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【愛情こそが原動力】愛犬と家族が教えてくれた理想の働き方

「子育てを終え、いざ自由になってみると自分が何をしたいのか分からなくなってしまったんです」

当時を振り返り優しい笑顔で話すのは、Webライターとして活躍されている藤井英夏(ふじいえいか)さん。

愛犬の死によって悲しみのどん底を経験し、その後さまざまなきっかけから、Webライターへの挑戦を決意されました。

自身の感情と向き合い「自分らしく生きること」を実現されている英夏さんにインタビューしました。


家族に惜しみない愛情を注ぐ日々

ーー長らく専業主婦をされていたんですよね。

そうなんです。

出産する前はピアノ講師として、さまざまな年齢のクラスを担当していました。
仕事自体はとても楽しくて、出産後も続けようと思っていたのですが、娘がかわいくて……。

当時は保育所も今ほど充実していませんでしたし、何より「こんなにかわいいのに、誰かに預けるなんてもったいない」と感じました。
そのため、娘たちが大きくなるまで専業主婦をしていたんです。

ーーすてきですね。愛情を注がれてきたことが伝わってきます。子育てを終えられたときは、どのような気持ちでしたか?

娘が成人式を迎えたときのことをよく覚えているのですが、担当美容師さんに「子育て終わりましたね」と言われた際「終わっちゃいましたね」と答えたんです。
その際に「やっと終わりました!」という方がほとんどのなか、英夏さんのような方は初めてでしたと言われて。

人から伝えられて初めて、寂しさがあったんだなと感じました。
自分では意識して話していたわけではないのに、ぽろっと本音が漏れていたのだと思います。

突然やってきた“人生の転換期”

ーー子育てに向き合ってこられた姿は、娘さんにしっかり伝わっていると思います。そこからどのようなきっかけでライターを目指されたのでしょうか?

愛犬の死がきっかけでした。

愛犬が亡くなったときに、人生は有限であることに気づかされ「もっと大切に生きなきゃ」と感じたんです。
やりたいことはやりきる人生にすると決め、またいつかわんちゃんを迎えられるように、自分で稼ぐ力をつける決意をしました。

でも、突然亡くなってしまったので、当時は悲しみのあまり心がボロボロになってしまって。
稼ぐ力をつけると決めたのに、何も手につかない無気力な日々が続きました。

そんな私を見て、娘たちがライター体験講座を申し込んでくれたんです。

ーーおつらい経験をされたのですね。ライターという仕事にはもともと興味がおありだったのでしょうか?

文章を書くことは昔から大好きでしたが、仕事として思い浮かぶものといえば、小説家や新聞記者で、ライターの働き方すら知りませんでした。
書くことは趣味として心にしまっていたのですが、娘たちは私の気持ちを知っていたので、ライターという働き方を提案してくれたんです。

「体験してみなよ!」と背中を押してもらい、やってみたら今まで味わったことのない達成感と充実感を得られて。
そのときに、ライターとして働く生活はまさに理想だなと感じました。

自分を優先してこなかったことを実感 

ーー家族の後押しもあり、最終的に講座受講がライターの道に繋がったんですね。

実は受講してすぐライターになる!と決められたわけではないんです。
長らく家族第一の生活をしてきたので「自分だけのために、お金や時間を使ってもいいのかな……」という気持ちがよぎり、決断できずにいました。

自分の気持ちを一番にしてこなかったので、優先することに抵抗感があったんですよね。

ーー自分を優先するなんて……という感覚は、子育てに全力を注がれてきたからこそ感じるものですよね。

そうなのかもしれません。
書いているときは楽しいですし、在宅でお仕事ができる生活も理想的。

そんな自分の気持ちに気づいているのに、家族を優先する癖がついていて、なかなか抜け出せなかったのだと思います。

ーー葛藤もありながら、現在はライターとして活躍されていますが、踏み切れたのはなぜでしょうか?

新しいことに挑戦していいのかと悩んでいたときに、愛犬が亡くなった当時の感情をもう一度思い出してみたんです。
そうするとやっぱり私にはライターしかない!と思えてきて。
今では以前の自分が嘘のように、書いてみたい記事に心が踊っています。

在宅で働けたら、いつかまたわんちゃんを迎えたときも一緒にいてあげられますし、書くことを通して保護犬を救えるかもしれない。
幸せな時間を与えてくれた愛犬への恩返しのような気持ちで、今はお仕事に向き合っています。

ーーどのエピソードからも英夏さんの愛情深さを感じます。そこまで愛情を注ぐ原動力はなんなのでしょうか?

なんでしょう(笑)。
考えたこともありませんでしたが、行動のベースが利他的なのかもしれないです。
やってあげたいからやるというより、相手の状況を考えたら、こうしてあげることが優しさなのかもと無意識に考えるところはあると思います。

だからこそ、悩みすぎて初動が遅いこともよくあるのですが……。
一方的な愛で終わるのではなくて、常に相手はどう感じるかを大切にしていますね。

“書くこと”で愛犬へ恩返しを 

ーー英夏さんのまとう空気が優しいのは、心遣いからにじみ出ていらっしゃるのだなと感じます。今後書いてみたい記事のジャンルがあれば教えてください。

保護猫や保護犬に関する記事を執筆したいです。
一人でも多くの人に現状を知ってもらえると、認知拡大や寄付金支援にも繋がると思うので、置かれている環境や支援活動については書き続けたいと思っています。

あとは、子育てに関してですね。
子育てには流行り廃りがありますが、母親が抱える悩みやメンタル面での子どもとの向き合い方は変わらない部分だと思います。
実体験を通して、読者に寄り添う記事を書きたいと考えています。

おわりに

英夏さんを一言で表すと「愛情こそが原動力」という言葉が浮かびました。
優しさや温かさがあり、人生のどの場面を切り取っても「誰かのために」という気持ちで溢れていらっしゃいました。

「恩返しをしたい」という気持ちは、きっと天国の愛犬にも届いていることでしょう。
これからのご活躍も楽しみにしております!

▼藤井英夏さんのnoteはこちらから

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