キングオブコント2024
今回「囲碁将棋の情熱スリーポイント」の番組企画として、「情熱スリーポイント」というコンビ名でキングオブコント2024の1回戦に出場してきました。
思い出としてこちらに書き残したいと思います。
出場までの経緯
#187(6/11配信)の回で、「キングオブコントに出たい人いる?」との話題が出ました。
・ネタは自由
・「情熱スリーポイント」という名前を使って良い
・領収書を松原で5万円までは切れる
・東京近辺じゃないやつは選ばない(リモートができれば東京近辺以外でも)
・演技指導はしない
ザッとこんな条件でした。
まず東京近辺じゃないというところでだいぶ自分は条件から外れてしまうな…と思いつつ数日「出たいな〜」と考えていました。
そんな中6/18に思い切って「交通費自費でいいので出たいです!」と情熱スリーにメールを送りました。
すると、その4日後横田さんからメールが。
どうやら自分以外に希望したシューターはいなかったらしく
①魁さんが友達を誘って出場する
②音声スタッフの南さんとコンビを組む
この2つの提案をいただきました。
もちろんリアルの友達に2分ネタをするために東京に行ってくれる人なんていないので迷わず②の南さんのとコンビを組むことを選びました。
そして、キングオブコント用のグループLINEに招待され企画が始動していくのでした。
日数がない…?
グループLINEに招待されたのは6/25、そして応募の締切は6/30。
さらに南さんと私の日程調整もそこにはありました。
そして、そうしているうちに中旬以降の日程は定員につき締切も出てくる始末。
7/10(第一)、7/8(第二)、7/5(第三)の候補日でとりあえず提出することに。
万が一、予定が合わなかった場合は欠場もしょうがないですね…と言った雰囲気でした。
(結局候補日の中で最短の7/5出場になってしまうのですが)
ネタ作り開始
①テーマ決め
グループLINEはあくまでも業務連絡で、あとは南さんと私が直接自由にやってくださいという流れでした。
とりあえず6/26に南さんと早速個人LINEで連絡をとってみる。
LINE電話で簡単に挨拶をして、ネタの方向性について意見出しをすることに。
「魁さんって大きい声出せます?」「ラグビーとかやってたんで大きい声出せますよ。」こんな感じで私がツッコミ担当にになりました。
あとはテーマ決め。
「娘さんを僕にください(結婚の挨拶)」、「カラオケ店」「マッチングアプリ」、「中古買取」という案が出ました。
実際に「娘さんを僕にください」と「カラオケ店」の大まかなコント案を私が書いて、わかりやすい内容だった「娘さんを僕にください」というテーマで行くことにしました。
②ネタ合わせそして…
「娘さんを僕にください」というテーマですが、挨拶にくる男が連れてきたのは人間ではなくおもちゃの人形、そして挨拶される男はその人形の開発責任者という設定にしました。
挨拶でのやり取りなら動きが少ない→対面のネタ合わせが少なくてもなんとかなるのでは、というのも狙いにありました。
南さんが人形を連れて挨拶にやってくる男、私がその人形の開発責任者です。
南さんはいきなりやってきて、「娘さんを僕にください」と土下座をして、私は戸惑いながらそれは人形なんだよとツッコミを入れていく流れです。
「大事に愛を育んできました、箱入り娘のままで」「いや、箱入り娘ってそういう意味じゃねぇよ!」、「とにかく、僕は彼女と駆け落ちする覚悟だってあります!2人分のチケット取ってます!」「(その人形は)手荷物だよ!!1人分で十分だろ!!」
こんな感じのかけ合いで話は進んでいき、呆れた私が結婚でもなんでもしてくれと告げると「実は子どももいるんです」と南くんは答えて別の赤ちゃんの人形を出す。それを見た私が「勘弁してくれよ〜!」と膝から崩れ落ちてコントは終わります。
③攻めの南さん、守りの魁!河合塾
