文通ラジオ第7回目_孤独と原動力【さき】
こんにちは。
文通ラジオ第7回目、今日はさきがお届けします。
桜の開花を楽しみにしていたのがつい最近のことのようです。気が付けば緑が茂り、半袖でも過ごせるくらいの暑い日が続いていますね。
皆さんは何か春らしいこと、何かしましたか？
金沢市では、春になると「春ららら市」というイベントが開催されます。
能登・金沢・加賀・白山など石川県の各地から作家さんや個人商店が、しいのき緑地と本多の森公園（金沢市中心部に位置する広場）に集まり、美味しいもの楽しいものが一度に楽しめるイベントです。
わたしはちょうど通院日で、イベントは素通りしてしまったのですが、帰りに1枚だけ桜の写真を撮りました。
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第6回目のあづ妙さんの文通ラジオを拝読しました。「なんか分かるなぁ」というとちょっと安易に聞こえるかもしれませんが、「でもなんか分かる」と思いながら読みました。
「孤独」を理由に行動したり、どこか開放的になれる自分がいるのなら、私にとって孤独は原動力なのかもしれません。
中でも「孤独は原動力」というワードが目に留まったので、今回は「孤独」と「原動力」についてお話ししてみようかなと思います。
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わたしの今年の春はなんだか調子が出なくて、桜を見て「綺麗だな」とは思っても写真を撮るまでに至らないというか、「綺麗だけどいいや…」と桜の木の下で足を止める気持ちの余裕がありませんでした。好きな本も読めないし、家で映画をつけても最後まで観終えることができない。色々と理由はあるのですが、気持ちが疲れていたんですね。
猛烈な孤独感とまではいかないけれど、楽しいことをしたいという意欲が出なくて、孤独であるということに不安と焦りと、妙な安心感を感じていました。
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少し前に、職場で知り合った方と「ちゃんとした占い師さんに手相を見てもらいたいね〜」と冗談混じりで話をしていたことがありました。その頃から、雑誌でよく見る占いとかではなくて、占い師さんに面と向かって占ってもらう占いに、一度でいいから行ってみたいなという思いが、むくむくと大きくなっていたんです。
4月のある金曜日。「今日だ、今日行こう！」と思い立って、初めての占いに行きました。30分間という短い間でしたが、行った後はちょっとスッキリしたような開放的な気持ちになって、占いって面白いなあと思いました。
占いというと、わたしは瀬尾まいこさんの『強運の持ち主』という小説を思い出します。
元OLの吉田幸子は、アルバイト情報誌で「未経験者大歓迎。時給1,200円」と書かれた募集広告に惹かれ、占い師に転身。ショッピングセンターの片隅で、ルイーズ吉田という名前で占い師をしています。
「結局適当なことを言って、来た人の背中を押してあげるのが仕事なのよ」
物語の中でルイーズ吉田の師匠、ジュリエ青柳はこう言います。占い師がこんなこと言っちゃうの？と思いますが、でも、これってすごく的を射た言葉だと思うんです。
占いって、皆んながそうとは思いませんが、でもたぶん「最近ツイてないな」とか「なんか調子悪いな」と思う人が行く場所だと思います。ツイてない理由や調子が悪い理由がほしいんです。そして、この先良いことがあるのかどうか知りたい。
悪いことが続くと、不安になったり孤独だなと思ったりします。だから、どうかこの先の人生が良い方向に進むように、背中を押してほしい。
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わたしが占いに行ったのは、仕事に疲れて、この先が思いやられて不安で孤独だったから、誰かに背中を押してほしかったのだと思います。孤独が占いに行くという原動力になって、その結果スッキリと開放的な気持ちになった。
占い師さんも仰っていたのですが、いま運気が落ちているということは、これから上がる兆しがあるということです。気分が落ち込んだら、一旦落ちるところまで落ちてみるのもひとつだと思います。落ち続けるのは想像以上にしんどいものです。あとは上がるしかないですから。
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寂しいと誰かに会いたくなります。ひとりで食べるご飯は美味しくないし、仕事の帰り道、急に人間が恋しくなることもある。眠れない夜は、誰かの寝息を聴いていたい。
でも、そういう孤独が原動力になって、誰かに連絡してみたり、人と会ったり、新しい誰かと出会ったりする。動いてみると、意外と楽しかったということもあります。孤独って負の要素という印象が強いかもしれませんが、決してそんなことはないとわたしは思います。なかなかむずかしいですが、孤独を愛せる人って、素敵です。
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孤独と原動力について書いたつもりだったけれど、ちょっと視点がずれてしまったかもしれません。でもなんか分かるなとか、そういう風に考える人もいるんだなと思ってもらえたら、嬉しいです。
今回はここまで。
読んでくださってありがとうございました。
▶次回更新：2024年6月中（担当_あづ妙）