パソコン壊れた。ドラマティックな突風に吹かれて。流れに乗って悲しみを越えて、全てはこれからのために。
数日前、パソコンの電源を入れても画面が立ち上がってこなかった。
5年ほど前に購入したノートパソコン。
今年の2月に突然起動しなくなりハードウェアを交換したばかり。
動きも遅く、その時に買い替えることも考えたけど、保証期間内だったので無料でハードウェアを交換してもらい使い続けることにした。
無料といってもデータを抜いてもらったりで1万5千円くらいは払った。
修理してこれからも大切に使っていこうと心に留めたばかりだった。
よく見てみると薄っすらと起動しているのが見える。
画面はすごく暗い状態。なんで?????
自分で出来る限りの画面を明るくする方法を試すけど、暗いまま。
2月に修理に出したばっかりだけど仕方がない、、また修理に出そうと電気屋さんへ向かった。
軽く診てもらったところ、バックライトの問題ではとのこと。
詳細は見積をとってみないとわからないとのことで、見積をもらうことにした。
保証期間が10月に切れてしまったので、
修理代は内容によって1万円から8万円+α。
悲しい。でも仕方がない。
見積をお願いし、念のため新しいパソコンも見て帰ることにした。
わからないなりに見ていると、1人の店員さんが声をかけてくれた。
この店員さんとの出会いが大きかった。
修理に出したパソコンについて伝えると、そのパソコンに修理代をかけるなら買い替えた方がいいと思うけど、これからお金が必要な季節でもあるし、安い物でもないので絶対とは言えないと話してくれた。
対応してくれた店員さんは知識、接客、ユーモア、何においても素晴らしい方だった。
私が購入してからの5年の間に、パソコンはすごく進歩したそう。
まだまだ使いたかったけど2月にも壊れたこと、動きがすごく遅いこと、かかる修理代、修理して使い続けた先のことなどを思うと、買い替えた方がいいのかもしれないと思った。
おすすめのパソコンを聞いて私がいいなと思ったパソコンは在庫がエリア全体で2つしか残っておらず、隣の県からの取り寄せになるとのこと。
安い値段ではないし、買い替えを決めていたわけでもなかったから決断出来ず、修理見積の値段を聞いてから決めることにした。
見積が出るまで1~2週間。
それくらい日がたつともうないかもしれないとのことだった。
電気屋さんから遠ざかるにつれ、やっぱりもう買おうかな、、、どんどん気持ちが動いていった。
やっぱりもう1回電気屋さんへ行って、いいなと思ったパソコンがまだあったら買おうと決めた。
もしなかったら、見積を貰ってからまた考える。
あったらあった時、なかったらなかった時、
そういうことなのだと思った。
約1時間振りに電気屋さんへ戻ると、さっき対応してくれた店員さんは他のお客さんを対応されていた。
さっきの店員さんにお願いしたいから待つことにした。
少しして、店員さんが対応を終えられると私に気づいて声をかけてくれた。
「あのパソコンまだありますか?」と私が尋ねると、
店員さんはポケットから1枚の紙を取り出し、
「実は取り寄せたんです」
と取り寄せたことを確認できる用紙を見せてくださった。
ドラマティック過ぎる展開。
突風に吹かれたような衝撃を受けた。
私が買うかどうか返事もしていないのに、この1時間の間に取り寄せしてくださっていた。
なんてすごい人なのだ、、私はテレパシーでも送れるのか。
プロとはこういう人なのだと思った。
もし私が戻ってこなくても「まぁなあんとか売れるだろう」と思って取り寄せられたそう。
「買います」と即答するしかなかった。
こうして私は今、新しいパソコンで書いている。
前のパソコンに感謝もしているけど、新しいパソコンの動きは素晴らしい。
急な出費だったけど買って良かったと心から思う。
多分私は “今日” パソコンを買い替えるベストタイミングだった。
画面が暗くなったこと、保証期間が終わったこと、あの店員さんとの出会いとか全てがピッタリ重なった。
また、こういう時って人から受ける協力のパワーもすごいものがある。
めぐり合わせ、縁、運命というものなのか。
偶然、偶然の重なり、都合のいいように考えているだけなのか。
結局は自分で選択しているのだけど、もう流れに乗る以外にない瞬間。
自分の意志以外の何かにも背中を押してもらっている感覚。
そういう時は大きな決断をした後もスッキリしている。
不思議。
今思うと、約1か月前くらいに大好きな人たちとパソコンの性能の話をしていて、“今日”は既にそこから始まっていたのかもしれない。
人生は大きくも小さくもそういうことの繰り返しなのかもしれない。
なんて。
今までタイミングを逃したのかもと思うこともあったけど、本当は乗らなくていいタイミングだったから乗らなかったのかもしれない。
乗らなかったから得られたこともたくさんある。
考え方次第なのかもしれないけど。
いい流れには身を任せる、そうじゃない時には流れに乗らない勇気を持っていたい。
全てはこれからのために。