企画が決まって南さんと連絡を取り始めてから1回戦の7/5まではわずか9日間しかありませんでした。
本番以外に電話でネタ合わせをしたのはそのうち5日間。
2分間のネタと言っても5日間で仕上がるとは正直到底思えなかったのです。
私は、出場希望を出すくらい積極性はあるのですが肝心なところで置きに行くクセがあります。
私は南さんに、「2人のどっちかがセリフを飛ばしてしまった時のために修正ルートを作りませんか?」と提案しました。
すると南さんは、「飛ばさないんで(作らなくて)大丈夫です!」
おっ、おぉ…
ネタ合わせの後半時期は変更すると覚えられなかったり変更前のセリフを言ってしまうリスクがあるからあまり変えたくないなと思っていたのですが、南さんはドンドン変更の提案をしてきました。
私はその攻めの姿勢に引っ張ってもらうような形でネタ合わせは進行していきました。
(小道具作りも南さんが担当してくれて本当に私はそれについていくだけみたいな状態でした)
本番当日ネタ合わせ
うだるような暑さ。
そして見知らぬ船堀。
私は、朝早くの東北新幹線に乗り、東京に向かう。
いつもであれば7時台だろうが構わず新幹線で缶ビールを開けるのだが、コーヒーで我慢する。
古畑任三郎の「ニューヨークでの出来事(鈴木保奈美回。バスで鈴木保奈美が無罪判決となった殺人事件を口頭のやり取りだけで解決していく話。)」を観ていると上野に到着。
さて、乗り換えて船堀に行きますか、と思ったところワイヤレスイヤホンのケースがない。
新幹線に落としてきたのである。
駅員さんに事情を説明すると車内にあったようで東京駅に取りに行けば受け取ることができると言われる。
待ち合わせは10時。間に合わない。
ケースは後にして船堀へ向かう。
もっとも南さんは若干遅れてくるのだが。
そして10時を過ぎたあたりで、船堀駅で南さんと初対面。(イベントの物販でなんとなく顔は合わせたことがあったみたいだが)
小道具の人形を担いだ南くんと挨拶を交わし、早速ネタ合わせ場所に移動する。
そう「まねきねこ」である。
まねきねこに入った我々は軽く世間話をした後早速ネタ合わせに。
ここでも攻めの南さんは、元々決めていた歌を歌うくだりをバッサリカット。
私への演技指導にも熱が入る。
南さんには明確なイメージがあったようだ。
しばらくしてプロデューサーの横田さんと合流。
ネタ合わせ時間も1時間を切ったくらいでの合流で、ネタ合わせ風景を撮影していただく。
横田さんと合流してしばらくすると部屋のドアが開き、1人の大柄な男性が入ってくる。
「文田さん!?!?」
なんとなんと文田さんがサプライズでネタ合わせのまねきねこに来てくれたのだ。
予期せぬ展開にびっくりする私。
ものすごく嬉しかったのだが驚きのあまりにそれを伝えるようなことができなかった気もする。
ネタ合わせに顔を出していただけただけではなくなんと観客席で観てるから、と。
文田さんの前でだらしないコントはできない!!気合いが入ると同時に緊張も生まれました。そして、最後の調整を終え、まねきねこを後にすることに。
控え室、そしてやらかし
会場の船堀タワーへ横田さんと南さんと私の3人で向かいました。(文田さんは先に観客席へ移動していました。)
演者の南さんと私は控え室へ、そして横田さんとここで一旦別れて横田さんは観客席へ。
楽屋泥棒が怖いので、南さんと私は横田さんに財布を預けることにしました。
ちょっとすると横田さんからLINEが。
「エントリー費用そういえば抜いた?笑」
とんだポンコツコンビである。
急いで横田さんに戻ってきてもらい2千円を受け取る。
横田さんのおかげもあり無事参加費を払うことができた。領収書はもちろん「松原」である。
控え室では1時間弱程度意外と待たされ、その間南さんは私にいろいろと話しかけてきてくれた。内容はまったくなかった。正直適当に相槌していた。困ったら「なぁ〜〜!!」「やってみろよ!!」と言っていた気がする。
本番!!
