未経験から独学でスキルを身につける方法①
まず、始める。
社交ダンスのドレス製作なんてめちゃくちゃマニアックな仕事なんですが、そんな仕事をしている私のところにも、たまに「どうやって作るか教えてください」「何をすればドレス屋さんになれますか?」という質問がくることがあります。
そういう方に、今までに作ったものはどんなものですか?と聞くと、驚くべきことにまだ何も始めていないからこれからです、って人が結構多いんです。
正直言って、こういう人が最終的に自分が思っているような仕事ができること、おそらく99%ありません。
やり方がわからないから作れない、だからわかる人に聞かなければ何もできない、という発想では、価値あるものを作り出すことは残念ながら不可能なんだと、今までの経験上思います。
まずは、なんでもいいから形にすること。今世の中にある素敵な作品を真似して、やってみる。
未熟なものでも作ったものがあれば、それを見てここはこうした方がいいよ、とかこういうものを作りたいならこの勉強をしたら役立つよ、ってことはアドバイスができますが、そういうのもなく1から教えてくださいというのはやっぱりダメです。
今の時代、何かやろうと思ったらインターネットで検索すればヒントになる情報なんてそこらじゅうに載っています。そういうのを徹底的に調べて、まずやる。手を動かす。作品を作る。全てはそこからです。
徹底的に真似する
作品を作る時に、初心者にありがちなのがいきなりオリジナリティを発揮しようとしてしまうことです。
どこにもない新しいものを作ろうとすると、結局どこにでもありそうなショボいものが出来上がる。よくある話です。私も今までどれだけショボいものを生み出してしまったかわかりません…。
自分の頭の中だけにあるイメージなんてあやふやで実現不可能なものであることがほとんどなので、それだけを頼りにものづくりをすると結局、素人が考えたイメージを形にしたに過ぎないので、それはもう「素人感」が思いっきり漂う残念なものになります。
人は詳細に頭の中でイメージできたものしか、作ることができないのですね。
ですから、まずはそのイメージを具体的に思い浮かべるところから始める必要があります。
そのために、優れたものを徹底的に観察し、真似する、という段階が必要なのです。
真似するために必要なのは、観察力です。観察力とは何かというと、私は「物事を細かく分けて認識する」能力だと思っています。
ただ漠然と全体を眺めているだけでは、そのものを再現することはできません。
まずは自分が作りたいものを細部に分けて理解することが必要です。
ものづくりのために観察するポイント3つ
細かく分けてみる時に私が注目するのは大きく以下の三つです。
たのしいものを作ります