杉樽の自然な香りが楽しめる日本酒|SAKETIMES週報【5/24~5/30】
日本酒専門WEBメディア「SAKETIMES」編集部です。
SAKETIMESのnoteでは、毎週、大の日本酒好きである編集部スタッフがおすすめする日本酒や、おすすめの公開記事、注目の業界ニュースなどを紹介しています。
それではさっそく、今週おすすめする日本酒はこちら!
「誠鏡 本格樽酒 樽伝」(中尾醸造/広島県)
平安時代に京都・下賀茂神社の荘園として栄えた歴史から、「安芸の小京都」と呼ばれる広島県・竹原。その街並みは、国の重要伝統的建造物群保存地区として今も変わらず残されています。
今回紹介するお酒は、その竹原にある中尾醸造で醸された「誠鏡 本格樽酒 樽伝」。吉野杉の樽に約7日間寝かせたお酒です。
飲んだ瞬間鼻を抜ける香りはまるでウイスキーのよう!しかし、味わいはしっかりと日本酒なのです。お米の旨味は抜群。一緒に飲んでいたウイスキー好きも、「これはいいね」と満足気でした。
ウイスキー好きの方に、ぜひ飲んでほしい一本ですね!
編集部注目の日本酒ニュース
日本酒全体の出荷量が減少傾向にある中、若い世代を中心に「日本酒ブーム」が起きているといわれる近年。その理由として、吟醸酒や純米酒といった「特定名称酒」のファンが増え、日本酒のプレミア化が進んだことがあげられます。
また、海外の日本食ブームもあり日本酒の海外出荷は右肩上がりで、輸出されている日本酒のうち約6割が特定名称酒だそうです。これらのことから、日本酒メーカーにとっては、ハイブランドな日本酒をいかに造れるかが経営のカギということが伺えます。
その点に注目し、経営方針を変更したのが和歌山県の平和酒造。地元民向けの100円のパック酒から、高付加価値商品の販売へと転換していったそうです。日本酒の出荷量が長く落ち続ける中、平和酒造では、15年で売り上げが2倍。これには驚きです。
日本酒は職人の技術が詰め込まれた素晴らしいお酒。世界的には有名なフランスワインにも負けていないクオリティのはずですが、これまで安く飲まれすぎていたのかもしれない、と思わされました。
安くうまい酒はもちろん素晴らしい。しかし、それだけにとらわれず、品質にとことんこだわり商品をプレミア化していくことも、今後日本酒業界を盛り上げ日本酒がより多くの人に愛されるために必要なのかもしれないですね。
おすすめの公開記事
海外市場を対象とした自家醸造キット「MiCURA(マイクラ)」の開発者である伊澤優花(いさわゆうか)さんが紹介されています。
自家醸造という観点から世界中でSAKE愛好家を増やしている伊澤さん。日本ではできないことが海外でどんどん取り入れられ、日本酒が進化を遂げることは日本国内の業界にとっても良い刺激になるのかもしれませんね。
情熱とセンスを持った人たちが性別や国籍などに関係なく酒造りに関われる世界がそう遠くない未来であるのかと思うと、胸が高鳴ります。
コンサルティング会社に勤めながら、SAKETIMESのライターとしても活躍している鈴木将之さんが、日本酒業界に貢献するために新会社「SakeBottlers」を設立。持ち運びしやすい180mlの日本酒缶をプロデュースしています。
新商品「HITOMAKU」のコンセプトは「日本酒缶のニュースタンダードを作る」。酒器を使わずそのまま直接飲めるように缶の形を見直し、酒質は初心者でも飲みやすいライトなものに、そして、手に取りやすい圧倒的なビジュアルデザインのお酒です。
日本酒のファンを増やすために様々な角度から攻める。普段手に取らない人たちがなぜそうなのかを、同じ目線に立って考え作られた「HITOMAKU」は素敵な商品だと感じました。
自宅でお酒を楽しむことが増えた方や、日本酒と一緒におつまみを楽しみたい方向けに、東京都内でアクセスのよいターミナル駅(池袋・新宿・渋谷)周辺のデパートで購入できる、日本酒に合いそうなお惣菜を紹介しています。
和食を中心としたおかずが少しずつ入ったお惣菜セットがとても美味しそうという印象。確かに日本酒を出す小料理屋さんなどで、提供されそうなラインアップだと思いました。外食の雰囲気が味わえてちょっとした気分転換になるかもしれませんね。
編集部からのお知らせ
緊急事態宣言による東京都を中心とした飲食店での酒類提供停止を受けて、日本酒の流通を止めてはいけないと酒屋さん応援企画を立ち上げました。
Twitterでハッシュタグ「#今こそ酒屋に行こう」をつけて、おすすめの酒屋さんを教えてください!
酒屋さんからの自薦も受け付けています。
感染対策のもと、ぜひ近隣の酒屋さんを訪ねてみてください。
きっと新しい出会いがあるはずです。
Twitterアンケート実施中!
さらに、同じくTwitterにて、ハッシュタグ「#この夏酒がうまい 」のアンケート企画を実施しております。
もう五月も終わりに差し掛かり、夏酒の季節ですね。今年はどのようなラインアップになるのでしょうか。お気に入りの夏酒と出会った際には、ぜひ教えてください!
夏酒ならではの、涼しげなボトルデザインなどにも注目したいところです。
皆さんの投稿をお待ちしています!