控え室から舞台裏へ移動のアナウンスがあり、いよいよ廊下に整列する。
2分ネタなので、次から次へとユニットが送りだされていく。
舞台裏に入ってからは、前3組くらいのネタをモニターで観ることができた。
2組前のコンビは正直小声でよくわからず、会場の反応も薄かった。
直前のコンビは途中まで勢いがあったが、少々気持ち悪いネタだったので後半会場が引いていた。
え〜…この後かよ…。
そんなことを考えていると南さんから最後のアドバイス。
「くれぐれも間を大事にしてください。声は大きく。」
歳下の南さんにリードされっぱなしである。
そして、前の組がタイムオーバー気味で暗転していよいよ我々の出番。
要所で観客席をしっかり見るように気をつけたつもりだが全然視界に入ってこない。
雰囲気で会場のキャパ半分以下の人数、席もまばらにいただろうか。
南さんのオーバーアクションもあったおかげだろうか、いままでの会場の反応を考えると自分たちのコントは意外にもウケていたような気がした。
笑いどころで笑いが起きて時間もちょうどいいくらいに終えることができた。
暗転して控え室に戻る間に南さんと「意外とウケましたよね??もしかしてチャンスあるんじゃないですか??」と反応を確かめ合う。
控え室に戻ると笑顔の文田さんがドアから覗いていた。
文田さん、横田さんと合流。
舞い上がっていたので、記憶も曖昧だけど文田さんにものすごく褒めていただき、ひいき目なしで当落線上くらいの出来だったよ!というような感想をもらった気がする。
ホクホク顔で着替えて会場を出る。
そして会場の前で横田さんがカメラを回し、インタビュー動画の撮影。
文田さんからそんなお言葉をいただいたこともあり、南さんと私は完全に有頂天だった。
「2回戦も頑張ります!」なんて言っちゃって。(結果は敗退だったのだが)
(番外編)
打ち上げ
文田さんにネタを見ていただき、写真を撮ってもらっただけでも最高だったのに、なんと文田さんから「飯行きましょうよ」のお誘い。
まさに囲碁将棋LINEスタンプの「飯行くべ?」状態。急遽、文田さんと横田さん、南さんと私の4人で昼食打ち上げ。
今回のネタの話とか最近のお酒とおつまみの食べ合わせの話、囲碁将棋のお二人がキングオブコントに出た時のエピソードなどいろんな話に。正直緊張して話したいことがまったく話せなかったけどめちゃめちゃ楽しかったです。
そして文田さんは、「そろそろ劇場行かないと。今日めっちゃよかったよ!」と一言告げて会計の伝票を持って颯爽とお店を後にされました。
「かっけぇ…かっこよすぎる…。」
すっかりご馳走になり、船堀から都内中心部へ戻ることに。
横田さんとは途中でお別れし、南さんと私はとりあえず結果発表まで飲み直す流れになりました。
大喜利カフェ
さて、てっきり飲み直すのかと思いきや南さんから提案が。
「俺、大喜利カフェ行ってみたいんですよね…」
まだ笑いを取りたいんですかあなた。
自分も興味があったので、大喜利カフェに行くことに。
受付で「魁!河合塾」を名乗るとスタッフの方がシューターで「よく聴いてます!」と言われた。
「なぁ〜〜!!やってみろよ!!」
ちなみに、魁!河合塾の初大喜利はマイルドに滑っていた気がする。
恥ずかしい。
そんな中で、結果が出る。
「いねぇって!!情熱スリーポイントの名前がいねぇって!!」
しっかり落ちていた。
9日間のネタ合わせで出場したやつらとは思えないくらい普通に落ち込んだ。
根拠のない自信は過信という。
程よい時間なのでそろそろ…と南さんに聞くと、「俺、大喜利楽しくなってきましたわ!まだいてもいいですか?」
そんな南さんを置いて私は宿に帰った。
南さん、くれぐれも小道具を忘れないようにと告げて。
最後に
出場決定から本番まで短期間の中で、ある程度の形にして満足できるようなコントができたのは本当に南さんのおかげでした。
また、プロデューサーの横田さんの調整とバックアップ、そして忙しい中でネタ合わせに顔を出してくれてネタを観てくれて、ご飯に連れて行ってくれた文田さんには本当に感謝です。
普通のサラリーマンの自分には貴重すぎる経験でした。
そして情熱スリーポイントとは一切関係ない友人や親にも今回の結果を伝えたら労ってくれたり喜んでくれました。
純粋に嬉しかったです。
ハガキ職人があまり目立ちすぎるのも良し悪しはあるかと思いますが、自分としてもナイスチャレンジだったと思います。
今後も笑いに貪欲にいきたいと思います。
また追って連絡し〼
長文お読みいただきありがとうございました。