土星⇄天王星のスイッチ2
1の続きです。
宝瓶宮の支配星は、近代以降、天王星が発見されたことで、土星から天王星にスイッチしました。
伝統的なルーラーシップでは、カルデア配列の7天体(月、水星、金星、太陽、火星、木星、土星)が12サインそれぞれの支配星に割り当てられています。
近代以降発見された土星以遠の太陽系の天体(天王星、海王星、冥王星)は、モダン占星術のルーラーシップで採用されています。
火星は冥王星、木星は海王星、土星は天王星に置き換えられました。
12サインの分類のひとつに、男性/女性カテゴリがあります。
男性サインと女性サインは黄道十二宮に交互に配置されます。順番では奇数が男性、偶数が女性になります。前者は昼、後者は夜に対応します。
[男性・昼]
1. 白羊宮
3. 双児宮
5. 獅子宮
7. 天秤宮
9. 人馬宮
11. 宝瓶宮
[女性・夜]
2. 金牛宮
4. 巨蟹宮
6.処女宮
8. 天蠍宮
10. 磨羯宮
12. 双魚宮
サイン間のアスペクトのうち、オポジション180度、トライン120度は、男性のみ、女性のみの組み合わせです。
エレメント(四大元素)でいうと、火と風は男性、水と地は女性です。
オポジション180度は異なるエレメント、トライン120度は同じエレメントで構成されます。
三区分(カーディナル、フィクスド、コモン)では、オポジション180度は同じ、トライン120度は正三角形に対応し、3つ揃います。
オポジション180度|男性サイン(火)-(風)
[カーディナル]白羊宮(火)-天秤宮(風)
[フィクスド]獅子宮(火)-宝瓶宮(風)
[コモン]人馬宮(火)-双児宮(風)
オポジション180度|女性サイン(水)-(地)
[カーディナル]巨蟹宮(水)-磨羯宮(地)
[フィクスド]天蠍宮(水)-金牛宮(地)
[コモン]双魚宮(水)-処女宮(地)
トライン120度は、[カーディナル]-[フィクスド]-[コモン]の同じエレメントで正三角形を構成します。
トライン120度|男性サイン(火)
白羊宮-獅子宮-人馬宮
トライン120度|男性サイン(風)
天秤宮-宝瓶宮-双児宮
トライン120度|女性サイン(水)
巨蟹宮-天蠍宮-双魚宮
トライン120度|女性サイン(地)
磨羯宮-金牛宮-処女宮
スクエア90度は、男性と女性の組み合わせです。
三区分(カーディナル、フィクスド、コモン)は一致します。
オポジション180度の2つの軸が90度で交差するグランド・クロスは、三区分において、四大元素が揃います。
カーディナル・サインのグランド・クロス
白羊宮(火)-天秤宮(風)-巨蟹宮(水)-磨羯宮(地)
フィクスド・サインのグランド・クロス
獅子宮(火)-宝瓶宮(風)-天蠍宮(水)-金牛宮(地)
コモン・サインのグランド・クロス
人馬宮(火)-双児宮(風)-双魚宮(水)-処女宮(地)
対極(オポジション180度)のサインは、カルデア配列の太陽を中心に対称関係に位置します。
上の図は伝統的なカルデア配列。下の図は、トランスサタニアンを組み込んだ展開図です。
トランスサタニアンの、天王星のみ男性サインで、海王星と冥王星は女性サインの各天体が置き換えられました。
革新を表わす天王星は男性サインの宝瓶宮に、権威を表わす土星は女性サインの磨羯宮にそれぞれ割り当てられました。
名声を表わす木星は男性サインの人馬宮に、魑魅魍魎が蠢くファンタジーの世界を表わす海王星は双魚宮にそれぞれ割り当てられました。
行動力を表わす火星は男性サインの白羊宮に、限界を突破する破壊的エネルギーを表わす冥王星は、女性サインの天蠍宮にそれぞれ割り当てられました。
天王星が宝瓶宮の支配星になったことで、これまで太陽と月双方のオポジション180度を担っていた土星は、月のみに対応するようになりました。
太陽と月はルミナリーズと云い、天空で一際目立つ天体です。
カルデア配列は、黄道十二宮とともに成立したと考えられるので、このとき制限された人間の知覚領域、認識の限界は、土星と月が対応することになると読めます。
そして、天王星と太陽は、黄道十二宮を超えて、本来の人へと回帰する生命エネルギーを扱う領域に対応することになると読めます。
ただ、その意識のシフトは、委ねるという姿勢で待っているだけだと、従来の権威に従う方向に流されてしまいかねません。
権威に委ねるのではなく、ハートに自己を捧げることが重要です。
そこにマインドがフォーカスしていると、決定的な瞬間で、違いを見分けることができます。それは一瞬の差だったりするのです。
つづく。