見出し画像

自己免疫疾患やアレルギーが発生してしまう原因、メカニズム

アレルギーや自己免疫疾患等の症状が発生する原因は様々です。
お伝えすることが全てではありませんが、代表的な物をご紹介します。

最もポピュラーな原因は腸内環境の悪化

腸内環境の悪化とこれらの症状に関しては、メディア等でもその関連性が取り沙汰されることが増えましたが、詳しいメカニズム等についてあまり知られていない部分もまだまだ多いです


大きな要因

1.リーキーガット症候群による体内への異物の流入

リーキーガット症候群(腸漏れ症候群)によるもの。本来ならブロックされるはずの異分子が腸壁の隙間から体内に入り込んでくるというもの。
この場合は、リーキーガット症候群となっている原因を突き止め、食生活を中心に体質を改善させることがポイントです。

一般的にはグルテンやカゼインなど’腸に炎症を引き起こす物質の摂取’を避ける、カンジダ菌の増殖を防ぐためにココナッツオイル等を摂取する、等がこの場合の有効策として知られています。

腸壁に隙間ができている場合は、食品添加物やその他の化学物質、重金属など有害な物質への感受性が高まりますので、アレルギー等の症状が増加することは容易に想像できます。

また、腸内常在菌や歯周病菌などが血流に乗って全身に回ることもあります。
血流に乗ってしまった本来血中に流れるはずのない細菌たちは、免疫機構によって異物と認識される可能性も高く、全身の様々な部位に炎症などを引き起こすという事実が指摘されています。

血中でこのようなことが起こるため、血栓や動脈硬化の原因となる可能性が考えられることも大きなポイントとなります。

2.腸内細菌叢のバランスが崩れることによる免疫の過剰な働き

私たちの身体はアクセル役である交感神経と、ブレーキ役である副交感神経とがバランスをとりながら、24時間大勢で心身の状態を自律的にコントロールしています。

最近では、このブレーキ役がうまく働けない状態となっている方が増えていますが、実は腸においても似たような状態が発生していることが、研究で明らかとなっているようです。

ある特定の種類の腸内細菌が不足していると、身体に必要な物質である酪酸をうまく産生することができない、または産生量が減ってしまうというようなことが起きるのです。

この酪酸という物質は、Tレグと呼ばれる免疫活動を調整してくれる細胞を増やすために必要なもの。
これが不足すると、免疫機構をうまく調整することが難しくなり、いわゆる免疫の暴走が起きてしまうと言われています。

3.異物認識機能の低下、誤った学習がアレルギー増加の原因になっている

腸の中にはパイエル板という気管内にM細胞というものが存在しています。
ここでは、免疫細胞に様々な異物の情報を伝え、体にとって有害なものを見分けるための学習が行われていますが、腸内環境が悪化していると、腸粘膜などで異物をブロックすることができず、本来なら学習されることのない異物までもが攻撃対象として認識されてしまう恐れがあります。

腸の状態が芳しくない方がアレルギーの対象が増加していくメカニズムの一端は、ここにある可能性が大きいです。

まとめてみると

腸内細菌群のバランスがひとたび崩れると、上記のような問題が様々なポイントで起こってくるということです。

悪化した腸内環境は単純な食生活の改善だけではどうにもならない場合もある

画像2

腸内細菌群のバランスが崩れていると知った場合、どのようにして対処するのが望ましいのでしょうか。
一つは、豊かな土壌で育まれた食材を継続的に摂取すること。
もう一つは、腸内常在菌を減少させるものを極力取らないようにすることです。

一見地味なように見えますが、私たちの身体は食べたものによって作られているため、腸内環境を根本的に改善させるためにはその人の身体が求めている食事を続けることが、やはり一番大切なのです。

また、中にはこのような改善方法では腸内細菌叢のバランスが回復しないケースもあります。

例えば、特定の種類の常在菌がすでに死に絶えてしまっている場合、あるいは極端に減少している場合も難しいでしょう。
このような場合は、特定の腸内常在菌(あるいは土壌細菌群)を補給できるような発酵食品(健康食品を含む)を利用するのも一つの有効な手段といえます。

中には腸が原因でない場合もある

画像3

アレルギー=腸に原因がある、と決めつけるのは早い可能性もあります。
中には、腸に問題があるわけではなく心理的な問題を身体がアレルギーという形で表現していることもあります。

例えば、整理がうまくつかない気持ちが心に強くある時、その気持ちを表に発散させる一つの方法としてアレルギーのような症状を起こすこともあります。
このような場合は、腸からアプローチするよりも、もっと他の方法を利用する方が高い効果を上げることができるでしょう。

最後に

画像4

私としては、アレルギーや自己免疫疾患は現代病と捉えて良いと思います。
自然界には元来存在していなかった物質が人体に対して、悪影響を与えた結果ではないかと感じます。
これらの物質により最も被害を被ったのは、腸内環境に他なりません。

近年では、ビタミンDと花粉症の関係に関しても取り上げられる機会が増えてきました。
これに関する内容として現代人が自然光を浴びる機会が減ったことによる影響や自然光でない光が人体に及ぼす影響に関しても言われています。
花粉症が大変厳しい時期ですが、皆様どうぞご自愛ください。

この記事が少しでも役に立てば嬉しいです。

最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。

いいなと思ったら応援しよう!