好きな人のために愛を込めて作る、その経験が実力になる
いまもたまに買ってくださる方がいるこちらのドレス屋語りマガジン。インテリアマガジンにばかりかまけていましたが(しかも最近はそっちもあんまり書けてない)たまには更新しようということで続きです。購入いただきありがとうございます。
しばらくお休みしていたドレス屋業ですが、最近少しずつ再開しています。現在作っているのはこちらのドレス。
背中の開きが可愛くてお気に入り。
こんな感じになる予定。これまでに世の中に存在しないオリジナルのものを作るオーダーの仕事、やっぱり楽しいです。
専門ではないのでほぼ身内にしか作りませんが、ウェディングドレスを作る予定も近々あるので最近またドレス屋っぽい活動が戻ってきました。
私のドレス作りはほとんどすべてがオーダー品なので、基本的に誰かに制作を依頼されることがスタートで、注文を取るための営業というものをまったくしたことがありません。個人のものづくり業で在庫を持つのは原価もかかってなかなかコストが高いですし、早い段階でそういう仕事の仕方ができたことは幸運だったと思います。
もうかれこれ10年くらい前のはなしになってしまいますが、今回は私が初めて人のためにドレスを作ったときのことを書いていきたいと思います。少しでも最初の一歩の参考になれば嬉しいです。
最初は材料費だけもらって作ってみた
20歳で初めて自分のドレスを見よう見まねで作ってから、1年ほどかけてさらに2着のドレスを作り、なんとなく様になってきた……!というころ。大学同期の友人から「材料費を出すので作って欲しい!」と依頼を受けたのが、私のオーダードレスの始まりです。
最初は、人にお金をもらってまで作れるような技術はないし……とあまり乗り気ではなく、当時洋裁を教えてくれていた母にも「責任取れないからやめなさい!!」などと言われてしまいました。思えばそこでおとなしくやめるような素直な娘じゃなかったので今がある。反抗心があってよかったね。
引き受けるかどうか迷っている間に押しの強い友人に半分無理やり生地屋に同行させられ、生地をあれがかわいいこれがいいかもとみていっているうちにむくむくと創作意欲が湧いてきて、「もしうまくできなかったら材料費を返金して諦めるけど、それでもいいなら」ということで作ることになりました。
お金をもらうと、クオリティが上がる
そして試行錯誤の製作が始まったわけですが、自分用に作るのと人のために作るのはやっぱりだいぶ勝手が違いました。
たのしいものを作ります