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スリランカの断片 ①

旅を通して発見した、スリランカという国の素敵なところやおかしなところをつづってみる。

目で通じあう。
街を歩いていると、人とよく目が合う。老若男女問わず、よく目が合う。目が合うとだいたいニッコリする。結構ながい時間見つめ合っている気がする。偶然目が合うというより、もはや意識的に他のひとを注視してるよう。アメリカのそれと近い感じ。知らない人となるべく目を合わせないようにしたり、目が合うと気まずさを感じてすぐに逸らす日本とはかなり違っておもしろい。イギリス植民地だったことと関係あるのかな。旅の中盤ぐらいからはすっかり慣れて、通りすがりの人をじっと見つめるのが癖になってる自分。あたたかい気持ちになる、素敵な慣習。帰国後、日本でもニコニコしかけた。あぶない。

マインドフルネスに食べる。
食事は基本的に、箸やフォークを使わずに手で食べる。カリーとご飯、ロティなど手で食べれるようなものは手でたべる。地元の人むけの飲食店なら、必ずといっていいほど店内に洗面所があるから、食事の前に手を洗う。壁に洗面台をつけただけ、みたいなところが大半。石けんはあったりなかったり。ご飯とカリーなら、見ていると、右手の指先から第2関節の少し上ぐらいまでを使ってかきまぜて、口に運ぶ。一度に結構な量を運ぶ。郷に入っては郷に従えということでやってみた。難しい。一度にわずかしか運べない。口のまわりについてしまう。でも美味しい気がする。よそごとを考えるとうまく食べれないから、必然的に食事に州中できる。マインドフルネス的観点ではアリ。現地のオジサンを観察すると、食事を終えた時も口のまわりはキレイなまま。伊達にやってないんだなと感心。

ゴーヤカリーとライス

おやつ

おやつを愛する。
スリランカ人は、ヘビーなおやつをよく食べる。ベーカリーと呼ばれるパン屋や、揚げたり焼いたりしたスナックを販売するお店をたくさん見かける。詳細は後述するけども、どれもかなりヘビーでお腹にくる。朝昼晩の食事として食べるのかと思いきや、お腹が空いたときのおやつ感覚でも食べる模様。スリランカ人のポッコリお腹の要因のひとつと思われる。

国民的おやつ、パリップワデーとウルドゥワデー ほか

美味しさの中央値はそれぞれ。
スリランカの食のレベルは、高くない。誤解を恐れずにいうと、全体的なの味のレベルがひくい。笑 もちろん、美味しいものもたくさんある。でも、及第点な味のものが多い。まあ食べれるかな、ぐらいの。地元の人が好んで食べているものを試してみると、不味くはないけど美味しくなかったりして。感動する美味しさのものにはなかなか出会えない。それでも美味しそうに食べてるスリランカ人を見ると可愛いなと思ってしまう。笑 日本の食の質の高さをあらためて意識した。ありがとう日本!

とくにうま味のないモソモソしたワデー

カリー

カリーの新しい世界が開いた。
スリランカには、ごった煮のようなカリーはない。〇〇カリーといったら、具材はそれだけ。だからカリーというより、ちょっと汁っぽいカリー風炒めというかんじ。素材のよさをしっかり味わえるから楽しいし、オイルがあまり使われてないからきっとヘルシー。美味しかったのはゴーヤカリー、バナナフラワーカリー、ナスカリー、パイナップルカリー、カボチャカリー。ご飯やロティ、ストリングホッパーとともにいただく。正直飽きる。笑 でも美味しい!

ピンク色のラディッシュカリーが忘れがたい

バス

バスがおもしろい。
途上国のバスはたいていどこかおかしいところがあり、面白い。メキシコは窓ガラスがバキバキに割れたままだったのが印象的。スリランカは車を持たない人も多く、バスと電車が国内を網羅しており、国民の通勤や移動の足になっている。物価が安いとは言えカーチャーターする懐もないので、バスに乗ってみた。満員である。通勤時の東山線ぐらいには満員。だいたい大きなスピーカーがあり、シンハラミュージックがガンガン流れている。内臓まで響いてくる音量のこともあった。笑 装飾もすごい。どのバスもオリジナリティあふれる。運転手の趣味なのか。運転席の横に仏様が飾ってあることもしばしば。さらにすごいのは運転。前方を走る車両について走ることはほぼない。これでもかというほどクラクションを鳴らしながら、対向車線に大きくはみ出して、尽く追い越していく。完全な煽り運転。数十メートル先に対向車がきていても、かまわずはみ出して追い越そうとする。1秒ズレてたら正面衝突からのペシャンコな場面が幾度となくあってハラハラした。半公営バスでこんなことあっていのか。おもしろすぎる。速く目的地に着くことがバスの使命であり、その為には少々乱暴な運転をしてもお咎めなしのよう。最高だ。


ヌワラエリヤで乗った民営バス。バチカベー?

つづく。

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