24 april -人生はじめての食事-
美季さん、ハルカちゃん、こんにちは。気づいたら前回書いてからずいぶん時間が経ってました。手紙が2人から(しかも結構前に)来てて、気づいた今わわわ!と慌てましたが、同時に楽しみを一気に味わえた気もして少し嬉しかったり。いやでも、ちゃんと次からはお知らせをもらうように設定しときます。笑
さてこちらは夕方4時前ですが、外は今日もカンカン照りです。もう毎日雲ひとつない快晴で、大丈夫か、近いうちに嫌なことが起こるんじゃないか...とドキドキしながら日々を過ごしています。目の前の家のおじさんがペンキ塗りをしているのが可愛いです。そして今レモンマーマレードに再トライしています。この間の敗因は火にかけすぎ&軽量適当すぎた、というのがあるので、今回はちゃんと切る前にレモン2個の重さを測りました。オーガニックというのにこっちのレモンはでかいんですよ。300gありました。なるほど、そうなると水と砂糖の量も変わってくるな..よしよし...
美季さん、ぬか漬けいいですね!冷凍庫の中から出てきたなんて、これが本当の棚ぼたですね。棚じゃないけど、棚みたいなもんですし。(どうでもいいですが、冷凍庫棚ぼた羨ましいです。うちは何かが隠れることができないほど絶望的に小さい冷蔵庫なので...さよなら夏のアイスクリーム。)カブもキュウリもにんじんも美味しそうです。みきさんの撮ったぬか漬けの写真、とても素敵です。
犬を飼うのは確かにいいんだと思います。飼ったことないのに何言っとるんじゃという話ですが、猫をずっと飼っていた身としては犬の方がパートナー感が強くてコミュニケーションをより取れるのは絶対だと思うのです。確実に、犬と住む方がコミュ障の人間と住むよりよっぽど孤独を感じないと思います。コミュ障の人間と住んだことないですが、ただの想像です。
野菜の話に戻ると、実はうちの朝咲が4ヶ月になりまして、人生発の離乳食に何を食べさせようか迷っているところです。こっちの先生からは「先に果物をあげちゃうと野菜食べなくなるから、一番最初は野菜をあげてね!」と言われているので、とりあえず野菜です。しかしながら人生で最初の食べ物....これまでミルクしか飲んでこなかった人間の大きな大きな一歩。責任重大です。オランダだし、ジャガイモかな〜と思ったり、ブロッコリー好きだから(私が)ブロッコリーかな〜と思ったり。面白いのは、先生に「別に最初は食べなくてもいい。食べ物の存在を、その食感を口に覚えさせるのが重要だから。」と言われたこと。食べ物を手でべちょべちょ触れて、舌で感じて、これはなんだ?と一つ一つ探っていく。人間はこうやって少しずつ世界を知っていくんですね。もう一度人生を生き直している気がして新鮮です。そうやって美味しいものをたくさん知った娘に、美季さんのごはんを食べさせるのがとっても楽しみです。勝手に食べさせる体で言ってますが(笑)招待される日を心待ちにしています。
ハルカちゃん、さすが!インスタで「私は食の人かな?」と言ってましたが、確実に、どう考えても、食の人です。本を見なくても魚をさばけるかどうかはさておき(ちなみに私も捌けません。笑)ハルカちゃんの食事の投稿の多さやその愛情深い文章、絶対サッと作っているのに確実に美味しそうな感じが出ているところが食の人そのものです。食の話で言うと、私一昨日市場の魚屋で平たい魚(たぶん平目です、でかいけど)を一匹まるまる買ったんですが、捌いてびっくり、えらい見た目の卵が出て来ました。とにかく悪魔の内臓みたいな見た目をしているけれど、薄ピンク色のそれはどう見てもめちゃくちゃ新鮮で...試しに酒とみりんと砂糖と醤油で煮てみたら、それはもう最高の酒のつまみになりました。お酒ほとんど飲めないんですが、まぁとにかくごはんのお供として最高でした。魚の身が欲しくて買ったのに、これもまた素敵なたなぼたでした。
さてオランダ語の勉強、時間を見つけて毎日1時間くらいはやってるんですが普通に楽しいです。語学学習は一番初期の初期の段階、とにかく単語のひとつも分からない状態の時は勉強してても結構ストレスがかかるんですが、ある程度覚えてシンプルな文章のひとつも書けるようになると、一気に楽しくなるんですよね。街を歩いてて、以前はただの模様に見えていた看板の文字が分かった時の圧倒的な快感...これぞ語学学習の醍醐味なだと思います。まぁ今の私が分かるのなんてたかが「オープンしてます。」「フレッシュな魚です。」「毎日パンを焼いてます。」とかそんなもんなんですが(笑)まぁそんな感じで楽しく続けて、一年後には児童書くらい読めるようになりたいなと思います。そんな私が思う語学学習のコツは、「書く」「読む」「聞く」「話す」の4方面全部を同時に鍛えることです。アメリカに住んでいる時、知り合った中国系アメリカ人の男の子が「親の話す中国語は何言ってるか分かるけど、自分は全然話せない。」って言っていたのが衝撃的で、その4方面の力はそれぞれちゃんと鍛えないとダメなんだなと思いました。そんなわけで聞く、話す、は相手がいなくても今はいくらでも方法があるし、siriに話しかけるのも、普通にアリかと思います。高校生の頃の私は学校から帰ってから毎日毎日NHKのラジオ英会話にかじりついて英語を聴き、ラジオ相手に喋ってました。愛読書はロナルドダール(「チャーリーとチョコレート工場」など)で、毎日下手な英語の日記をつけていました。青臭いですが、我ながらよく頑張っていたなぁと思います。その頃の私を懐かしく思いながら、下手なオランダ語の日記を最近つけ始めています。
と、こんなところで、レモンマーマレードが出来あがりました。控えめに言って、超美味しいです。やったね!そして美しい。
ちょうど夕飯のデリバリーが届いたので今日はこの辺で。ここはベジタリアンなんですが、もう全部クリエイティブすぎて楽しくて美味しいんです。赤キャベツと黒ニンニクに、ラプサンスーチョンという中国のスモーキーなお茶で香り付けをしたカシューナッツクリームをつけたものや、麹を使ったホワイトアスパラガス、コチュジャン入りフォッカッチャに、シイタケバターをかけたブラッタチーズ...こんな感じで想像力豊かなおまかせメニューなので、毎週何が届くか楽しみなんです。食の持つ可能性はとんでもなく大きいですね。
そんなわけでこの本、英語なんですが、翻訳して日本語版を出してもらいたいくらい、本当に素晴らしい本です。食に何十年も関わって来た女性が書き上げた渾身の一冊、これを読むと色んな料理を作ってみたくなります。機会があったら、いつか読んでみて下さい。
今日も、美味しい食事に感謝。