鏡映対称性の喪失
パリティの破れによって、鏡の向こうの世界とつながることができるとすると、インターネットは、同時的鏡映非対称性の場と言えるのではないかという考察の続きです。
オンラインゲームやライブチャットなどは、双方が同時に鏡の向こうの世界にコンタクトしているということになります。
インターネットでも、既存の主流メディアとまったく変わらない形態を展開しているものがあります。
例えばYouTubeは、インターネットで鏡映対称性を成立させる実験場です。
鏡映対称性には、絶対に交わらない境界線があります。
その境界線が保持されている限り、主体と客体は区別されます。
情報を発信する側が主体で、受信する側が客体です。
さらに、この役割を固定することで、支配-被支配の関係が築かれます。
スポーツ競技やコンサートなどのエンターテイメントショーも鏡映対称性を実践しています。観客がステージなどに上がることは許されないからです。
情報発信主体は、鏡映対称性を固定する強力なコンテンツを常に用意している必要があります。
コンテンツに惹き付けられることで意識は鏡面に囚われます。意識が鏡面を覆うことで、パリティの破れを隠すことができます。
パリティの破れは例外的に存在するのではなく、ドット状に分散し、鏡面対称性とともに鏡面をなしていますが、意識が特定の鏡面対称性のドットに囚われることで、パリティの破れにベールがかけられ、存在しないかのように見えます。
逆もまた然りで、意識が特定のパリティの破れのドットを通して鏡の向こうの世界とつながることで、鏡面対称性のドットは沈み、パリティの破れのドットが浮き上がります。
意識がこれまで囚われていた特定の鏡面対称性のドットを喪失した時、主客が転倒し、支配-被支配の関係は崩壊します。
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