①矯正による歯根吸収が歯を殺す
歯列矯正について、世間はどんなイメージを持っているだろうか。
そして、歯根吸収というものを知っているだろうか。
調べればいくらでも出てくるし、解説されている。
YOUTUBE等でも紹介されている。それでも一般人への知名度は低いような気がする。
歯列矯正による歯根吸収とは、矯正で歯の根が溶けて短くなること。
この事実をしらない人が余りにも多い中で審美性のためだけに矯正している人が多くいる印象を受ける。
当たり前だが、歯の根が短くなれば、抜けやすくなり弱くなる。歯周病が進めばすぐに抜ける。歯並びや審美性どころの騒ぎじゃない。
私の歯はこの根吸収によって、いつまでもつか分からない状況に追い込まれた。今は延命に向けた努力をしている。
私の前歯は、少しだけ出っ歯だった。少しだけってどれくらいかと言うと、
母からは毎日「出っ歯だ!!」、「口がブサイクだ!!」と幼少期からずっと叫ばれ続けていた。
しかし、母親以外の人から出っ歯と言われたことは一度もなかった。幼少期からずっと母に出っ歯と叫ばれたが故、他人が全く出っ歯と言ってこない事実に気づけていなかった。母親の言葉は、呪いのようなものだった。仮に歯列矯正をしなかったとしても「自分は出っ歯なのだ…」とずっと悩み続け、自分の口元に自信が持てなかったことだろう。母以外は誰も出っ歯だと思っていないのに。
歯列矯正だけは絶対嫌だったけど、母は私の少しの出っ歯を全力で罵倒し続け、何が何でも矯正させると諦めなかった。
根負けして大学生の時に歯列矯正した。もはや親のためにやった矯正だった。
案の定、多くの人から
「なんで歯並び良いのに矯正してるの??」と聞かれた。
歯列矯正が終わっても、やはり見た目はあまり変わらなかった。
変わったのは、母の歯列矯正させたいう満足感が達成されたということだけ。
名実ともに、本当に母親のためにやった矯正だった。
しかし今になって歯根吸収が起きていることが分かった。
私の歯はいつまで持つか分からない。この悔しさは計り知れないほど大きい。
この歯根吸収という運命と精神的変化について書いていこうと思う。