「きのう何食べた?」第2話を観て。
こんにちは^^さきです。
今回はこれ。観ましたよ、「きのう何食べた?」。
マンガから好きだった作品のドラマ化ということで心待ちにしていました!
「きのう何食べた?」とは?ーよしながふみによる料理漫画作品。『モーニング』にて2007年より連載。几帳面な弁護士・シロさんこと筧史郎と、人当たりの良い美容師・ケンジこと矢吹賢二、40代ゲイカップルの2人暮らしの毎日を食生活を中心に描いた作品。キャッチコピーは、「2LDK男2人暮らし。食費、月2万5千円也。」(参考:「きのう何食べた?」ウィキペディア、ドラマ24「きのう何食べた?」公式サイト)
◆まずは、観ての感想
いやぁ、まずは「めっちゃいい!」の一言!
西島秀俊さん演じるシロさん、内野聖陽さん演じるケンジ。2人とも、マンガの2人のキャラクターにすごく合っててもうちょっと感動しました(泣)
実は事前にキャストが公開された時、内野聖陽がケンジ役ということを知って、少し気がかりやったんですよね。ドッシリというか、しっかりしたイケメンの内野さんが柔らかさのあるケンジと合うかなって。
でも全然心配無用でしたね(笑)冒頭のシーンの第一声を聞いた瞬間、心配は吹き飛んじゃいました。
これからの放送が楽しみです^^
◆「きのう何食べた?」の好きなとこ
それは、ゲイの生きる毎日をできるだけ「日常に近い」感じで描いてるところなんです。
私はトランスジェンダーなので、ゲイの人たちのことはやっぱり、どうしてもわからない。それを私が言うのはヘンかもしれませんが。(でもトランスとゲイって一緒くたにされがちですよね。全然違うんだけどなぁ…)
それでも他の作品を見ていて、「やっぱりちょっと違うよなぁ」って思うんです。その最たる例がいわゆるBL(ボーイズラブ)作品でしょうか。BL界を全然知らないで言うのは気が少しひけますが、おそらくファンタジー満載なんでしょう。架空の設定として楽しむのはもちろんいいのだけれど、それを現実のゲイの人たちと重ね合わせるのはやっぱりヘンな感じがする。
それ以外でも、海外ドラマでオッシャレーな女性たちがゲイの友達がいることをステータスのように描いていたり。
オカマやオネエと言われる時にあるあるな、女装やオネエ言葉でズバズバとツッコミしまくるキャラクターもある見かけますね(オカマやオネエっていうこの言葉自体、侮蔑的に使われてきた歴史のある言葉なので他者が勝手に相手に押し付けてはいけない言葉です。当事者が自称に使うこともあるのでわかりにくいかもですけど)。
あとは、恋愛や性に奔放なキャラクターだったり、どこか独特で癖のあるキャラクターだったりも見かけます。
でも、実際そんなことないんですよ。そんな女子女子してるゲイばかりじゃないし、女装する人なんて見たことない(パフォーマーの方は除く)。
恋愛や性にそこまで興味のない人もいるし、いわゆるイケメンばかりでもない。毒舌バリバリの人もそんな人ばかりではないでしょう。
もちろん、私の見聞きしてる範囲なので偏りはあると思うけれど、ゲイに会ったことがない(と思っている)人たちの想像の範囲内から作られた世間のイメージよりは実際に近いんじゃないかなぁと思う。
それと比べて、「きのう何食べた?」はすごくリアリティのある作品だと思う。
◆ほのぼのと観れるその感じ。
そして、もう一つの好きなポイントは、この作品があくまで「料理漫画」だということ。
ゲイとか関係なく、料理を通して生活が垣間見える作品で、出てくる料理を思わずマネしたくなるんですよねー。(シェアハウス時代はこのマンガ観ながらよく同じ料理作ってました)
主人公のシロさんが倹約家なキャラクターなので、10円20円にこだわってスーパーを渡り歩いていたり、過度にオシャレ過ぎない料理が紹介されてるのがまた好印象なんです。
気軽に、楽しめる作品ですよ^^
◆でもやっぱりシリアスな場面も。
でも、そうは言いつつも、ゲイやLGBTQのおかれている現実や思い込みを垣間見ることもできると思っていて。その日常や心情への肉薄する感じがよしながさんすごいなぁと思うんです!
第2話から少し考察してみたいと思います。
シロさん(西島秀俊)はある日、スーパーで近所に住む主婦の佳代子さん(田中美佐子)と知り合います。「スイカ大玉880円!」につられた2人は佳代子さんの家で半分んこする流れに。
佳代子さん家でくつろぎながらスイカを待っていると、ハタと冷静になった佳代子さんが急に騒ぎ出します。
佳代子さんの頭の中では、「え、なにこの状況…。なんでこんな若いイケメンがうちにいるの?!冷静に考えるとおかしくない?なんか目論見があるんじゃない?金品?…え、それかもしかして私?ヤバい襲われる?!この歳でまさか…キャーーー!」というパニックが起こり、「レイプされるーー!」と叫び出してしまいます。
そこでなんとか気を鎮めようと焦ったシロさんは「私はゲイです!」とつい口走ってしまいます。
そこに佳代子さんの家族が次々と帰宅し、「誰この人?」とシロさんを不審がり、佳代子さんはそこで「大丈夫。この人ゲイなんだって」と言ってしまうのです。
そのまま佳代子さん家で昼食を頂くことになったシロさん。
佳代子さんの夫から「ゲイですか。それはさぞかし大変でしたね」と言われます。
いやいや、ちょっと待てい!さらっと、笑いの場面にうまく入れ込んでますが、こういう場面は日常でも良くある気がします。
性的マイノリティは(障害者などもそうですが)それだけで「大変だった」と思われがちです。(その最たる例が冒頭24時間テレビでしょうか)
でも実際はわからないんです、その人に聞いてみなきゃ。だって体験や感じ方は人それぞれだから。
「同性を好きになるって、愛は素晴らしい!」とか「それも個性だよねー」なんて、置かれている現実や社会状況を見もせず勝手に矮小化するよりマシですが、イメージの押し付けを気をつけたいところです。
そしてその後すぐに、佳代子さんの娘からは「そんなこと言ったらお父さんのこと好きになっちゃうわよ!」と言われます。
いやいや、男性が恋愛対象やからって、タイプもあるしな。みんな恋愛対象になるわけちゃうよ。
そんなん言うたら、男女でも一緒におれへんなるやん。優しい言葉かけたらみんな恋愛に直結するわけないですよね?笑
とまあ、こうやって性的マイノリティが置かれる日常を垣間見ることもできるわけです^^
これからも楽しみだー!ぜひ一緒に観て、感想シェアしましょう!
「きのう何食べた?」は、テレビ東京系ドラマ24。毎週金曜日深夜0時12分から放送です◎
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