゃなくて、ディレクターのものを表現するためにいる。ディレクターから与えられた演出が、次回のリハーサルまでに自分にしっくりくるようにする仕事がアクター。そして与えられたものからさらにチャレンジする様にするのがアクターの仕事。そうやってディレクターとアクターの両方が作用していいものができていく。


彼と話してさらにわかったのは、リスペクトフルなカルチャーっていうのは、この学校だからかも。彼はアンダーグラッドではちょっと動いただけで怒られたらしい。

彼との話を通して、私は、私ができないっていう考えに囚われていたことに気がつき、リーダーとして大きな間違いをしていたことに気がついた。上に書いたことは、全部自分の経験からわかっていたはずだった。


理由は3つある。

まず一つ目。こちらに来てから、私は全然分からないから学ぶしかなかったし、昨日書いたように、リスペクトをちゃんとする文化の中で、ディレクターとアクターという多少の上下関係になることが良くないことだと思っていた。

そして二つ目。そしてアクティングの授業の中で、アクティングの先生に散々「ディレクターはアクターをimpulse(衝動)を信じて指図するな」と言われることが多かった。

三つ目。これはよくも悪くも、いつものごとく、私は実感を得るまで自信が持てない。何で受かったのかも分からないし、自分はここには相応しくない。だから、なるべく他の人の言うことをしっかり聞いて学ぶしかない。と思っていた。

つまりまとめると、ディレクターとしての自分の、リーダーとしての立ち位置を完全に務められていなかった。そして私の取ってきた行動が、きっとみんなの混乱にもつながっていた。

自分の自信のなさが原因で人に指示出しが出来ず、本来やるべきことができていなかった。これは私が大学時代のサークルでもめちゃめちゃ失敗したことの一つだった。


リーダーとして弱い部分を見せるのはときに必要だが、前に立つときの余計な自信のなさは、やりたいことの方向性が分からない、に繋がり、メンバーを混乱させてしまう。


幸い、まだチームとしては崩れていないし、アクターはそれでもリハーサルを楽しんでいるらしい。

けど私が話した子は、アクターにも問題は沢山あって、スクリプトを完璧にしてこないとか、私が入れた演出を全然守らないとか、次のリハーサルまでに成長してこないとか、Sakiに対してリスペクトがないと。これは僕たちのグレードじゃなくて、Sakiのグレードになるってことを理解しなきゃいけない。って。

まぁ私からすると、そこのモチベをあげられなかったのも私が原因だ。


人より経験がなくてできないなら、自信がないなら、人より何倍もやって学べば良い。その点、アカデミアという場所はフェアである。足りない分は頑張れば良い。

月曜日に今あるもの全部なおしてやる!



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