【無料コラム】結婚について思うこと～結婚と離婚を経験して～

占い師でライターの沙木貴咲です。

私は結婚して離婚して、今は2人の子どもを育てるシングルマザーですが、結婚に関して思うのは、自力で成婚まで持っていくことは可能だということ。

意志と行動があれば、結婚はそんなに難しいものではないと思う。
結婚するだけなら。

でも、「幸せな結婚」を実現しようと思ったら、途端に難しくなる。
自分の意志と行動によって籍を入れることはできても、成婚までの道のりが孤軍奮闘だった場合、あるいは周囲から祝福されなかったなら、結婚後に苦労する場合が多い。

その理由は、結婚が「自分と相手の2人で築くものだから」で、相手が自分と同じ意志を持ち、同じだけの行動を示してくれないと、生涯独り相撲が続くことになる。
毎日の家庭生活も、出産も子育ても、果ては親の介護といった問題まで、配偶者がいながら協力がなく、すべてワンオペになってしまう。

家族は最小の組織であり、全員が家庭に対して役目を持つ会社みたいなものだと、私は考えている。
誰がどんな役目を担うかは各家庭で自由に決めればいいのだけど、一方がもう一方におんぶに抱っこ状態では遅かれ早かれ破綻する。

これは私が実際に経験したことで、家庭に対してお金（仕事）or労働（家事子育て）での貢献がない人は存在価値がない。
産まれたばかりの赤ちゃんでもない限り「いるだけでいい」なんてあり得ない。立派な大人であれば、家庭という組織を構成して成立させるために動く必要がある。

だから、結婚は自分の意志と行動で成立させられるのだけど、しない方がいい。
ある程度は運命に委ねたり、相手に任せたりした方が良くて、自分のコントロールを離れたところで成婚までたどり着かないなら、その人との結婚は諦めた方がいい。

特に、仕事で中途採用を採るとき、「慎重に吟味しても良い人材を選べない」「この人だ！と自信を持って採用した人ほどダメだった」という経験がある人は、結婚で強引な判断をしない方がいい。

そして、頑張っても結婚したいと思える人と出会えない、自然な流れで成婚までたどり着かず、彼を説得する途中で疲れてしまった……という人は、「今がんばるべきは結婚じゃない」のかもしれない。
ほかに専念しなきゃいけないモノが何かあるんじゃないかな。
仕事とか自分のこととか。
恋愛以外で人間性を高め、人生経験を積み上げていく必要があるはずで。だから、結婚にたどり着かないんだと思う。

結婚に限らず、頑張ってもうまくいかないときの理由はいくつかあるけど、集約するとこの2つになる。

1.努力が足りない
2.タイミングが「今」じゃない

どのくらい努力すれば報われるのか？を数値化するのは難しいものの、でも自分が充分やったと思っていて、疲れ果てるほどやり尽くしたなら、頑張りが報われるのは結婚じゃないってことかと。
婚活はうまくいかないのに仕事は順調で昇進した……というのは典型的な例だと思う。

結婚は難しい。
「適齢期になれば、誰もが自然と結婚するもんだと思ってた」と愕然とする人の気持ちはよくわかる。

そして、タイミングと相手選びを正しく見極めるなら、結婚はとても自然で簡単なものだとも思う。

子どもの行事で学校に行って思うのは「結婚は顔やスタイル、年収で決まるものじゃない」ということ。
twitterを見れば外見や金銭面を気にする婚活垢が山のようにあるけど、リアルに成婚して家庭を築いている人たちは、見た目が実に平凡でやたらとお金を持っているわけでもない。

自分に合った相手を見つけて、特に意地になるわけでもなく、自然な流れに任せても成婚できるタイミングを見ていただけ。

私のようなひとり親も今どき珍しくないけど、そういう人は「一人で家庭を回し、仕事もすることに意義がある」タイプ。
晩婚の人は、婚期が遅れてもやるべきことがあった人たち。

意味というか使命というか、何事もちゃんと定められているもので、みんなそれを全うしているだけ。

「今、自分は何に専念するべきなのか？」
「自分に課せられているのは何？」

結婚に苦戦するときは、そんなモノを慎重に見定めていくといいのかもしれない。

沙木貴咲